20.
緑の目の吟遊詩人
「歌って、あなたは唖では
ないんでしょう?」
人間としか思えないフィンバラはその言葉を きき、悲しげに緑の瞳をふせた。かたわらの 鳥たちがカミーユを見つめている。
あまりの美しさにすれっからしのカミーユ は、思わずフィンバラの顔を両手にはさむ。
やっぱり幻じゃない。とても温かい!
もどる
次へ