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第1回 新しい業務に戸惑う女性をコーチ!


相談者のプロフィール 坂田 唯さん(25歳)
商社に勤める4年目のOL
この4月から秘書と人事関係の業務を担当
相談者の悩みごと 何でも真面目に考えすぎる傾向があり、人の言うことを適当に受け流すことができない。人からどう思われているかも気になる。 新しい業務を担当するようになっ たこともあり、仕事の進め方にも迷いがある。このまま悩みながら仕事を続けていていいのだろうか。
坂田 「4月から業務が変わったのですが、よく真面目に捉えすぎることを指摘されるんです。人の言葉でも100言われたら100受け止めてしまうというか。自分の中で 抱えてしまうんです。対部長との1対1だけではなく周りの人からいろんなことを言わ れると何を優先すべきかわからなくなってしまうんです。もちろんまだ慣れてないというのもあるとは思うんですけど。例えば今は部長と部員との面接の時間を設定しているのですが、一人一人がどうして面接なんかやらないといけないの?とか忙しいから無理だよとか言ってくるのを聞いていると何でこんなこと言われるんだろうって 思ってしまうんです」
本間 「何でこんなこと言われるんだろうっていう答えって知りたい?」
坂田 「・・・・・・それが仕事だからって言われたらそれまでなんですけどね」
本間 「(笑い)もう少し他の答えは?そういうことを言ってくる人って部長さん に言えると思う?」
坂田 「・・・言えないですね」
本間 「上司には言えないから言いやすいほうに言ってるんだよね」
坂田 「ひとりひとりのいろんなわがままを聞いてたら成り立たないって思ってし まいます。くだらないことばっかり言ってくる人とかいるし・・・」

そして自分の話を聴いてくれる人がいると感じることができた坂田さんは自分の最近、抱えている悩みを話し始めた。 すると本間さんは坂田さんの言葉を遮ることなく、最後まで聴いた上で次の質問を坂田さんに投げかけた。

本間 「ここ30分ぐらいでどういうことが解決したら一番いいかな?」

限られた時間の中で、本人が一番解決したいことを引き出すためにやわらかくライン に直そうとしているのだろう。 そしてテーマを具体的にした上で、コーチングを再開した。

本間 「例えば、面接時間の設定方法だけど、相手の時間を全部聞いて設定してたらものすごい時間と手間がかかるよね。ある程度、時間を区切ってボールを投げるっていうのは、やってるんだよね。キャッチボールの投げ方を短くしてみたらどうだろう?ひ とつの方法としては物事をもう少し事務的にこなすっていうのがあると思うけどどう?」
坂田 「そうですね。上司にもとりあえず全部時間を決めて提示してみたらいいんだよって言われました。提示された時間でだめな人だけ変えればいいんだからって」
本間 「設定方法は無限にバリエーションがあるんだよね。」

面接時間の設定方法の具体例をいくつかの示し、坂田さんの反応を見ている。 本人が納得できるような方法で考え方を示す。 こうすべきだ!というアドバイスではなく「こうしたらどうだろう?どう思う?」ということを大切にしているようだ。

坂田 「昔から真面目すぎるとかもっと適当に流せばいいのにって言われるんです」
本間 「いつ頃からかな?」
坂田 「高校生ぐらいからだと思うんですけど、社会人になってからは特に言われ ます」
本間 「真面目ってすばらしいことだと思うけど、周りから言われる以外に何か実 害ってある?」
坂田 「考え込んで沈んでしまったりしますね。人の言葉を気にしすぎるし。人に どう思われてるんだろうって必要以上に気になりますね。学生時代は、評価が目に見える形で現れたけど、今は上司にどう評価されているのかわからないから。周りの人に仕事 のこともどう判断されているか気になってしまうんです」
本間 「上司に自分の評価を聞いてみたことある? まだ4年目だから聞いてみたらどうだろう? どう思われているかは聞いてみないとわからないからね。でもたぶん悪いことは言われないんじゃないかな。一生懸命仕事してそうだもんね」
坂田 「そうですねぇ・・・。でもくだらないことを言ってくる人に対しては結構態度が悪くなってしまうので」
本間 「でも、その人からの評価って気になる?」
坂田 「なりません!」
本間 「(笑)そうだよね。他に評価が気になる人って何人くらい?」
坂田 「うーん、7人くらいかな」
本間 「7人くらいだったら聞けるじゃない。聞いてみちゃおう!まあ、くだらないことを言ってくる人はなぁ・・・。この人に対する接し方は、どういうふうにできると思う?」
坂田 「まあ、事務的にこなして早く終わらせちゃえばいいんですよね」
本間 「うーん、この人に話しかけられると坂田さんは乱される感じがする?」
坂田 「しますね」
本間 「坂田さんのほうから先制攻撃を仕掛けちゃうっていうのはどうだろう。一日に2分間このおじさんの時間を決めて、今日はどんなことを言ってくるだろうって考えながら話しかけてあげるの。きっとこのおじさんって寂しいんじゃないかな」
坂田 「そうですね。みんなにあんまり相手にされてないです」
本間 「そっか。コミュニケーションの質を変えるときに挨拶プラス一言っていうのがあると思うんだよね。おはようございますの後に、今日は顔色がいいですねとかネクタイが渋いですねとかね。ボランティアの気持ちでね。この人のクオリティオブライフを変えてあげる」

本間 「業務改善とか人間関係の悩みの他に何かあるかな?」
坂田 「このままでいいのかなってずっと思ってます。今までこの会社で仕事をしてきておもしろいとは思えないんです。だったら自分でやりたいことを探せばいいじゃないかって思うんですけど、仕事としてやりたいと思えることをまだみつけられなくて」
本間 「こんな仕事がしてみたいって漠然とでもいいからあるかな?」
坂田 「人と接したいです。今までは席に座って事務をやるのがほとんどだったんですけど、秘書というお話を頂いたときに秘書なら人と接する仕事かなと思ったんです。人がどう考えるかということに力を注いでみたいですね」
本間 「会社の中で何部とか何課とか人と接する職場ってないかな?」
坂田 「営業とか人事部の採用とかなら人と接しますね。でもまだまだ会社の把握もできてないと思うし、自分が本当にその部に行きたいかどうかわからないです」
本間 「採用とか坂田さんにむいているような気がするけどどうかな?」
坂田 「そうですね。人事部というのも結構考えました」
本間 「今は業務が変わったばっかりだから、何年か後に採用担当者になるために準備をしておくとしたらどんなことが必要だと思う?採用担当者としては何が大切だ と思う?」
坂田 「まず確実に公平であることとか、対ひとりひとりと接する気持ちとか・・・」
本間 「そうだね、本屋さんにいくと採用担当者の為の実務に関する本とかあるんだけど、そういうものを空いてる時間に勉強してみるとかね。もちろん今の仕事をやりながらでいいからさ。資格をとるというのも一つの方法だよね。勉強してみて違うなと思っ たら変えればいいしね」

あくまで本人の希望や言葉を引き出しながら具体的な案を示していった。本間さんが最終的に坂田さんに今日のまとめとして示した処方箋は・・・。
処方箋 ・自分が気になる上司の評価を聞いてみる
・苦手な人に対しボランティアの精神で挨拶プラス15秒の一言を言ってみる
・人事部の採用になるために即戦力として働ける準備をする
(本を読むこと等から始める)
・採用担当になるために意識的に人物観察をしてみる(今の仕事はチャンス!)
感想 一人で考えているよりプラスに考える方法を教えてもらったような気がします。 同じ方法で他の悩みも考えてみたら悩みがひっくり返ることもありそうです。
コーチからの一言 コーチングの究極の姿はセルフコーチングなんです。自分で第三者的に見たらどう見えるかを考えて自分にアドバイスをしてあげる、 自分を励ましてあげるということなんです。
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