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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2004年1月26日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第72号  ━━━━━━━━●

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 しばらく新メンバーを紹介してきましたが、今回から初期メンバーにも登
場してもらいます。テーマは、「日本をどんな国にしていきたいのか?」。
いってみれば、「未来総理版・施政方針演説」です。「未来総理」たちは、
いったいどんな国をめざして政治活動をしているのでしょうか。彼らがつく
ろうとしている未来は、あなたが望む「未来」と一致しているでしょうか。

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  目次
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 ◎「日本をどんな国にしていきたいのか?

 ■ 地球を宇宙の「まほろば」に
   達増拓也(衆議院議員・民主党・岩手)

 ■「私のめざす国づくり」       
    近藤昭一(衆議院議員・民主党・愛知)

 ■ 「国のビジョン」       
    上田 勇(衆議院議員・公明党・神奈川)

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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 ■地球を宇宙の「まほろば」に
            達増拓也(たっそたくや・衆議院議員・民主党・岩手)
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 20世紀は「戦争の世紀」でしたが、21世紀は「共生の世紀」にしなけ
ればなりません。私は、日本が、世界「共生」発展の原動力のひとつになる
ようにしていきたいと思います。 

 世界の「共生」には、「諸民族の共生」と「環境との共生」があります。
この二つの課題について、貢献できる日本にしたいです。

 私はこの年末年始に、『日本書紀』の口語訳を通読しました。神代から天
武天皇あたりまでの日本の歴史を振り返り、この国の原点を探ったのです。

 『日本書紀』には、日本の王権が、地方諸勢力と抗争したり協調したりし
ながら、九州から畿内に移り、ダイナミックに発展する歴史が描かれていま
す。驚くのは、百済や新羅など朝鮮半島諸勢力とのやりとりにかなりのペー
ジが割かれていることです。また、印象的なのは、天皇や皇后らが詠んだた
くさんの和歌に、日本の自然が豊かに詠われていることです。 

 私はヤマトタケルのエピソードが好きで、自分の息子にタケルと名付ける
というだいそれたことをしています。ヤマトタケルは大和政権の命を受けて
クマソやエゾなどの在地勢力を征服して回るのですが、いわば日本列島の自
然の霊力に屈する形で、悲劇的な最後を遂げます。大和朝廷は、自然に対す
るおそれと、征服された者たちに対する後ろめたさを、正史の中に物語とし
て残さざるを得なかったのです。

 私は岩手県出身で、中央政権に征服された側の出身ですが、ヤマトタケル
のエピソードを読むと、まあ、ヤマトのやつらを許してやってもいいかな、
日本という国を愛してやろうかな、という気になります(笑)。列島、半島、
大陸と、東アジアに興亡した多様な諸民族の重層的な歴史の上に日本という
国があると自覚し、その苦悩を背負いながら、豊かな自然の中で諸民族が調
和できる世界を作ることが、日本の使命でありましょう。地球が宇宙の「ま
ほろば」になるように。


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 ■「私のめざす国づくり」       
       近藤昭一(こんどうしょういち・衆議院議員・民主党・愛知)
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「小さくともキラリと光る国・日本」
 それは、国土が小さくとも、資源が少なくとも、自信と誇りに満ち溢れ、
世界中の人々が「一度は訪れて色々と学んでみたい」と思う国である。

 そのためのキーワードは3つ。一つ目は「平和」である。私たちの国・日
本は、広島・長崎で原爆の被害にあったにもかかわらず、相手に報復するの
ではなく、「平和」をもって応じた。私たち日本人は二度と戦争で血を流し
てはならないと憲法9条というすばらしい精神をもって世界に臨んだのであ
る。

 イスラエル――パレスチナの戦いをみていても、結局は軍事という力では
ものごとを解決できないのである。日本は今こそ、憲法9条の精神を広め、
平和を愛する国として世界のリーダーシップをとるべきだと思う。

 二つ目は福祉である。誰もが年老いて働けなくなる日がくる。あるいは、
突然の病気や不慮の事故で働けなくなることもある。どんなにがんばりたい
と思っても働けなくなる時がくるのである。

 その時に、日本という国は、自己責任という名の弱肉強食の国であっては
ならないと思う。

 もちろん、財源の問題があり、バラマキ福祉になってはならない。しかし、
一生懸命がんばるもの、がんばってきたものが安心感をもてる社会は、必ず
安定して落ちついた国となるはずである。そのためにこそ、予算を使うべき
である。

 三つ目は環境である。私たち人類は、広い宇宙の中で唯一生物の住めるこ
の星にいる。この「地球」の自然環境がなければ、誰も生きられないのであ
り、誰も豊かさを感じられないのである。

 残念ながら、私たち一人一人の暮らしそのものが環境破壊につながってい
る。しかし、江戸時代の私たちの先人はみごとなリサイクル社会を構築して
きたのであり、少しでも環境に対して負荷の少ない社会をつくることは出来
るのである。そして、そのための技術は新しい経済のけん引役ともなるので
ある。

 平和を愛し、誰もが安心して暮らし、環境を大切にする国・日本。

 そんな、私たちの思いで国の進む方向が一つになった「小さくともキラリ
と光る国・日本」をつくりたい。

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 ■「国のビジョン」       
         上田 勇(うえだいさむ・衆議院議員・公明党・神奈川)
────────────────────────────────── 
 今回は、「日本をどんな国にしていきたいか」 というとてつもなく大き
なテーマなので、何を書いたらいいのかとても悩みました。その結果、内容
も抽象的で漠然としたものになり、文章もまとまりのないものになってしま
いましたことをお許しください。

●「成功神話」の呪縛を乗り越えて

 日本は、明治維新以来、欧米の経済・社会に追いつくことを目標に懸命に
努力してきました。第2次大戦以降は経済面でのキャッチアップを最優先し
て、それに沿って安定した政治の下で、経済・産業、教育、社会保障などさ
まざまな施策を推進してきました。こうした努力の結果、オイルショックな
どさまざまな障害も乗り越え、日本経済も国民の生活水準も世界最高レベル
に達しました。

 こうした成功は、先進国・途上国を問わず世界中の羨望の的となり、一時
は「日本に学べ!」という標語が世界中の識者から発せられていました。今
では諸悪の根源のように言われている「官僚制度」や「銀行システム」です
ら成功の要因として肯定的に評価されていました。キャッチアップを効率的
に行うために、中央集権的な行政システムが形成され、画一的な価値観・ラ
イフスタイルが浸透し、有能だが均質な人材が育てられました。

 1990年代以降、頼みとしてきた経済の低迷が続いていますが、この停滞か
ら脱出するために従来の「日本流」を「改革」することがスローガンとなり
ました。しかし、従来の行政・経済システムがあまりに成功してきたために、
異口同音に「改革」を唱えながら実際には変化を避けることに終始してきた
のではないでしょうか。その上、かつて経験したことのない少子高齢化の進
行や国際競争の激化。

 いまこそ、過去の「成功神話」の呪縛から離れて、これからの国際社会の
中で、日本の政治・行政・経済のシステムを創り直さなければならないとき
にきています。

●多様性を尊重する社会

 これまでの日本社会は、どちらかというと画一的な価値観が重視され、異
質なものが敬遠されがちな社会ではなかったかと感じます。これからのは、
個人の多様な価値観が尊重され、それを自由に追求できる社会を目指してい
くべきではないでしょうか。自立した個人が独自の価値観に沿った自己実現
のため、ライフ・スタイルを自由に選択できる社会構造を創って行く必要が
あります。

 そのためには、男性・女性とも、(1)企業・官庁等での仕事だけでなく
NPO等を通じた社会貢献の創出、(2)芸術・文化・スポーツを楽しむ機会の
充実、(3)雇用形態の弾力化・流動化、(4)多様な時期・内容の教育機会の提
供、などの施策が必要だと考えます。

 また、これから経済・社会活動の国際化が一層進むものと考えられます。
異文化を理解し、異質なものとも共生する社会が求められています。一方国
際化が進むからこそ、日本固有の文化や慣習を正しく理解し、大切にするこ
とも重要です。

●充実した社会保障制度や活力に満ちた経済が前提

 一人一人が多様で自由な生き方ができる社会を創るためには、失敗を恐れ
ずに自己実現に挑戦でき、安心できる老後の生活を保障する医療や年金など
の社会保障制度が必要です。私は、将来の日本社会は現在以上に充実した福
祉国家にしていかなければならないと考えます。そのためには、現状よりも
大きい負担も避けられないと考えます。

 また、こうした社会保障制度を持続可能なものとしていくためには、活力
のある経済活動を維持発展させることも重要です。これからの国際社会の中
で、生産性の高い経済構造を作るためには、知識集約型などの付加価値の高
い産業分野の発達を促していくことが必要になってきます。

 以上のような社会を実現するために、聖域なき改革の断行とさまざまな政
策を着実に実施していくことが必要であり、今後ともできる限りの努力をし
ていきたいと願っています。

 
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  編集後記              弘中百合子(ロゼッタストーン)
────────────────────────────────☆★
 いまの日本では政党ごとの政策の違いがよくわからなくなるときがありま
す。どの政党のどの議員がどんな考え方を持っているのか、「未来総理」は
議員の本音を知ることができる、貴重なメディアだと自負しています。

 「平和」「福祉」「環境」「経済」「自由」…。出てくるキーワードは似
ていても、それぞれの文章を読めば、価値観の微妙な違いがわかるような気
がします。あなたの考え方に近い議員はいましたか?

 この夏には、参議院選挙が控えています。日本をどんな国にしたいのか、
この機会に、読者のみなさんも改めて考えてみてください。

 ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。

 ※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
   とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
   い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
   す。ご協力、よろしくお願いいたします。


★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  次号予告
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  次週の配信は、2月2日です。

  福島瑞穂議員(社民党)、野田佳彦議員(民主党)、
  小池晃議員(共産党)、樽床伸二議員(民主党)、
  細野豪志議員(民主党)が登場する予定です。

  ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  未来総理メンバーの紹介
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  「未来総理」には、超党派の30名が参加しています。
  (敬称略・※が新メンバー)

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)      上田 勇(公明党・神奈川)
  大村秀章(自民党・愛知)      吉良州司(無所属・大分)※
  楠田大蔵(民主党・比例九州)※  近藤昭一(民主党・愛知)
  近藤洋介(民主党・比例東北)※   鈴木康友(民主党・比例東海)
  武正公一(民主党・埼玉)※     達増拓也(民主党・岩手)
  樽井良和(民主党・比例近畿)※   樽床伸二(民主党・大阪)
  手塚仁雄(民主党・東京)※    中塚一宏(民主党・神奈川)※
  中根康浩(民主党・比例東海)※  長島昭久(民主党・東京)※
  西村康稔(無所属・兵庫)※    野田佳彦(民主党・千葉)
  福島 豊(公明党・大阪)※    三日月大造(民主党・滋賀)※
  細野豪志(民主党・静岡)     丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・京都)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)      有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)     小林 温(自民党・神奈川)※
   櫻井 充(民主党・宮城)※     福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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