7. 緑の目の吟遊詩人
 
 満天の星のもと、詩人はその黄金の声で朗々と歌った。心に沁み入る琴の音と、その歌声に女は支払った代価も高くはなかったと思う。
 詩人の歌は彼の不思議な冒険を歌ったもので、女は詩人が沈黙した訳を悟った。
 
 
 翌朝、女は森を出ることはなかった。それ以降、女の姿を見かけた者はいない。
続く...  
前へ 先頭ページへ