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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年10月13日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第58号  ━━━━━━━━●

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 衆議院が解散し、いよいよ実質的な選挙戦に突入しました。解散シーンを
テレビのニュースで見ると、みんなで「万歳」していて、与党議員も、野党
議員も満面の笑みを浮かべていました。解散というのは、なにがそんなに嬉
しいのだろう…と、素朴な疑問を感じましたが、これは、どうやら、国会の
慣例のようです。なにはともあれ、選挙シーズンの始まり。今回は、選挙を
前に、3人の「未来総理」から原稿が届きました。

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  ノンフィクション作家の柳田邦男さん、女優の東ちづるさんらが、
  傷ついた心の癒し方を語っています。「未来総理」メンバーの
  丸谷佳織議員(公明党)、細野豪志議員(民主党)、宮本岳志議員(共産党)
  にもインタビューしました。テーマは、「ストレスだらけの日本を
  どう変える?」です。詳しくはこちら http://www.rosetta.jp/

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  目次
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 ◎「もうすぐ選挙!で、マニフェスト」
  丸谷佳織(衆議院議員・公明党・比例北海道)

 ◎「政権交代こそ未来を拓く・合併大会で思ったこと」
  近藤昭一(衆議院議員・民主党・愛知)

 ◎「今回の総選挙の争点は“消費税増税”」
  小池 晃 (参議院議員・共産党・比例)

 ◎編集後記
 ◎次号予告
 ◎未来総理メンバーの紹介

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 ■もうすぐ選挙!で、マニフェスト
        丸谷佳織(まるやかおり・衆議院議員・公明党・比例北海道)
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 最近のTV報道は小泉VS新・民主党が主で、公明党の一員としては少し寂し
い気がしております。おそらくというより確実に衆議院選挙は間近、各党の
マニフェスト対決となる選挙戦ですが、わが党も満を持して100項目に渡
るマニフェストを作成済みです。もっと報道して欲しいのですが、まずこの
場をおかりしてお話させていただきます。

 お金がかかる部分では雇用、特に若年者の雇用促進のため日本版デュアル
システムの導入やジョブカフェの設置。また少子化対策の一環としては、女
性から要望の多かった現行2回の妊婦検診をさらに拡充、子どもの急な発熱
などに対応するため小児科医が電話で助言できる小児医療救急電話相談事業
の実施、父親に育児休業の取得を割り当てるパパ・クォーター制の導入を目
指します。

 地域の治安を回復するための施策も重要で、警察官の増員と警察OBの活用
などによる空き交番ゼロ作戦、一定の教育・訓練を受けた民間の警備員など
と連携した防犯パトロールの本格実施などなど、生活の現場からの声をマニ
フェストに反映できたと思っています。集団強姦罪の制定なども我が党らし
い取組みです。

 しかしながら、この夏の間北海道を回る中でいただいた質問で一番多かっ
たのが、「年金はちゃんと貰えるんでしょうか?」でした。

 この年金問題についても、しっかりマニフェストに書かせていただきまし
た。その名も「年金100年安心プラン」で、ポイントは6つ。以下要点を書き
ます。

(1)基礎年金の国庫負担割合を2分の1へ引き上げ

(2)厚生年金の保険料の上限は最終的には年収の20%以下、国民年金保険料
   も上限は月額1万8千円台

(3)厚生年金の給付水準は現役世代の平均的な手取り収入の50%から50%半ば
   を確保

(4)かけた保険料の2倍は給付される制度とする

(5)現在の年金受給者の額は下げない

(6)年金積立金147兆円は2100年を目途に25兆円(給付額の約1年分)を残し
   て、給付水準の確保に充てるというものです。

 少子高齢社会の日本であっても、若い世代から親の世代への仕送りという
年金制度について、老後も安心して暮らせるための改革案を示すことが大事
だと思います。

 この他に公共事業コストにもメスを入れました。予算の重点化と効率化を
進め、無駄な公共事業は廃止。経済動向を見つつ、4年間で現在の規模より
1兆円の削減を図ります。ただしこの間所要の事業量は確保することが必要
となる場合、事業コスト20%削減することで目標を目指します。

 自治体の首長の退職金は一般公務員と計算システムが違うことから、1期
4年勤めると数千万円に上り、今回見直しの対象としたいと思います。議員
の歳費の1割カットを継続し約13億円の削減になりますし、公務員1割減
だと給与ベースで2兆円の削減、また逮捕・拘留中の議員の歳費は凍結など、
公明党が言い出しっぺのムダ使い・特権の廃止は他党の追随を許しません。

 と、マニフェストの話ばかりをしていたら、やはり堅くなってしまいまし
たね。でも選挙前ですし、選挙で問われるのは政党の政策と実現力でしょう
から、あえて今回はマニフェストにしました。ふわっとしたブームの流れで
はなく、マニフェストで判断してもらえる選挙戦にしたいですね。丸谷も北
海道で頑張って来ます!街頭で見かけたら、声をかけて下さい。では!

追伸 前回の選挙で街頭演説をしていた私にペッと唾をはきかけてくれたお
ば様、かなり心がヘコミますので今回は勘弁願います。


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 ■「政権交代こそ未来を拓く・合併大会で思ったこと」
        近藤昭一(こんどうしょういち・衆議院議員・民主党・愛知)
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 「自民党ではダメだ! 自民党をぶっこわすことこそが、最大の政治改革
への道である」。10年前の新党ブームの頃、そう考えた私は新聞社を辞めて、
政治の世界に飛び込みました。そして10月5日に都内のホテルで開かれた民
主、自由両党の合併大会、衆院選を戦う仲間たちとともに前方に並び、がっ
ちり握手する菅さん、小沢さんの姿を見ながら、まさに十年前の気持ちを新
たに思い起こし、政治改革への決意をさらに強くしました。

 小沢さんは、細川非自民党政権を生み出し、「自民党をぶっこわした」人
です。私自身は、旧さきがけの一員として「小さくともきらりと光る日本」
の実現を目指してきました。小沢さんの「普通の国」路線には違和感を感じ
ないわけではありません。

 しかし、小泉自民党はしたたかです。現に合併大会当日に日本道路公団の
藤井治芳総裁更迭を発表してきました。合併大会のニュースの扱いを少しで
も小さくしようとする狙いです。やはり自民党の裏の裏まで知り尽くした小
沢さんとともに、小泉自民党と戦うことが、政権への道になると考えます。
民主党の理想主義と自由党の現実主義とが一体化したといえるでしょう。

 合併大会では、期限、財源、数値目標を明記した「マニフェスト(政権公
約)」を発表しました。戦後57年、経済大国と言われる日本ですが、必ずし
も幸福大国にはなっていません。お年寄りは「長生き」に悩み、若者は「未
来」に不安を覚えています。

 私は、(1)平和外交、(2)環境保全、(3)経済再生、(4)安心福祉、(5)教育重
視 の五つを政治活動の柱に据えています。

 民主党のマニフェストにも当然、これらの理念が随所に盛り込まれていま
す。民主党はバラバラだと揶揄され続けてきましたが、その批判が全く的は
ずれであることが、マニフェストを見てもらえれば一目瞭然でしょう。

 小泉さんの中身のない「口約」と、民主党のマニフェストは全く違います。
小泉さんの「口約」は、自民党内のコンセンサスを全く得ていません。小泉
さんの「口約」が良いと思って投票しても、実行されないのは明らかです。

 選挙が終われば、「口約」なんて大したことないとばかりに、自民党内の
抵抗勢力だけでなく、エセ改革勢力も一緒になって「痛み」だけを国民に強
いることでしょう。

 さらに「口約」にしかなっていない小泉さんの改革は、中身も間違ってい
ます。今まで、政治と行政の失敗のツケを「民間に任せれば、まるで何でも
うまくいくかのごとく」訴えて、本来の政治の責任を放棄しています。どん
なにがんばってもうまくいかないときもあるはずです。誰もが競争に勝てる
わけではありません。そこに光をあてることこそ政治の役割のはずです。

 民主党の候補者は、マニフェストの実行を確約し、誓約書まで出していま
す。民主党が政権を取れば、マニフェストは即実行に移されるのです。未来
は、民主党政権によってこそ拓かれるのです。

 生半可な気持ちではありません。まさに命がけです。合併大会であいさつ
した上田清司埼玉県知事の言葉が印象に残りました。「超人的な努力が必要
だ。街頭演説を1
時間やったら、なぜ2時間やらなかったのか。2時間やったら、なぜ3時間やらな
かったのか。始発から終電までやればいいじゃないか」。

 私も10年半、街頭に立ち続け、その数は700回を超えました。超人的か、どうかは
ともかく、政治改革への思いは誰にも負けないと自負しています。


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 ■「今回の総選挙の争点は“消費税増税”」
          小池 晃 (こいけあきら・参議院議員・共産党・比例)
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 いよいよ衆議院解散。総選挙が始まりました。解散の時にバンザイをする
のは「天皇の詔書だから」とか「解散に追い込んだことへの喜び」とか「議
席を失う不安をまぎらわすヤケクソ」とか諸説ありますが、なんとも不可思
議な光景です。日本共産党の議員は、誰もバンザイにはお付き合いしません
でした。

 さて、今回の総選挙の争点はなんでしょう。私は「消費税増税」が大事な
ポイントになってきていると思います。10日深夜のテレビ討論で小泉首相
は「3年後には消費税を上げざるをえない状況になる」と述べ、増税の意図
を隠そうとしませんでした。民主党も基礎年金の財源として消費税の増税を
あげています。

 しかし、消費税は果たして社会保障財源としてふさわしいと言えるのでしょ
うか。

 何よりも消費税は低所得者への逆進性という重大な欠陥を抱えています。
これを社会保障の財源として目的税化すれば、国民に対して「消費税の増税
を選ぶのか。それがイヤなら社会保障の水準を我慢するのか」という希望の
ない選択を迫ることになってしまいます。

 さらに、現在の社会保険料は企業も折半で負担していますが、それを消費
税で置き換えるということは、消費税を価格に転嫁できる大企業だけがその
負担を免れるということになります。財界がしきりに年金の「消費税を財源
とする税方式」を主張するのはそのためです。こんなに虫のいい話はありま
せん。

 社会保障の財源確保は、まず徹底した歳出の見直しでおこなうべきです。
国民が納めている税金のうち、社会保障給付として返ってくる比率――いわ
ゆる“見返り率”は、サミット参加国で日本は最低です。日本の“見返り率”
は29%であり、アメリカ47%、イギリス43%、ドイツ44%にくらべ
て、はるかに低い水準です。これを欧米なみに引き上げると、税負担はいま
のままでも、10兆円をこえる財源が生まれます。

 さらに、将来的に新たな歳入が必要となった場合でも、逆進性の強い消費
税ではなく、この間減税を重ねてきた、大企業と高額所得者への課税強化で
まかなうべきです。

 今回の総選挙では、こうした税と社会保障の根本をめぐる論戦を大いにす
すめ、国民の信を問いたいと思います。消費税については、自民党も民主党
も増税方針で一致しており、マスコミが描くような「自民対民主」という選
択肢では、増税反対の意思表示ができません。

 私たちは「消費税増税ではなく歳出見直しで、将来の歳入増は大企業と高
額所得者の負担で」というもう一つの選択肢をしっかり示して選挙をたたか
いたいと思います。


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  編集後記              弘中百合子(ロゼッタストーン)
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 先日、女性国会議員メルマガ「ヴィーナスはぁと」の100号を記念して、
読者とヴィーナス議員の交流会を開催しました。これが本当に好評で、参加
者は、生の議員と話せたことをとても喜んでいました。

 一般の国民にとって、議員の声というのは、テレビや演説くらいでしかあ
まり聞く機会がありません。選挙期間中は、いつもより、議員と接するチャ
ンスが増えると思います。もし、機会があれば、話しかけてみることをお勧
めします。自分の目で確かめるというのは、とても良い判断材料になると思
います。

 いずれ、「未来総理」でも、議員と読者との交流会を開催したいと思いま
すので、どうぞお楽しみに。

 ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。

 ※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
   とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
   い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
   す。ご協力、よろしくお願いいたします。


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  次号予告
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 次週は、樽床伸二議員(民主党) 有村治子議員(自民党)
 福島瑞穂議員(社民党)が登場します。

 ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。


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  未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)     上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)  大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)    鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(民主党・岩手)    樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)    春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)    丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)  山村 健(無所属・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)    有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)    福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人:弘中百合子
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