13.
緑の目の吟遊詩人
「変わっていないわ。ここはあの頃のまま。」 変わったのはわたしだけ。茶色の髪を赤くそ め、最新流行のファッションを着たシティの 女。子供の頃は裸足で駆けまわっていたのに。 老婆が作った古臭い服を着てね。
「でも、わたしはシティの人間にもなれなか った。火遊びの代価を払うのに、良心が痛ん だ。都会人は涙を見せないもの。なのに、わ たしは泣いた。そして、ここに戻ってきてし まった。」
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