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2003年1月23日発行(毎週木曜日配信)
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第61号

  ***   ***    今月はヴィーナス議員に「今年の抱負」を聞いて
 *****v***** います。今回は、民主党の小宮山議員と、社民党
  *********  の福島議員から原稿が届きました。明るい話題が
   *******   少ない昨今ですが、女性議員たちは、いつも明るく
     ***    前向きです。いよいよ国会も開幕。今年も、ぜひ、
      *     国民のために、良い知恵を出し合ってほしいと思います。

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  目次
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■ 「選択的夫婦別姓などの民法改正の実現etc.」
   小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)

■ 「今年は雇用と平和の年にしなくては」
   福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例))

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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  ●大特集「明日の家族」
  岡崎トミ子議員が「女性の年金」、山口わか子議員が「高齢者介護」、
  井上美代議員が「子育て政策」、千葉景子議員が「司法改革」について
  語っています。どうぞお楽しみに!
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 「選択的夫婦別姓などの民法改正の実現etc.」
               小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)
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 2003年、今年こそは、女性と男性が「ともに」、おとなと子どもが「と
もに」、人間と自然が「ともに」、生きていきやすい社会を作っていきたい
と思っています。

 早いもので、6年の参議院議員の任期も、あと1年半になってしまいまし
た。来年になると、それこそ選挙のための活動が主になり、議員立法の提出
などはあまりできなくなってしまうと思います。何しろ、全国比例の参議院
の選挙を、党が順位をつける方法から、個人名の多い人から当選する制度に
改悪されてしまったので、もっと女性や市民が出やすい制度に変えるために
も、多数をとらなければなりません。

 さて、今年、是非やりたいことをあげます。

1.選択的夫婦別姓などの民法改正の実現

 これは、私が議員になった目的のひとつです。多様な価値観を認めあえる
社会にするためにも、是非、実現できるよう努力します。

2.DV(配偶者からの暴力)防止法の見直し

 2001年の4月に超党派の女性議員で作りあげた法律ですが、秋の試行
から1年で1000件もの保護命令が申請され、多くの女性たちの人権を守
ることができています。まだ見直すべきところが多くあります。来年選挙の
議員が中心に作ったので、今年の秋には見直しをするために、なるべく早く
プロジェクトチームを発足させたいと思っています。

3.環境教育推進法の成立

 温暖化防止をはじめ、環境問題の解決にはライフスタイルを変える必要が
あります。環境教育を推進する法案を作成中で通常国会に提出したいと考え
ています。

4.真のワークシェアリングを実現するために、同一価値労働同一賃金の法
整備

5.児童虐待防止法、児童買春・児童ポルノ禁止法の見直し

などです。

 借金が45%も占める15年度予算案が作られています。大切な税金を国
民が必要としていない公共事業に相変わらず使うのではなく、もっと“安心”
をつくるための、子育て、医療・年金・介護、教育、環境などに使うように
変えること。そのためにも、中央から地方に権限も財源もわたす地方主権の
実現をめざします。


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 「今年は雇用と平和の年にしなくては」
                 福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
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 寒中お見舞い申し上げます。

 なんと今年は、年頭からインフルエンザにかかってしまいました。思い起
こせば議員になって4年半。風邪らしい風邪もひかず、インフルエンザは初
めてです。春先には花粉症にかかることはあっても、病気らしい病気もせず
に走ってきたという感じです。

 予定をどんどんキャンセルせざるを得なくてみんなに迷惑をかけたのです
が、久しぶりに病気になる人の気持ちが理解できる1月となりました。
 どこかで体と心が休みたいと声をあげたのかもしれません。

 去年はいろんなことがありすぎて、なんか10年分くらいの経験をした感
じがしました。
 心と体を癒して、ひとまわり大きくなって政治にかかわっていきたいと切
に思います。ダイナミックに活動していきますが、人と人との丁寧なつき合
いやネットワークを大事にする一年にしたいと考えています。

 さて、今年は雇用と平和の年にしなくてはなりません。

 まず、今年は、とにかく戦争のない年にしたいと思います。
 アメリカがイラクを攻撃することにドイツもフランスもそして、イギリス
の世論も反対をしています。

 国連の安全保障理事会で決議がでるのかどうか予断を許しません。
 アメリカが、イラクを攻撃しないように、そして、日本がイラク攻撃を支
援しないように国会の内外で声をあげていきたいと考えています。

 北朝鮮の核の問題についても、アメリカ、韓国、中国、ロシア、日本にお
いて、北朝鮮も巻き込んで北東アジアの安全保障をどう実現するのか協議を
開始すべきです。

 北朝鮮は、国連にも加盟していますし、批准している条約もあります。国
際人権規約を批准しており、去年7月、国連の規約人権委員会は、国際機関
によるアクセスなどを勧告しました。日本の刑務所も問題があるけれども北
朝鮮の刑務所や収容所ももっともっと国際機関による立ち入り調査などは必
要です。どうやって人権や民主主義を根ずかせていけるのか(もちろん日本
にも課題は山積ですが)、国際人権の観点から、がんばっていきたいと考え
ています。

 通常国会では、選択的夫婦別姓の導入をはじめとした民法改正、内部告発
者保護法、非核基本法、ODA基本法、障害をもつ人の選挙権保障法、公共
事業を受注する企業から政治献金を受けることの一定期間の禁止などの法律
を国会に出す予定です。実現をめざします。

 児童虐待防止法とドメスティック・バイオレンス防止法の見直しもはじま
りました。
 今、役所と精力的にヒアリングを行っています。

 ドメスティック・バイオレンス防止法は、暴力を受けた配偶者本人しか保
護命令をうけることができませんが、実はかくまった家族などが恨まれて、
殺害されたりしています。配偶者以外の人間であってもドメスティック・バ
イオレンスの被害にあう可能性があれば、保護命令の対象に含めることがで
きるとすべきであると考えています。

 きちんと見直しをして、いい改正案を提案したいと燃えています。ご意見
もお寄せください。よろしくお願いします。

 ところで、4月の統一自治体選挙、多くの仲間が立候補します。長年の友
人、民法改正や様々な男女平等のテーマを一緒にやってきた友人が立候補し
ます。
 足元から社会を変えたいと元気良くとびだした女性たち(女性だけにかぎ
らないけれど)は、本当にわたしの元気であり、希望です。

 トールキンの「指輪物語」をお正月に映画で見ました。指輪を手にいれた
ものがこの世を支配します。冥王が支配してこの世を暗黒支配しないように
指輪を作られたところに捨てに行くことをホビットのフロドは決意します。
トールキンの指輪は核とも考えられるし、大量破壊兵器とも権力とも考えら
れます。人はそれを持ちたいと思い、持って、自分の力を強くしたいと考え
るわけです。人間の弱さと強さの両方を描いた話であり、人間の愚かさはな
かなか変わらないけれど、希望を持つことも描いた話です。

 ホビットのフロドのように私利私欲なく(だからこそ彼は指輪を持って、
捨てにいけるのである)、自分の心の弱さもかかえ、とにかく前に向かって
進んでいくことをやっていこうと決意をしたお正月です。

 歴史の長い長い間にやれることは、ごくわずかかもしれません。でも確実
にいろんなものを人に引き継いで、すこしでもみんなが生きやすい社会を作
ろうと思っています。

 ぐちったり、人の悪口を言ったり、「なんでわたしがこんな目にあわなく
ちゃいけないのよ!」と思ったりせずに(去年は実は良く思いました)、と
にかく前に歩いていこうという感じです。それができたら、なんか自分にご
ほうびをあげようと思っていますが、それがなにがいいかは良くわかりませ
ん。考え中。

 どうか今年もよろしくお願いします。


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  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
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 先日『加藤シヅエ 凛として生きる』(大和書房)という本を読んでいた
ら、「1946年、女性に参政権が与えられた初めての総選挙で、39人の女性議
員が当選した」という記述がありました。現在の女性議員の数は、2002年4
月の統計で73人。田中真紀子議員が8月に辞職したので、今は72人でしょう
か。(もし、違っていたら、どなたか、ご指摘ください)

 初めての選挙でそんなに当選したのか……と、ちょっと意外でした。とこ
ろが、21世紀になっても、女性議員の割合は、まだ1割に過ぎないのです。
政治の世界というのは、なんて変化の速度が遅いのでしょう。今年は、もっ
と女性議員が増えるといいなあ、と思います。

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)  瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)  水島広子 (民主党・栃木)
  山内惠子 (社民党・北海道)  山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)  井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)  小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子 (民主党・神奈川)  八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)  福島瑞穂 (社民党・比例)
  吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、1月30日です。

 有村治子議員(自民党)、吉川春子議員(共産党)、
 千葉景子議員(民主党)、広中和歌子議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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