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2003年2月20日発行(毎週木曜日配信)
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第65号

  ***   ***    寒い日と暖かい日が交互にやってくるため、体調を
 *****v*****  崩しやすい季節。風邪などひいてらっしゃいませんか。
  *********  移り変わる季節と違って、1年中あついのがヴィーナス
   *******    議員。相変わらず、元気いっぱい活動しているようです。
     ***    今回は小宮山議員、福島議員の登場。吉川議員からは、
      *     読者への回答が届きました。

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  目次
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■ 「議員年金について」
   小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)

■ 「イラクへの戦争についてと、刑務所の問題」
   福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)

■ 「読者からの質問に答えます」
   吉川春子(参議院議員・共産党・比例)

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧


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  ●大特集「明日の家族」
  岡崎トミ子議員が「女性の年金」、山口わか子議員が「高齢者介護」、
  井上美代議員が「子育て政策」、千葉景子議員が「司法改革」について
  語っています。どうぞお楽しみに!
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 「議員年金について」
               小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)
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 議員年金について、国庫の補助が多く、議員の特権として見直すべきとい
う報道が多くされています。このことについて、民主党では、現在3分の2
になっている国庫補助を、これから国民年金が2分の1の税負担になるのと
あわせて、2分の1にすることなどを討議している最中です。

 議員年金について、誤解されている点もあるので、現状を理解していただ
けるように、説明させていただきます。

●議員には、退職金がないので、議員年金が、その役割も果たしていること。

●10年以上、議員を勤めないと受給できないこと。(衆議院議員は3期以
 上、参議院議員は2期以上)。

●永年、議員をしている人(例えば、中曽根元総理など)の年金は高額にな
 りすぎとも報じられているが、65歳を過ぎても現職の間は受給できない
 こと。(高齢まで勤めれば、もらう年数は少なくなる)

●国庫補助を3分の2から、国民年金と同じ2分の1とすることも含めて、
 見直しの作業を民主党の中ではすすめていること。

●退職金にした場合は、勤続が短くても支給することになるので、現在の年
 金への補助より、税金からの出費は増えること。

 こうした点を、ご理解いただいた上で、ご意見をいただければと思います。

 私の場合は、98年に議員になったときから、毎月10万円を、この互助
年金のために拠出しています。でも、来年の選挙で再選されないと受け取る
ことはできません。また、国会議員は、労働者ではないので、医療保険も独
自のものはなく、国民健康保険です。身分証明書もなかったのを必要という
声が多く、昨年やっと、必要だという人には交付されました。

 労働者ではないので、労働基準法の対象にもならず、産休すらありません。
ですから、若い女性の議員が出産するときに、規則を書き換えて対応したり
しています。

 議員の特権の見直しは、必要です。それには、議員のおかれている状態を
把握していただいて、議論する必要があると思っています。


◇■================================================================
 「イラクへの戦争についてと、刑務所の問題」
                福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
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 (1)イラクへの戦争について

 世界中で、1000万の人たちが、イラク戦争反対のデモや集会を開きま
した。
 日本でも世論調査では、圧倒的に多くの人たちが、イラク戦争反対と言っ
ています。

 日本政府は、世界の人たちの声、日本のなかでの声をきちんと受けて、
「戦争をするべきではない」ときちんと決めるべきです。
 イラクは、今どこかの国を侵略しているでしょうか。そうではありません。
大量破壊兵器を持っているかもしれないと、大量破壊兵器を持っている国が、
大量破壊兵器を使って、武力の行使をすることは、理にあわないことです。

 報道されているアメリカの戦争計画は、初日に湾岸戦争で使ったのと同じ
数のミサイルを打ち込むというものです。「バクダッドに安全な場所はなく
なるだろう」と言われています。これでもう戦意を喪失させてしまおうとい
うものです。「ヒロシマ効果」という人もいます。これは、無差別殺人その
もので、国際人道法に反するものです。

 サダム・フセインは、問題のある人かもしれません。しかし、戦争で死ぬ
のは市民です。
 人が不条理に死ぬのを本当見たくはありません。
 イラクへの戦争はすべきではないという声を大きくあげていって、人が死
ぬのをとにかく阻止したいと心から、思います。

 また、2枚舌というかだまし討ちというか国会のなかで論争にならないよ
うな戦略をとっていることも問題です。
 イージス艦の派遣についても、12月4日の衆議院の外務委員会で、「イー
ジス艦について、今月中に派遣するとの報道がされているが、どうか」と聞
かれて、答弁は、「慎重に検討します」というものでした。しかし、その日
の午後、イージス艦の派遣が決定したと発表しています。
 国会では、「決まっていない」「慎重に検討する」と言って、論争を起こ
させないようにしていて、バッと発表するのです。あまりにひどい。

 今回だってそうです。首相の答弁は、「仮定の質問には答えられない」「国
際協調」こればっかりです。仮定の問題ではなく、すぐ起きる現実の問題で、
だからこそ各国は、立場をはっきりさせて、戦争を回避するかどうか論争を
しているのです。
 国会では明言をしないで、現実には、アメリカの武力行使を前提に安保理
決議に賛成するよう日本がODAを出している国を説得しているわけですか
ら、なにをいわんかというところです。

 国会ではできるだけ論争を起こさないようにしているわけですから、国民
に対する説明義務も全く尽くしていないことになります。わたしは、こんな
国会の論議を封じるようなやり方は、本当におかしいと思っています。

(2)刑務所の問題

 刑務所問題に取り組んできて、1985年以降保護房で亡くなった人の例
を出して欲しいと法務省に言ったところ、過去3年分だけだしてきました。
5人が亡くなっていますし、病院に運ばれた人は、3人です。

 名古屋刑務所は、2002年5月に一人死亡し、9月に重傷を負わされて
います。そして、2001年12月にやはり一人亡くなっています。あまり
に短期間に死亡や重傷のケースがでてきて、本当に変だと思いました。

 法務省に聞いても、国会で質問という形でとりあげても、2001年12
月のケースは、「自分で肛門に指を入れて、直腸に傷がついて、腹膜炎で死
亡した」というものでした。「そんな説明絶対におかしい。きちんと調査す
べきだ」と国会で、去年の11月、12月と質問をしました。12月4日に、
名古屋刑務所へ行き、保護房にはいり、所長に対しても、「自傷行為で直腸
が傷ついて死ぬなんておかしい」と質問をしました。

 先日、押さえつけて、消防のときに使うホースを使って、肛門に放水し、
直腸破裂で死亡したことを理由に副看守が逮捕されました。拷問死というこ
とと拷問のやり方にショックを受けました。

 ようやく事実が明らかになりました。
 こんなんだったら、刑務所で仮にころされても闇から闇に葬りさられるこ
とになります。
 しかもわたしは、ずっーとウソをつかれていたのだと怒っています。

 加害者の人たちは、わたしに対してウソをついていたわけだし、ちょっと
考えてもおかしい死亡理由を法務省の幹部は、おかしいと思わなかったとい
うのも変です。しかも実はこの内部告発は、12月のうちに法務省の対策チー
ムに届いていたわけですから、ずっーと隠していたことにも納得がいきませ
ん。

 もうこんなひどい事件が起きないようにするためには、まず、第1に、人
権救済機関を法務省の外局に置く今のような人権擁護法案ではダメで、独立
した人権救済機関をつくるべきです。

 第2に、拷問等禁止条約の選択議定書を日本は、批准して、国際機関によ
る刑務所への査察がなされるようにすべきです。批准しない理由はありませ
ん。

 第3に、刑務所で働く刑務官のひとたちに、団結権を与えることです。去
年11月、ILOは、公務員に労働基本権を与えるように日本政府に対して、
勧告をだしましたが、そのなかで、刑務官に団結権を与えるように勧告を与
えています。

 拷問死が起きないように制度をきちんと作っていきたいと思っています。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 読者からの質問に回答      吉川春子(参議院議員・共産党・比例)
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 読者から寄せられた質問に、吉川議員から回答が届きました。掲載するの
が少し遅くなってしまいましたが、紹介します。

Q : 吉川春子議員の考えをさらに聞きたいです。私は30代の主婦です。私は
小泉首相の靖国神社への参拝について、参拝そのものよりも、参拝によって
何をねらっているのか、ということのほうが、重要な気がします。

 イラク情勢や北朝鮮の動きが緊迫化している中で、なぜわざわざ、抗議を
されるのを覚悟の上で参拝するのか。ちょっと突飛かもしれませんが、例え
ばイラクへの米軍の攻撃があり、その反撃に在日米軍のある日本が攻撃され、
その反撃のために参戦、となったときに、反発されないようにするための下
準備のように私は感じるのです。(イラクへの戦争ではなく、その次におこ
る戦争かもしれませんが)

 真綿で首をしめられているというか、ぬるま湯に入れられたかえるが、湯
の温度をじわじわ上げられても気付かずにいるような、そんないやな感じを
受けるのです。
 考えをお聞かせ願えたらと思います。

A : 靖国神社問題について、ご質問をいただき有難う御座います。参拝のね
らいは何かということですが、もちろん首相本人が言うように「戦争が2度
と起きないように」等という事ではないのは明らかです。

 今日の本会議で自由党の平野議員が「総理の靖国神社参拝は総裁選対策で
ある」と指摘していましたが、そういう面があると思います。即ち自分の再
選のため、党内のタカ派に自らの考えをアピールしているということです。
総裁選の票集めという意味でしょうか。

 小泉さん自身、侵略戦争を反省する気持ちを持っていないから参拝できる
のです。どんなにひどいことを日本は、アジア諸国に行なったか、今なお苦
しんでいる人がどんなに沢山いるか、そういう事が想像できない想像力の欠
如です。

 人間性の欠如に通じると思います。そして「中国とも韓国とも友好関係を
保ちたい、未来志向でこれらの関係を築きたい」と今日も本会議で答弁して
いました。靖国神社参拝に怒っている、そして侵略戦争を過去のものと切り
捨てられない国に対して『未来志向』もないものですが、ぬけぬけと参議院
本会議でそう答弁していました。

 侵略戦争の反省をしないことがどんなに日本の国益を損ねているか、少な
くともそのことを理解できる人が総理になってほしいと思っています。
(2月5日)


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  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
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 朝日新聞の社説によれば、国会議員として在職10年を超えると、最低で
も、年412万円の年金が支給され、在職30年なら年に577万円、在職
期間が50年を超えた中曽根元首相がいま引退すれば、年714万円支給さ
れるそうです(まだまだ引退なさるようには見えませんが)。さらに、元会
社員なら厚生年金、官僚OBなら共済年金、地方議員を務めた場合は地方議員
の互助年金があわせてもらえるとか。ちょっとうらやましいですね。

 議員たちは月10万円の納付金を払っていますが、それだけでは足りず、
支給金額の3分の2は、税金で穴埋めしているそうです。国民の基礎年金の
国庫負担は現在3分の1(将来2分の1に引き上げられる予定)。そこで、
民主党では、議員の年金の国庫負担を2分の1にすることを討議しているそ
うです。

 小宮山議員が指摘しているように、国会議員には退職金がないし、労働条
件がまだ整っていない部分もあります。本当に国のために心血をそそいでく
れたのなら、年金が高くても誰も文句を言わないでしょう。ただ、残念なが
ら、日本の政治家は利権にむらがってお金を儲けている印象があります
(ヴィーナス議員は違いますが)。

 「在職中に儲けておいて、年金までいっぱいもらうの!?」という不信感が
消えるように、国会議員のセンセイ方は、クリーンな政治をしてほしいです
ね。

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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 「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)    瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)   水島広子 (民主党・栃木)
  山内惠子 (社民党・北海道)   山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)    井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)    小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子 (民主党・神奈川)   八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂 (社民党・比例)
  吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、2月27日です。

 有村治子議員(自民党)、吉川春子議員(共産党)、
 千葉景子議員(民主党)、広中和歌子議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
Copyright(C) ロゼッタストーン 許可無く転載することを禁じます

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