「ヴィーナスはぁと」バックナンバー バックナンバー一覧
←次の号を読む 前の号を読む→
2002年11月21日発行(毎週木曜日配信)
    ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第53号

  ***   ***   北朝鮮の元工作員とされる青山健煕氏(通称名)の
 *****v*****  衆院外務委員会への参考人招致が、突然中止されま
  *********  した。ひさびさに、国会のようすが大きく報道されるかと
   *******  期待していたのですが、残念です。
     ***  国民の「政治ばなれ」、「政党ばなれ」 が加速しているなか、
      *  ヴィーナス議員はどんなことを思っているのでしょう。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
■ 「最近の政治・政党ばなれ、低投票率について」
   小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)

■ 「日本の景気対策に、新しい視点を」
   武山百合子(衆議院議員・自由党・北関東)

■ 「人権救済のための第3者機関を作ろう!」
   福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)

■ 読者からのご意見

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

---------------------------------------------------------[PR]-------
季刊ロゼッタストーン第11号 好評発売中!
 ●「男と女」どこまで近づけるのか?
   松島みどり議員、小宮山洋子議員、八田ひろ子議員、福島瑞穂議員が
   登場! 詳しくは、ロゼッタストーンWebページをご覧ください。
   ( http://www.rosetta.jp/ )
--------------------------------------------------------------------

■◇■==============================================================
 「最近の政治・政党ばなれ、低投票率について」
             小宮山洋子(参議院議員・民主党・比例)
-------------------------------------------------------------------
 最近の政治の状況、先日の7つの補選でも示された政党ばなれ、低投票率、
政治の場に身をおくものとして、当然、何とかしなければという思いにから
れています。

 もっと、期待がもてる政治を、投票したいと思っていただける政党をつくっ
ていかなければと、私自身も、仲間の議員たちも考えています。メディアは
特に野党の政策はほとんど報じず、政局しかニュースになりません。

 考えるだけでは、伝わりませんので、このところ、街に出てハンドマイク
で、みなさんに話をしています。渋谷など都内の各地で、あまり大きな声で
がなりたてるのではなく、現在の政治の状況と野党第一党としての責任を痛
感していること、取り組んでいる政策などを淡々と話していると、チラシを
手にとり、声をかけてくださる方が、思ったより多いことに感謝したい気持
ちになります。

 根本的には、小さい頃からの、政治教育、民主主義の意味、ひとりひとり
が一票を投じて参加する必要性などを、学校や地域、家庭などで教えなけれ
ばいけないのだと考えます。社会の教科書で、国会と政府と裁判所があると
暗記しただけでは、20歳になって選挙権をもっても、投票に是非行こうと
いう気にはならないのではないでしょうか。

 私は、父が学者でアメリカに家族で行っていたことがあります。高校3年
のクラスに入ったところ、カリフォルニア州ですが、毎日アメリカ政治の時
間があり、クラスでディベートをするのです。政治の課題について、このよ
うな高校時代をすごすのと、現在の日本の教育とはかけはなれています。政
党教育はいけないですが、政治教育をすすめる必要があります。

 いま、若い人に関心をもってもらう方策のひとつとして、選挙権年齢を18
歳に引き下げるための超党派の議員の集まりの一員として活動しています。
世界では、20歳の国は少ししかありません。

 また、政党とは何か、議員になって4年余り、特に法案の賛否が私自身の
思いと違うときなどに考えこんでしまうことがあります。基本的なところで
同じ考えをもつ議員が、政策を実現するために政党に所属することが、国政
では特に必要なのだと思います。現在の国会では、質問時間や法案の提出
(予算をともなうものは20人以上、それ以外は10人以上)、情報の収集
など、様々な面で、数が決め手になることがほとんどですから。

 その政党を少しでも、市民のみなさんと共通の考えによって活動できるも
のにすることが、市民の代表のひとりとして、「先生」とは呼ばれずに、ふ
つうの暮らしをしながら仕事をしている私のつとめだと思っています。


■◇■==============================================================
 「日本の景気対策に、新しい視点を」
              武山百合子(衆議院議員・自由党・北関東)
-------------------------------------------------------------------
 小泉首相のいう「痛みを伴った構造改革」進んでいるのでしょうか?

 国民には痛みが押し寄せているのだから、きっと改革は進んでいるはず…
…。ところが、日本の経済状況は、経済界、政界、学者の予測によれば最悪
の谷底の状態であると言われています。わが党の元日銀理事の鈴木淑夫先生
も同じことを講演していただいたり、ご自身のホームページで話しておられ
ます。私も全く同じように感じます。

 国民の一人として、また政治家としても今の日本社会の経済状態を直視す
れば、どこの何の改革が進んでいるのか全くもって疑問ですし、経済状態の
悪さを肌身に感じます。

 このような状態は一夜にして作られたものではありません。一部に景気は
良くなったなどといっている人がいますが、全体を見ると良くなるどころか
むしろ悪化の一途をたどっています。

 この状態を何とか打破するには長年の経済対策・名ばかりの規制緩和等の
構造的な改革と今までとは違う日本人の発想の転換、つまり意識改革が必要
だと私は思います。

 その一つとして、多種多様な発想を育て、人材を育成するための規制撤廃
が重要です。対策には色々あると思いますが、例えば国民が何を望んでいる
かという視点で考えてみました。

 住宅ひとつとっても広くて安価で快適な環境の家が建てられたら、そこに
住む人は早く家に帰りたくなるでしょう。オフィスを定時で出ればオフィス
に使われていたエネルギー(電気・ガス・エアコンなど)が格段に減り環境
に配慮することになります。就労時間が減り、余暇が増えることはその分例
えば旅行などの娯楽時間が増え、国民の消費活動も活発になります。

 そして家が快適であるということは家族で過ごす時間が増え、ゆとりがで
き、家族愛が強まり、健やかな子どもが育ち、ひいては少子化に歯止めをか
けることにもなるでしょう。子育てをしたくなる環境になったら多くの経済
効果が見込めるのです。
 ではなぜ日本の住宅は高くて狭くて快適ではないのでしょう?

 米国では住宅にかかるローンの利子やら固定資産税、また病院や消防署、
学校、(公的な)非営利団体、地域での活動(例えばボーイ・ガールスカウ
トなど)への寄附は所得から控除されるなど税制上で優遇措置がとられてい
るのです。

 それに比べて日本での税制上の優遇措置といったら女性が配偶者控除を受
け、ある一定の金額(パート減税)控除で女性の能力や働く場といった制限
があるなど非常に消極的な対応になっています。

 これが今まで女性の社会進出を阻んできた原因の一つです。パート女性た
ちも専業主婦の方も堂々と税金を払う意識で、別のところで優遇措置が生か
されれば日本経済はもっと元気になるのではないでしょうか?

 今までの視点を変えて、日本の景気回復=国民一人一人の景気回復のため、
意識をもってやっていきたいと思っています!


■◇■==============================================================
 「人権救済のための第3者機関を作ろう!」
                福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
-------------------------------------------------------------------
 インドネシアに、人権救済のための第3者機関を見に行ったことがありま
す。南アフリカ共和国に行ったときも、人権委員会の委員長に話を聞いたこ
とがあります。

 政治から完全に独立した機関で、人権委員会は、刑務所や警察や拘置所に
アポイントなしで調査に入ることができます。「遠い夜明け」の映画を思い
出しました。
 人権侵害があったときに、あるいは、人権侵害があったと思われるときに、
密室の場所にはいり、証言をとったり、証拠を保全することは本当に必要で
す。裁判は、みんなが起こせるものではありませんし、すぐ証拠などを保全
しないと、証拠湮滅をされる可能性があります。

 多くの課題に取り組んでいますが、そのなかでも、国連の規約人権委員会
から1998年に勧告があった、このきちんとした独立した人権救済のための第
3者機関を作ろうと、今、私は努力している最中です。

 今、参議院の法務委員会で審議されている人権擁護法案は、人権救済機関
を法務省の外局にするもので、刑務所や入管施設などにおける「身内」の人
権侵害をきちんと救済できないのではないでしょうか。

 入管施設や刑務所のなかでの問題点などを議員になってずーっと質問をし
てきました。名古屋刑務所での死亡事件やケガをしたケースは、全体のなか
の1部にしかすぎません。革手錠という両手を固定して、拘束具みたいにし
て締めあげてしまうものも多用されています。

 アジアのなかでも、韓国、ネパール、フィリピンなどは、人権救済のため
の第3者機関を作っています。ぜひ、関心を持ってください。

 参議院の共生社会に関する調査会で、障害者の問題をとりあげることにな
りました。先日、知り合いのやっている作業所に行きました。パソコンで仕
事をしていて、また、簿記の勉強もしていました。教えている先生は車いす
でした。

 ここの共生社会に関する調査会は、ドメスティック・バイオレンス防止法
を作ったところ。よーし、今度は、障害者のための(健常者のためでもある
のだけれど)法律を作るぞ、と張り切っているところです。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 ヴィーナス議員たちを見ていると、ひとりひとりは、とても頑張っている
し、魅力的な方々です。それが各議員が属する「政党」を眺めると、いまひ
とつパッとしないのが、最近の現実です。

 「いまや“野党”は自民党のなかにあり、本来の野党は機能を失っている」
とテレビでコメントしている人もいました。あまり健全な状況ではない気が
します。

 政治が信頼を取り戻すためには、どんなことが必要なのでしょう。ぜひ、
みなさまもお知恵を貸してください。

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)  瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)  水島広子 (民主党・栃木)
  山内惠子 (社民党・北海道)  山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)  井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)  小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子 (民主党・神奈川)  八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)  福島瑞穂 (社民党・比例)
  吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

-----------------------------------[PR:メルマガ『未来総理』]-------
将来有望な若手国会議員を集めたメルマガ、好評配信中!
6政党のホープ19人が参加。未来の総理大臣を一緒に育てていきましょう。
詳しくは、ロゼッタストーンWebページをご覧ください。
( http://www.rosetta.jp/ )
--------------------------------------------------------------------

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■次号予告
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 次回は、有村治子議員(自民党)、吉川春子議員(共産党)、
 千葉景子議員(民主党)、広中和歌子議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

====================================================================
〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
Copyright(C) ロゼッタストーン 許可無く転載することを禁じます

  ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
←次の号を読む 前の号を読む→
配信登録・中止




▲ページTOPへ
Copyright (C) 1999-2004 ROSETTASTONE. All Rights Reserved.