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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002年10月14日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第7号 ━━━━━━━━━●

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 お待たせしました。今回からは、いよいよ「政策」の話題に入っていきま
す。「未来総理」には、「一番力を入れている政策」というテーマを渡して
あります。つまり、それぞれの議員の、一番の得意分野のはずです。
 誰がどんな部分に興味を持っているのか、誰に日本を託せば、この国がもっ
と良くなりそうか、しっかりチェックしてくださいね。

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  目次
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 ◎テーマ:「私が一番力を入れている政策」
   ▼植田至紀(衆議院議員・社民党・比例近畿・36歳・当選1回)
   ▼樽床伸二(衆議院議員・民主党・大阪・43歳・当選3回)
   ▼大村秀章(衆議院議員・自民党・愛知・42歳・当選2回)
 ◎編集後記
 ◎次号予告
 ◎未来総理メンバーの紹介

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 ■「人権侵害による被害の救済等に関する法律案」
      植田至紀(うえだむねのり・衆議院議員・社民党・比例近畿)
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 現在、政府が提出している人権擁護法案への、わが社会民主党の対案とし
て「人権侵害による被害の救済等に関する法律案」を作成中です。私が取り
組んでいる政策課題は、なにせわが党が小所帯ということもあり多岐にわた
るのですが、法律をつくるという作業はいまこれ一本に絞っています。
 ちょっと与えられた字数を超過しそうですが、少し前段から述べさせて下
さい。

 私のライフワークと言ってよいのが、あらゆる差別の撤廃と人権の確立。
私は、当時の社会党本部に書記として勤務して以来ですから、もう10年以
上反差別、人権運動そしてその政策づくりに関わってきました。96年、人
権擁護施策推進法の制定に立ち会えたのは、政治という世界に飛び込んでか
らでは実に数少ないうれしい思い出です。

 この人権擁護施策推進法によって設置された人権擁護推進審議会で、人権
教育・啓発推進と人権侵害の被害救済のあり方を審議することとなり、その
答申を受けて2000年には人権教育啓発推進法が制定されます。これは与
党の議員立法で提案されたのですが、当時より充実したものを社民党と民主
党が共同で対案を提出しました。

 私にとっては議員になって初めて提案する法案でしたが、残念ながらこの
案は日の目をみることなく廃案、最終的にはいくつかの重要な点を国会答弁
で引き出すとともに、付帯決議をつけることで与党案に賛成しました。

 次なる課題が、人権侵害の被害救済。審議会答申を受けて先の通常国会で
今度は政府が人権擁護法案を提出したのです。が、これがトンデモナイ代物
なので、現在対案づくりを急いでいるのです。

 人権侵害の被害救済を行う機関、政府案では人権委員会とされていますが、
名称はそれでよいとしても、その機関の存立条件はなによりも政府から独立
した機関であるかどうかにかかっています。というのは人権侵害という場合、
もちろん民間人の間で起こる問題は当然ですが、公権力による人権侵害を救
済できるかどうかに鼎の軽重が問われるからです。

 しかし政府案は、法務省の人権擁護局をそのまんま人権委員会の事務局に
移行するというもので、政府丸抱えの機関になってしまうのです。「人権擁
護行政は法務省が所管してきたのだから、人権委員会が法務省の外局とする
のは当然だ」というわけですが、じゃあ、その法務省の人権擁護行政なるも
のが人権の擁護に資しているかどうかは、誰がチェックするというのでしょ
うか? 政府案は、まるで受験生が自分で入学試験の採点をして自分で合格
通知を出すようなものなのです。

 私は、独立した第三者機関としての人権委員会の存在を担保するためには、
主務官庁は法務省ではなく内閣府が現状では最も適切だと考えています。

 また、公権力による人権侵害に対して厳格に対応できるよう、公務員・政
府機関の拒否権を制限するなど厳しい規定を設けるべきです。

 政府案の大きな問題には、人権委員会が中央に設置されるのみで、地域で
起こる人権侵害事象への対応に即応性を欠くことや、委員会への人権に関わ
るNGOなど市民参加を保障していないことも挙げられます。この点は各都
道府県単位にも機関を設けること、また人権委員会の委員、事務局等への市
民参加を法律に明示しておく必要があります。

 人権擁護法案が個人情報保護法案とともにメディア規制法案との批判を浴
びているのは周知の通りです。私も政府丸抱えの機関がマスコミ報道に人権
侵害を名目に介入することは、被害救済に名を借りた言論弾圧だと考えます。

 しかし、マスコミによる人権侵害を被害救済の対象からあらかじめ外した
り、その事象を限定することには懐疑的です。というのは、人権委員会が政
府からの独立性が保障された第三者機関かどうかこそが本質的な問題だから
です。当然、そうした委員会の構成員としてマスコミ関係者も入ることを想
定しているのです。

 ですから、現在策定中の社民党案では、マスコミによる人権侵害もそれが
救済の対象となるか否かの判断を個々の事例に応じて人権委員会が判断する
ものとしています。

 今まで述べた政府案の問題は、すべて国際水準を満たしていないものばか
りです。国際的な国内人権機関の基準としてパリ原則というのがあるのです
が、政府案ははっきり言ってなに一つそれをクリアできていません。
 いずれにせよ政府案の出来は悪すぎるのです。

 ちなみに現在、わが対案の策定はほぼ完成に至っており、あとは各方面と
の調整次第というところまできています。
 がんばるぞ!

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 ■「個人の自立・地域の自立・国家の自立」
        樽床伸二(たるとこしんじ・衆議院議員・民主党・大阪)
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 衆議院議員の樽床伸二です。大学卒業後、松下政経塾を経て、国政へ挑戦
し、現在では、大阪12区(寝屋川・大東・四条畷の3市)からの選出で、当
選3回目を数えます。

 衆議院議員選挙に初めて挑戦したのは、29歳の時でした。無所属での立
候補でしたが、現職の壁にあえなくはねかえされました。少なからぬ挫折感・
虚無感にとらわれたものです。そうした逆境にあって、自らを支えてくれた
のは、恩師である故松下幸之助氏の言葉でした。「運の強さを信じよ」「成
功の要諦は成功するまで続けることである」――。これは、今に至るまで、
自身の人間観・世界観を規定するものとなっています。

 幼少時、全盲だった祖父からは、「どんな人間でも自分の足で立って生き
ていかなければならない」ということを、身をもって教えられました(祖父
は手に職を持っていました)。「機会の平等が保障された社会」「何度でも
やり直しのできる社会」を実現しなければならない、そうした幼き時分の思
いが、政治家への道を拓いたのだ、と振り返ることができます。

 政策の基本指針は、国政初挑戦の時から一貫しています。「個人の自立」
「地域の自立」「国家の自立」というものです。

 「個人の自立」は、先の祖父の話とも符号します。たとえ障害者であろう
とも、自らの力で生きていくことのできる社会を実現させたい。

 「地域の自立」とは、中央省庁の統制下にあるともいえる地域が、自らの
力で政策を実行していくべきである、ということです。大幅な権限と財源を
地方自治体へ移行させることが必要です。将来的には道州制への移行を目指
します。

 「国家の自立」は、戦後のわが国の外交を規定した「対米追従外交」の転
換を意味します。たとえば、「東アジア自由貿易圏」の確立など、主体性を
発揮した外交政策を実現しなければなりません。

 この3項を貫く観点は、「戦後体制の終わり」です。55年体制の終焉、バ
ブル経済の破裂、湾岸戦争の勃発――戦後体制を象徴した政治・経済・外交
構造が、奇しくも90年前後に崩壊しました。以来、経済の面で「失われた10
年」などともいわれていますが、「戦後」を乗り越える新たな体制を、一刻
も早くつくりあげなければなりません。

 そのためには、政界における「世代交代」が不可欠です。高度成長をはじ
めとする戦後構造が身に染まっていない世代からトップリーダーを生み出す
こと。これが、現下の政治に課された使命であると考えます。


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 ■「デフレをストップさせるための対策」
       大村秀章(おおむらひであき・衆議院議員・自民党・愛知)
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 デフレをストップさせて不良債権の処理にメドをつける。あわせて、日本
経済を引っ張っていく新たな成長のエンジンを作ることに全力を挙げていき
たい。

 デフレをストップさせるには負の遺産の処理。一番のポイントは、やはり
土地と株という資産デフレの解消。毎年3月末に、国土交通省が発表する路
線価では、土地の価格は11年間連続で下がり続けている。この路線価を基準
に、どの会社も個人も自分の懐勘定はどうなっているかを考え、現金と資産
とのバランスを比べながら消費先を決めている。

 しかし、現金は持っていても、資産のほうがどんどん下がってしまう。バ
ブルのピーク時を100とすると、東京や大阪といった大都市の商業地では土地
の値段は20を切ったりしている。そうなると、後は返せない借金だけが残り、
これが不良債権と化してしまう。それにもかかわらず、地価はまだまだ下が
り続けている。やはり、この資産デフレをストップさせない限り、新たな投
資や新たな需要は起きない。

 では、資産デフレをストップさせるためには何が必要だろうか。それは需
要を掘り起こしていくことだ。大都市に公共投資を集中させ、道路も作り、
区画整理も行う。町を再生した上で大胆な規制緩和を実施し、容積率を高め
たところにお金を投入する。東京や名古屋といった大都市では、震災対策も
やらなければならず、これだけでも相当な投資になる。

 公共投資の中でも効率の悪いものを少し抑えるといった工夫のほか、街づ
くりでは個別に一つ一つの土地をまとめて小さなビルを建てるのではなく、
一角をまとめて規制緩和し、容積率を上げたりといった具合に、いくらでも
やりようはあると思う。

 韓国は1997年、景気の著しい悪化に伴ってIMF(国際通貨基金)の管理下
に入った。それが今では景気がよくなっている。いわゆるV字回復で、一番
大きな理由は都市需要。つまり、マンション需要であり住宅需要。韓国では
ソウルなどで容積率を思い切って2倍ぐらいに上げた。その結果、景気が盛
り返したことは事実だ。日本でもこうした思い切った政策をやってもいいの
ではないかと思っている。

 さらに、日本経済を浮上させるためには、強いところをもっと伸ばさなけ
ればならない。日本の経済なり産業を引っ張るリーダーを強くしていかなけ
ればダメだ。日本の経済が強かった戦後50年間、世界の経済、産業をリード
してきたのは、やはり日本の高い技術力だった。

 私が例としてよく挙げるものに、燃料電池の自動車がある。これは夢の自
動車。カナダのバラード・パワー・システムズという企業がノーベル賞級の
学者を揃え、水素を取り出す機械の特許を持っているが、それに匹敵するか、
官民挙げてのチームワークでは日本がむしろトップ。これでデファクトスタ
ンダードを握れば大きな意味を持つだろう。

 こうした創意工夫のための芽はどんどん出てきており、技術のネタはたく
さんある。IT、バイオ、新素材、超微細のナノ・テクノロジー・・・・。
こういったネタについて、個別業種、個別企業、個別プロジェクトに、政府
が首を突っ込んで強い会社をより強くしていく。その上で、日本経済を引っ
張る企業が国内で新たな工場を作り、新たな投資をし、東京の資本市場で新
たな株を発行し、新たな社債を発行していくということにつながる。

 こうした枠組みを整備するなど、日本経済の新たなエンジンを作っていく
ことに官民挙げて全力を挙げていくべきであり、こうした政策に引き続きしっ
かりと取り組んでいきたい。

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  編集後記            (ロゼッタストーン・弘中百合子)
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 樽床議員は今回が初登場なので、前回のテーマにも、少し触れてもらいま
した。

 さて、「未来総理」たちの政策はいかがでしたか? これだけ読むと、ど
れも素晴らしい政策のように見えますね。でも、他の政党の「未来総理」か
ら見ると、また別の考えがあるかもしれません。

 みなさまからの反応が多かった政策については、今後、別の政党の人にも
意見を聞いてみようと思います。どの話題を取り上げてほしいか、どうぞご
意見をお寄せください。

 このメルマガには、6政党が参加してくれているので、お世話係の私とし
ては、なるべく公平に、平等にと心がけています。というわけで、原稿は、
単純に編集部に届いた順に掲載しています。

 さすがに「未来総理」たちは、よく勉強しているので、内容がかなり専門
的です。もし、読んでわかりにくい部分があったら、遠慮なくご質問くださ
い。

ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお願いします。
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  次号予告
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 次回は、上田 勇議員(公明党)、細野豪志議員(民主党)、
春名直章議員(共産党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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  未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名(敬称略)の方々です。

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)  上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)  鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(自由党・岩手)  樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)  春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)  丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)山村 健(民主党・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)  有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)  福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人:弘中百合子
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