日本人留学生が見たニューヨーク BACK

第3回 ニューヨークを離れて田舎町へ小旅行

ここ数週間、友人と話していると必ず「最近とても疲れやすいんだよね…」「なかなか眠れなくてさぁ」という会話になる。今学期も半ばを越えてややダラケモードに入っているからか、それとも季節の変わり目だからか?いや、これも「テロ事件の影響によるストレスの1つ」と皆の意見が一致する。テロ事件後、次々と続く炭素菌の話題。粉砂糖がついたドーナツが炭素菌と疑われ地下鉄が止まったり、郵便局に荷物を出しにいったら局員さんが厳重装備して窓口で仕事をこなしている姿を見かけるたびに炭素菌事件を身近に感じる。それ以外にも、今までは気にならなかった飛行機の音が夜中に妙に気になって眠れないことや、差出人のハッキリしないダイレクトメールを受け取ったとき息を止めて恐る恐るハサミを入れる時など、日常生活のちょっとしたことが恐怖に変わりそれがいつの間にかストレスになっていることを皆感じている。

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こんなストレスから開放されたくなり、10月最週末にマンハッタンから北へ電車で約3時間かけて、ニューハンプシャーに行ってきた。紅葉前線まっ只中、キーンという小さな街ではちょうどハロウィーンフェスティバルが行われていた。この日キーンの街ではなんと22,663個のパンプキンがメインストリートに並べられ、街はオレンジ一色。パンプキンに彫られたデザイン一つ一つが実に個性的でどれも力作ばかり。全てのパンプキンを見ている間にすっかり街は暗くなり、気がつけば辺り一面マヌケな顔が立体的に浮かび上がってきた。

2日間という短い滞在だったが、冷たい秋の空気が頭をリフレッシュさせ、のどかなオレンジの灯りが心を暖め、いつの間にかストレスは消え去っていたことは言うまでもない。 さっ、明日からまたニューヨークで頑張るぞ!

前田直子

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photo4 ちなみにこの大量のパンプキン、フェスティバル終了後はパンプキンパイ、飼料、堆肥として再利用されるそう。


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緊急レポート!日本人留学生が見たニューヨーク「混乱の街はいま…」 第1弾 第2弾 第3弾


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