「ヴィーナスはぁと」バックナンバー バックナンバー一覧

←次の号を読む 前の号を読む→
2001年12月27日発行(毎週木曜日配信)
    ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはあと』 第7号

    ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

  ***   ***  「ヴィーナスはぁと」は超党派の女性国会議員19人が集まり、
 *****v*****  情報を発信していくメールマガジンです。
 ***********  今回は、「私がいちばん力を入れている政策」の最終回。
  *********  今年最後のメルマガとなります。
   *******  来年の1月3日はお休みをいただき、1月10日から配信を開始しま
     ***  す。次回からは、みなさんのご質問、ご要望に答えていきます。
      *  ヴィーナス議員へのご質問をどしどしお寄せください。



◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 ■私がいちばん力を入れている政策

  松島みどり(自民党)  山口わか子(社民党)
  井上美代(共産党)  岡崎トミ子(民主党)
  西山とき子(共産党)

 ■「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

 ■編集後記


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  私がいちばん力を入れている政策
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

■◇■==============================================================
  松島みどり(衆議院・東京)
  「もっとも関心があるのは経済です。失業を増やさないためにも、
  中小企業の生き残りが課題。日本経済をもう一度元気にしたい」
--------------------------------------------------------------------
 前回、忙しくてパスしてしまい、ごめんなさい。そういうわけで、自己紹
介から始めます。

 選挙区は東京の下町、墨田区と荒川区です。自民党。当選1回。今回の選
挙は与党内選挙調整ということで比例区に回り、東京比例区1位で当選させ
てもらいましたが、この東京14区で5年半の浪人生活を送り(平成8年の
選挙はわずかな差で敗けました)、次回は小選挙区で出ることになっていま
す。

 昭和31年7月15日生まれ。東大経済学部を卒業して朝日新聞社の入社。
宮崎、北九州、福岡を経て東京本社へ。15年間の記者生活のうち8年を経
済部で、最後の3年弱を政治部で過ごしました。

 希望と関係なく政治部に異動になったのですが、そこでぶつかったのが、
自民党分裂(小沢一郎さんのグループが新生党を、鳩山由起夫さんたちが新
党さきがけを作った)、細川内閣の誕生すなわち自民党の野党転落、さらに
羽田内閣を経て、村山内閣で自民党が与党に戻るという、戦後政治史上まれ
にみる激動の日々でした。

 新しくできた300小選挙区に、野党である自民党が候補者を立てるとい
うのは大変であり、取材で知り合った何人かの自民党幹部から「出ないか」
と声をかけられました。政治の面白さにはまり、「取材して書いたり、批判
したりしているより、自分が政治の担い手になりたい」という気になってい
た私ですが、親はサラリーマンでしたし、地盤、看板、カバン何もありませ
ん。そうした時に自民党東京都連が党史上初めて新人の一般公募を行ったの
で、それに応募し、一番で合格したので、記者を辞め、政治の道に入りまし
た。

 こう書くと、ふとしたはずみで立候補したようですが、最近、大学時代の
友人たちに会うと「昔から政治家になると言ってたね。自民党から出ると言っ
てたよ」と私も忘れていたことを指摘されるのです。また、中学時代、私が
住んでいたところは土井たか子さんの選挙区でしたが、初当選当時の彼女の
ポスターを見ながら、「女でもがんばれば国会議員にまでなれるのだ。でも、
私は日の丸、君が代に反対の社会党はいやだ」と思った記憶があります。学
校で目立っている私でも女は生徒会の副会長止まりという時代でしたから。

 最も関心があるのは経済です。あえて縦割り行政の官庁で言いますと、経
済産業、厚生労働、財務金融、国土交通に当たる分野です。私が経済記者だっ
た10年前まで、日本経済は世界で最も輝いていました。それが、失業率は
欧米の多くの国より高く、国債の格付けは(外国の格付け機関の決定に踊ら
されるのは腹が立つが)G7の中でイタリアと並んで最下位という、ほんと
うに情けない事態です。日本経済を再び元気にしたいと思います。中小企業
の町から出ていますので、失業を増やさないためにも、中小企業がどうやっ
て生き残るか、私の課題です。

 当選後1年半を振り返って、「よくやった」と一番手ごたえを感じたこと
は、小泉純一郎さんを総裁選挙に引っ張り出し、政策作りや街頭遊説を共に
し、私自身はまず無理だと思っていた勝利を獲得したことです。森派のなか
でも、先輩議員たちは最初のうち、内心「2度負けている総裁選にまた出て
負けたら非主流派に転落し、自分たちも人事などで不利益をこうむる。出な
いでほしい」と望む人が結構いたのです。私は、小泉さんが郵政大臣を務め、
郵政民営化論ゆえに役所と全面対決していたころに担当し、それ以来、親し
くさせてもらっていましたが、「国民の政治に対する信頼、自民党に対する
信頼を取り戻すには、わかりやすい言葉で語る小泉さんを総理にするしかな
い」と思ったのです。

 もうひとつは、「国会議員だって身分証明書がほしい」と言い出して、衆
議院に新しい制度を設けてもらいました。私自身は「第42回総選挙 第1
号」という記念すべきナンバーが入った証明書を受け取りました。制度開始
後2カ月ほどで200人を超す衆議院議員と100人近い参議院議員が申し
込んだそうです。

 最近、国会議員として自分の考えを政策に反映させたことをいくつか挙げ
ます。「車を廃車したとき、自動車重量税の残存期間分を還付する」という
ことを今年の自民党税調で決めました。来年、自動車のリサイクル法が成立
する見込みですが、それ以降、廃車した自動車を(山奥に捨てたりせず)ちゃ
んと解体した証明書を出してもらったら、すでに納めた自動車重量税の残存
期間分が戻ってきます。昨年、当選して初めて経験した自民党税調で「都道
府県税である自動車税は廃車したら還付されるのに、国税である自動車重量
税が還付されないのはおかしい」と論じ立てました。そのときは、道路特定
財源が減るのはいやだという道路族の先輩たちから怒声を浴びせかけられる
中で頑張ったのですがだめでした。そして、今年また頑張ったところ、道路
特定財源の見直し論議が出てきたことなどから、通りました。

 労働分野では、自営業者が廃業したとき、これまでは失業保険に入ってい
ないからという理由で何の救済策もなかったのですが、私が春の通常国会で
厚生労働委員会で質問したこともあって、秋の臨時国会で「自営業者が廃業
して生活に困った場合、毎月20万円を1年間、金利3%で貸す」という生
活資金貸付制度が誕生しました。

 女性の立場で主張し、制度の変更を勝ち得たことが一つあります。私は、
国民健康保険組合に加入しているのですが、私の保険料に対する請求書も領
収書も私あてではなく夫あてに来ます。また、私の健康保険証の表紙には夫
の名前が書かれており(夫は会社の社会保険に入っているので、この保険証
で診療を受けることはできません)、私の名前は裏のほうに「この証で療養
給付を受けることができる被保険者の氏名」というふうに付け足しのように
登場するだけです。私だけが使う保険証なのだから、私が保険料を納めるの
は当たり前だと思っているのに、こんな失礼な制度では払う気になれません。

 厚生労働省によると、疑似世帯主制度といって「所得の少ない奥さんに請
求しても払ってくれない恐れがある。ちゃんとしたところに勤めているご主
人だと勤務先に催促電話をすると必ず払ってくれる」というような言い訳を
するのです。この制度の問題点については、松戸市議会などあちこちで取り
上げられたこともあるようですが、私は3月に国会でこの問題を取り上げた
(坂口大臣はこの制度を知らなかった)あと、墨田区長と厚生労働省の保険
局長に宣言して国民健康保険の不払い運動を展開しています。墨田区役所の
窓口にも何人かの女性から「おかしい」との電話がかかってきたそうです。
自民党の厚生労働部会で「不払いを続けている」とを述べたら、まず「えっ。
不払い!」というブーイングの声が起きたあと、私の説明を聴いて、何人か
の先輩が「たしかにおかしい制度だ」と言ってくれました。

 私の戦いの結果、厚生労働省は、自治体に対し「疑似世帯主制度をやめて、
本人が希望すれば請求書、領収書を世帯主以外に送ってもいい」ということ
を指示することになりました。これで、私の保険料不払い運動も近いうちに
終えることができます。


■◇■==============================================================
  山口わか子(社民党・衆議院・北陸信越)
  「在宅での介護は並大抵の苦労ではすまされません。
  問題の多い介護保険法の見直しを早急に!」
--------------------------------------------------------------------
 私がもっとも力を入れている政策は、介護保険法の見直しです。衆議院決
算行政監視委員会では次のような質問をしました(要旨)。

「介護保険制度が実施されてから1年が経過しました。赤字財政の保険者が
出たり、基盤整備が遅れているなど、かなり問題が浮き彫りになっています。
現実にはまだあらゆる面で非常に不十分だと言うことを厚生労働省としてど
う受け止めておられるのか、特に、在宅介護サービスについては、さまざま
な問題が起こっていることを十分に把握されているのかをお聞きしたいので
す。私は、看護はむしろ医療とセットで地域医療・保健の中でサービスを行
うべきだと思いますが、なぜ介護に含まれたのかお聞きします。

 もう一つ心配なのは、今までやってきた地域保健が非常にないがしろにさ
れてしまったことです。本来各地域で地域保健がきちっと整備され、充実し
ていれば、寝たきりも減少しますし、より元気で暮らしている高齢者が多い
社会が形成されることは間違いないことです。健康上の不安をそのままにし
て、寝たきりになってから介護保険を、介護予防をといっても遅いのではな
いでしょうか。むしろ国の責任として予算を十分に地域保健の充実を図って
いく必要があると思いますがお答えください」(答弁省略)

 質問の答弁を聞く限り、内容がなく通り一遍で、意欲的に改善するとか従
来の政策の誤りを正すような積極性は全く見られずガッカリしました。制度
の持つ矛盾や、「現実に本人や家族の大変な思いを少しでも知ろう」「制度
の欠陥であれば即座に改善しよう」という積極性が見られません。どんなに
サービスが受けられなくても、失業や倒産でサービス料が払えなくても3年
後の制度の見直しまで待てということなのです。

 私も両親(痴呆)の介護をしてきましたが、在宅での介護は並大抵の苦労
ではすまされません。早く亡くなってほしいと思ったことは一度や二度では
なかったくらい、家族中で苦しみ負担するのが在宅での介護です。すぐにで
も相談にのってもらいたい、制度を選べるほどでなくても支援の手を待って
いるのが介護です。「こうした思いの住民にとって、よかったと思える介護
保険制度に一日も早くするような、より積極的な取り組みを」と思いをはせ
る質問でした。引き続き機会を見て質問をしていきます。



■◇■==============================================================
  井上美代(共産党・参議院・東京)
  「労働時間短縮による雇用拡大、待機児童の解消、核兵器廃絶…etc.
  女性の視点で問題をとらえ、要求を実現させていきたい 」
--------------------------------------------------------------------
 私は厚生労働委員として活動し、年金、医療、介護、障害、雇用、保育・
学童、児童・家庭、戦後処理等を幅広く取り上げています。とくに、女性の
視点で問題をとらえ、要求実現させていくことに力を入れ、女性労働者の問
題、女性の自立、仕事と育児の両立、高齢・障害者、平和の問題は、常時手
放さず追求しています。

(1)雇用・失業問題

 私は、人が希望をもって生きるには、仕事をもち、生活できる見通しがあ
ることだと考えます。完全失業率は過去最悪。「事業主都合による離職者」
が増え、フルタイマー労働者が減少するなど、「リストラ離職」が急増して
います。しかも、電機・自動車産業、NTTだけで約30万人もの人員削減
をします。女性ではパート、派遣、契約社員など不安定労働者が約半分を占
め、その賃金は男性の4割、一時金もなく、9割は退職金もなく不安定です。
こうした現状悪化は、家族にも暗い影を落とし、明日への希望を失った中高
年労働者の自殺は、この3年間連続3万人を超え、親のリストラ、破産、廃
業などで授業料が払えず、停学に追い込まれる子どもも急増しています。

 私は、人びとが明るい気持ちで生活するには、仕事を求める人が仕事に就
けるよう、解雇・リストラを規制するルールをつくるべきと考えます。今や
ることは労働時間短縮によ雇用拡大に取り組んでいくべきと考えています。

(2)女性にとって仕事と子育て両立

 私は、人が仕事をもち、子どもを育てるには、安心して保育所に預け、育
児介護休暇がとれ、労働時間を短縮することが大切だと考えます。保育所に
子どもが入れない待機児童問題は早急に解決されなければなりません。命を
育む保育所に企業の儲け主義を持ち込むことは少子化を促進します。保育産
業に株式会社導入が決まりましたが、国も自治体も児童福祉法の公的責任を
放棄せず、より良い保育所をつくっていくことが重要と考えます。

 また、全国平均所得の4割にも足りない所得で生活している母子家庭に支
給されている児童扶養手当を削り、別れた夫からの未払い養育費を取りたて、
母には就職支援もするといいながら、支給カットは2002年10月から、
就職支援は2003年からというのでは、安心して手当支給カットは受けら
れません。

(3)核兵器のない平和な日本と世界を

 私は、核兵器のない平和な緑の地球をつくるのは、人間自身であると考え
ます。昨年、核不拡散条約(NPT)再検討会議でアメリカをはじめとする
核保有国が世界世論におされて、「核兵器廃絶を達成する明確な約束」を受
入れ、国連の核兵器廃絶決議にも賛成しました。ところが、アメリカ・ブッ
シュ政権は、核兵器と「ミサイル防衛」を組み合わせた新しい危険なミサイ
ル構想を推進し、核兵器開発を続けています。私は広範な女性のみなさんと
一緒に毎夏、「核兵器なくそう女性のつどい」を広島と長崎で交互に開き、
国内はもちろん、海外の核保有国や核実験被爆地の女性たちと連帯し、平和
の行動を交流・実践しています。


■◇■==============================================================
  岡崎トミ子(民主党・参議院・宮城)
  「子どもたちの未来のために、生活環境中の化学物質を
  コントロールする法律をつくりたい」
--------------------------------------------------------------------
 私は今、生活環境中の化学物質をコントロールする法律をつくる準備をし
ています。私は90年に初当選してからほぼ一貫して環境委員会に所属をして
きました。今年の参院選も、「循環分権社会」を創りたいと訴えました。徹
底した分権改革で、地域のことはそこに住む人々自身が決める社会にすると
ともに、大量生産、大量消費の20世紀のありかたを循環型社会につくりかえ
る必要があると考えているからです。この循環の輪の中から必要に応じて外
すなどきちんとコントロールしなくてはならないものがあります。それが化
学物質です。

 私たちの身の回りには、化学物質があふれていて、国内で市販されて農薬、
洗剤、工業原料などに使われている物質だけで7〜8万種あります。とくに恐
ろしいと思うのは、こうした物質が私たちの体、幼い子どもたちの成長に与
える影響について、分からないことだらけだということです。(部分的にで
も毒性について明らかな化学物質はわずか5%だということです。)そんな
なか、ダイオキシンや環境ホルモンの問題、アレルギーやアトピー、シック
ハウス症候群など、直接、間接に化学物質がひきおこす健康被害はひどくな
るばかりです。農薬などによる急性毒性など、もっと直接的な被害も後を絶
ちません。

 日本に化学物質を規制する法律がないかというとそんなことはなくて、調
べたところ、主なものだけで16本もありました。問題は、数ばかり多くて、
それぞれの法律が穴だらけだったり、互いにばらばらであったりなど、総合
的な対策をとる体制になっていないことです。化学物質の種類が少なかった
時代に個別の問題に対応してつくられてきた法律が、今の状況に追いついて
いないのです。

 生活環境を守るために、化学物質を総合的に管理する法制度をつくること
が必要です。一番大切なのは、法律の目的として「今日の世代と未来の世代
の健康を守ること」を明確に位置づけることです。様々な利害関係がぶつか
るなか、何としても健康を守るという原則をつらぬくためには法律の目的が
しっかりしていることが必要です(目的の明確化)。健康被害のプロセスが
科学的に完全に証明されないと規制をしないという現在の法律や行政のあり
かたもあらためなくてはなりません(予防原則の重視)。どのような化学物
質をどのくらい、どのように使ってよいかを決めるのは、一部の学者や官僚
が独占していい仕事ではありません。市民が公開された情報をもとに「気持
ち悪い」、「不安だ」という自然な感情も大事にしながら議論して決めてい
くべきです(リスクコミュニケーションに基づく意思決定)。さらに、適切
な使い方、使っていい場所と悪い場所をきちんと決めることも必要です(使
用場面での規制)。


 戦後補償の問題、児童虐待など、とりくんでいる課題はたくさんあります
が、子どもたちの未来のためのこの仕事をかたちにするために、しっかりと
りくんでいきます。ご意見を、ぜひお寄せください。


■◇■==============================================================
  西山とき子(共産党・参議院・京都)
  「当選以来、“乳幼児医療無料化”に執念をもやしてきました。
  “家族をもてる自由”のために命輝かせてがんばります」
--------------------------------------------------------------------
 私の政治家としての原点は「家族色の政治」の実現です。専門の児童福祉
の問題はもちろんのこと、家族の楽しい団欒のために必要な労働時間の短縮、
介護や医療、くらしの向上のために消費税の引き下げなどに取り組み、合わ
せて女性の自立を政策課題としています。

 急速な少子化は日本の国民にとって解決を迫られている重要な課題です。
若い人たちが欲しくても子どもが産めない、家族を持てない社会でいいので
しょうか。私は3人の子どもを共働きで育ててきたことからも、「男女とも
に働きがいも家族の団欒も楽しむことができる社会」をめざしてきました。

 そのためには、家庭生活と両立できる働き方の社会的ルールをつくること、
男女の賃金や待遇の差別を解消し、企業に「男女平等」をつらぬかせること、
産休あけに機敏に対応できる保育所・学童保育を抜本的に充実することが必
要です。今の日本は企業の利益を優先し、人間をおきざりにしています。世
界第二の経済大国なのに女性が働くことと家族をもつことが両立できないの
では未来に希望はもてません。

 私は92年の初当選以来、生まれてきた命を守りたいと「乳幼児医療無料
化」の国の制度の実現に執念をもやしてきました。参議院国民生活・経済に
関する調査会で、理事の畑野君枝参院議員と調査のテーマに「少子化問題」
を提案し、3年がかりで「少子化は社会の発展の必然ではなく解決できる課
題である」と主張してきました。

 客観的事実の調査は大きな力をもちます。個々の課題では違いはのこって
も共通の認識ができ、6月22日の国会決議に実をむすびました。「未来の
社会を担う子どもを安心して産み育てられる社会の構築に取り組む国会の意
思を明らかにすると同時に政府に万全の措置を求める」とする「少子化対策
推進国会決議」のなかの重点課題のひとつに「乳幼児医療費の国の助成制度」
がもりこまれました。

 私がはじめて国会に試算を公表させたところ、6歳までの無料化には
1020億円あれば十分できます。いままで政府は財政難を理由にこばみつ
づけてきました。ちなみに米軍への思いやり予算は2573億円、23年前
に金丸氏のお声がかりで創設されてから実に約40倍にもなっています。日本
のこどもの命こそおもいやるべきではないでしょうか。

 今、地方では少子化対策として有効性が試されているこの施策の導入がさ
かんです。子どもに最善のものを与えるのは国の責務です。「家族を持てる
自由」のために命輝かせてがんばります。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはあと」参加議員一覧
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
「ヴィーナスはあと」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。詳しいプ
ロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーンホームページで公
開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/

 ◇衆議院
  石井郁子(共産党・近畿)  川田悦子(無所属・東京)
  瀬古由起子(共産党・東海)  武山百合子(自由党・北関東)
  中林よし子(共産党・中国)  松島みどり(自民党・東京)
  水島広子(民主党・栃木)  山内惠子(社民党・北海道)
  山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子(自民党・比例)  井上美代(共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)  小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子(民主党・神奈川)  西山とき子(共産党・京都)
  八田ひろ子(共産党・愛知)  広中和歌子(民主党・千葉)
  福島瑞穂(社民党・比例)  吉川春子(共産党・比例)

            計19名(敬称略)

 ※石井郁子議員は、ご多忙のため、来年から「ヴィーナスはぁと」を
 お休みされます。お疲れ様でした。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 11月、12月は、「なぜ議員になったのか」「いちばん力を入れている
政策」と、ヴィーナス議員がどんな人たちで、何をめざしているのかを知っ
てもらいました。自分と意見の近い議員は見つかりましたか?

 来年からは、いよいよ、読者との本格的な意見交換が始まります。
みなさまから寄せられた疑問、質問を、各議員にぶつけますので、ご期待く
ださい。質問第1弾は、「夫婦別姓制度」についてです。
 ヴィーナス議員の何人かは、この問題にとても熱心に取り組んでいます。
でも、読者のなかには、なぜ夫婦が別々の姓をなのるのか、納得できない人
もいるみたいです。この問題について、もう少し詳しく、推進派議員の意見
を聞いてみましょう。「夫婦別姓」について、みなさまからのご意見、ご質
問もお待ちしています。

それ以外の質問も、まだまだ受け付けていますので、お気軽にお寄せください。

 ご意見、ご質問は vheart@rosetta.jpまでお願いします。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■次号予告
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

来週1月3日は、お正月休みをいただきます。

次回は、来年1月10日(木曜日)発行。テーマは「夫婦別姓について」で
す。読者からの質問に「選択的夫婦別姓制度」の成立に熱心に取り組んでい
る議員がお答えします。

 ◆回答者

  福島瑞穂議員(社民党)  水島広子議員(民主党)
  吉川春子議員(共産党)  千葉景子議員(民主党)
  八田ひろ子議員(共産党)




===========================================================================
女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』
 編集長:ロゼッタストーン 弘中百合子
 発行 :株式会社ロゼッタストーン
     (〒171-0021 東京都豊島区西池袋5ー27ー9ー101)
Copyright(C)ロゼッタストーン 許可無く転載することを禁じます

<←次の号を読む 前の号を読む→

配信登録・中止




▲ページTOPへ
Copyright (C) 1999-2004 ROSETTASTONE. All Rights Reserved.