━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年4月14日発行 ━

●━━　若手国会議員メルマガ『未来総理』　第32号 ━━━━━━━━●

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　今回からテーマは「経済政策」に移ります。イラク戦争に気をとられてい
ましたが、気がつけば、株価は下落する一方。日本の経済は、なかなか明る
い材料が見えてきません。今回は、竹中金融相の応援団としても知られる自
民党の大村秀章議員が、経済政策についての持論を披露してくれました。

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　 ●大特集「ハンディキャップに負けないで」
　 ●未来総理にきく(1)「日本の防衛に有事法制は必要か？」
　　　　　・石破茂防衛庁長官インタビュー
　　　　　・特別寄稿
　　　　　　上田勇議員（公明党）／細野豪志議員（民主党）／
　　　　　　達増拓也議員（自由党）／福島瑞穂議員（社民党）／
　　　　　　春名直章議員（共産党）
 　●未来総理にきく(2)「日本の政治はハンディのある人に優しいか？」
　　　・山井和則議員（民主党）インタビュー

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　　目次
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　◎「経済政策」
　　▼大村秀章（自民党・衆議院議員・愛知・43歳・当選２回）

　◎編集後記
　◎次号予告
　◎未来総理メンバーの紹介

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　■「日本経済の再生に向けて、今こそ決断、実行の時」
　　　　　　　大村秀章（おおむらひであき・衆議院議員・自民党・愛知）
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　ここ数年の国政、内政の最大の課題は経済・金融の再生です。バブル経済
が崩壊して10年余が経過し、その間、ほぼ数年置きに経済危機が叫ばれ、そ
の度に政府が緊急の経済対策を策定し、とりあえず乗り切る、といったこと
を繰り返してきました。

　1992年以来、16次にわたる経済対策で累計約155兆円。私は、局面局面では
それぞれの政策は正しく、効果も発揮してきたと評価するものですが、トー
タルとしては経済全体が浮揚するといったことにはつながりませんでした。
それは、世界的な大競争時代の到来、中国問題に象徴される空洞化、歴史上
有数の規模のバブルの崩壊とこれに起因する不良債権問題、進行するデフレ
などなど、日本経済や産業・企業を取り巻く構造が大きく激変しており、こ
うした構造問題への対応、改革に真正面から取り組んでこなかったことに主
な原因があるからです。

　そうした中で、２年前の４月に、この構造改革を前面に掲げて登場したの
が小泉内閣で、その経済政策の中核を担うのが竹中大臣です。「官から民へ。
国から地方へ。規制から自由へ」という基本的理念の下、経済政策において
も、不良債権の抜本的処理とデフレの克服。公共事業、社会保障などの財政
改革を進め、将来不安を軽減する。科学技術の振興と規制改革により新たな
産業、企業を起こし、経済を活性化する。その方向は大筋において正しいと
思います。後は、この構造改革の方向を、ひるむことなく貫き通して着実に
実行していけるかどうかだと思います。

　そういう意味で、私は、改めてこの構造改革を政治主導で決断し、目標期
限を設定して不退転の決意で実行していく。そのことこそが日本経済の再生
につながる唯一の道であり、その方向に沿った経済政策を引き続き声を大に
して主張し続けていきたいと考えています。

○具体的には、まず、不良債権処理と銀行ビジネスモデルの再構築を行いま
す。
　大手銀行中心に公的資金を数十兆円規模で投入し、不良債権を要注意先を
含めて抜本処理。過剰債務企業の再編・淘汰を進め、経済の血液であるマネー
が新規産業・ニュービジネスに行き渡るようにする。併せて、銀行経営者の
思いきった若返り、世代交代を進め、土地担保主義に頼らない銀行の新ビジ
ネスモデルを構築する。

○同時に、財政・税制・金融政策を総動員してデフレ対策を実施し、不況の
痛みを緩和しながら構造改革を進めます。
　情報通信、医療・介護・環境などへの重点配分や失業対策・再就職支援な
どのセーフティネットの充実など、歳出面の大胆な見直しを行うとともに、
必要に応じて10兆円規模以上の補正予算を編成。
　併せて、所得税・法人税を中心とする政策減税。
　金融政策では、２〜３％程度の消費者物価上昇率を目標に設定。マネタリー
ベースの供給を増加させるため、長期国債の買い切り額の増加に加えて、社
債、外債や株価指数連動上場株式投信（ＥＴＦ）や不動産投資信託
（ＲＥＩＴ）などの市場での買い取りといった「非伝統的」な手段を発動。
その結果、為替レートをなだらかに円安に誘導していく。

○さらに、将来の成長へのバネをつくるために、東アジア＋ＡＳＥＡＮ諸国
による自由貿易圏を作り、巨大消費地、中国への分業、供給拠点作りを進め
るとともに、通貨「円」を基軸とする経済圏を創設。潤沢なアジアマネーが
直接金融によって成長企業に流れ込む仕組みを作り、1400兆円にのぼる日本
の個人マネーを運用するマーケットに育成します。

　日本経済再生に残された時間は少なく、今こそ決断、実行の時であり、日
本の政治の力量がまさに問われていると思います。


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　　編集後記　　　　　　　　　　　　　弘中百合子（ロゼッタストーン）
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　経済については、専門家の間でも意見がまちまちです。大村議員は、かな
り具体的に、今後のプランを提唱してくれました。みなさまは、大村議員の
政策をどう評価しますか？

　東アジア＋ASEAN諸国による自由貿易圏というのは、素人目には、なかなか
魅力的に思えます。ヨーロッパやアメリカに比べて、アジアはいまひとつ、
結束力が弱い気がするのです。将来性のある国が多いので、アジア全体で発
展していければ理想的なんですけどね。

　いろんな意見を聞くことで、政治家も鍛えられていきます。どうぞ、ご意
見、ご感想をどしどしお寄せください。

　ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。


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　　次号予告
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　次号もテーマは「経済政策」に移ります。発行は4月21日です。

山村　健議員（無所属）・石破　茂議員（自民党）・植田至紀議員（社民党）
が登場します。

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　　未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)

　◇衆議院
　　石破　茂（自民党・鳥取）　 　　上田　勇（公明党・比例南関東）
　　植田至紀（社民党・比例近畿）　　大村秀章（自民党・愛知）
　　近藤昭一（民主党・愛知）　　　　鈴木康友（民主党・静岡）
　　達増拓也（自由党・岩手）　　　　樽床伸二（民主党・大阪）
　　野田佳彦（民主党・千葉）　　　　春名直章（共産党・比例四国）
　　細野豪志（民主党・静岡）　　　　丸谷佳織（公明党・比例北海道）
　　山井和則（民主党・比例近畿）　　山村　健（無所属・比例東海）

　◇参議院
　　荒木清寛（公明党・比例）　　　　有村治子（自民党・比例）
　　小池　晃（共産党・比例）　　　　福島瑞穂（社民党・比例）
　　宮本岳志（共産党・大阪）

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人：弘中百合子
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