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2003年3月20日発行
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第70号

  ***   ***    小宮山議員の読者への返事以来、みなさまから
 *****v*****  たくさん御意見をいただきました。今回はそれを
  *********  読んで、福島議員が「議員年金」についての意見を
   *******    送ってくれました。読者とヴィーナス議員の間で、
     ***    こうしたキャッチボールができるようになると、この
      *     メルマガもぐっと活性化してきますね

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  目次
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■「議員年金も自治体の首長の退職金も廃止するべき」
  福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)

■「大島農水相の政治団体、政党支部通じ脱法集金−使途は飲食、接待」
  八田ひろ子(参議院議員・共産党・愛知)

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 季刊ロゼッタストーン第13号 4月9日発売!
 ●大特集「ハンディキャップに負けないで」
 ●未来総理にきく(1)「日本の防衛に有事法制は必要か?」
  ・石破茂防衛庁長官インタビュー
  ・特別寄稿
   上田勇議員(公明党)/細野豪志議員(民主党)/達増拓也議員
   (自由党)/福島瑞穂議員(社民党)/春名直章議員(共産党)
 ●未来総理にきく(2)「日本の政治はハンディのある人に優しいか?」
  ・山井和則議員(民主党)インタビュー
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 「議員年金も自治体の首長の退職金も廃止するべき」
                福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
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 年金のことが議論になっているので一言。私は、議員年金は廃止すべきだ
と考える。

 私は議員になって、「議員年金」なるものがあることを知って驚いた。国
会議員には退職金はないが、自治体の首長さんには、退職金を払うところも
ある。官僚が天下りの際にそれぞれで受け取る退職金もおかしいように、自
治体の首長の退職金も廃止すべきである。
 それと同じような意味で、議員年金も廃止すべきである。

 私は自営業なので、国民年金、国民健康保険である。だからこそ、国民年
金のゆくえは全く人ごとではない。毎月保険料を支払っている。将来はこの
国民年金に頼るのだ。だからこそみんなが安心できるシステムを、と心から
思う。

 10年以上議員を勤めたら、一定年齢になって一般の人とは段違いの(?)
年金がもらえるなんてやっぱりおかしい。国民年金は25年以上支払わなけれ
ばならないので、無年金になる人だっているのに。

 議員年金をやめて国民年金となれば、国会議員はもっと自分の問題として
年金の制度を考えるのではないか。

 ところで、議員の数を減らすべきだという意見があるけれども、私はこれ
に反対である。議員の数を減らせば、少数者の人権問題を担当する人や女性
たちは、やはり通りにくくなる。
 仮に歳費を減らしてでも、議員の数は自治体を含めて減らさないで欲しい。

 あるとき、ドイツの市議会議員が事務所を訪問してくれた。同じ社民党と
いうこともあって(?)話がはずむ。でも何かすごく若い感じがする。「年
はいくつですか?」と聞いてみた。「18歳」というのが答。驚いた。彼は歳
費が少ないとブツブツ言う。外国で若い政治家に良く会う。

 政治活動はNGO活動と一緒で、若いときにガンガンやるのもいいじゃな
い。ベテランになってやるのももちろんいいけれど。

 政治家になるのがものすごく特別なことではなく、様々な政治活動をしな
がら、ある一時期政治家という人がもっと増えたらいい。政治家というポジ
ションにしがみつくというよりも、いろんな人材が育っていくとなったらい
いのに。(もちろんキャリアは大事だけれど)。

 そんな考え方からすれば、政治家をある時期10年以上やったからといって、
ある年齢になったら、議員年金をもらえるというのは、やっぱり変である。
政治家もある意味「フツーの生活」というベースはあるのだし、辞めたら本
当に「フツーの生活」のなかで社会のために働いたらいいし、もっと自分の
幸せを追求してもいいし…。特典が一生つきまとうのは、変である。

         ☆   ☆   ☆

 ところで、今、参議院の共生社会に関する調査会のプロジェクトチームで、
DV防止法(ドメスティック・バイオレンス防止法)法案の検討に入っていま
す。やはりこの共生社会に関する調査会で、超党派でDV防止法を作ったのが
2001年の秋。保護命令という新しい制度やDV防止センターの位置付けをした
りした新しい立法でした。成果もありますが、課題もあります。私は、前回
も今回もプロジェクトチームのメンバーということで、他の人と一緒に張り
切っています。先日、第1回目のヒアリングをやりました。ぜひ御意見をお寄
せ下さい。


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 「大島農水相の政治団体、政党支部通じ脱法集金−使途は飲食、接待」
             八田ひろ子(参議院議員・日本共産党・愛知)
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 政党支部をトンネルにして、多額のお金が企業・団体献金を受け取っては
いけない政治団体に流れ、飲み食いやゴルフ等の接待に使われていた。私は
3月14日の参議院予算委員会で、大島理森農林水産大臣の新たな疑惑について
質問しました。

 支出のほとんどが飲み食いに使われていたのは、経済社会開発研究会、
大島理森後援会(東京)。両事務所は都内の同じ住所=秘書の自宅に置かれ、
代表者も大島農水相の同一秘書がつとめています。なぜ公設秘書の自宅なの
でしょう!

 これらの政治団体に企業献金が流れ込んだルートを調査。大島氏が代表を
つとめる自民党青森県第三選挙区支部が受け取った2000年の企業・団体献金
約7900万円のうち約6600万円が、大島後援会など4つの政治団体に流れていま
した。また、資金管理団体である大島理森政経会を迂回(うかい)して、約
730万円が政治団体に流れていました。

 政治資金規制法は「政党本位、政策中心」の活動をすすめるため、企業・
団体献金を政党支部に対するものに限定しています。大島氏の自民党青森県
第三選挙区支部は、脱法的に政治団体に献金を流し込んでいたことになりま
す。

 トンネル(政党支部)を通せば、法律で禁止されている政治団体でも企業・
団体献金を受け取ってもよいという手法で、とうてい許せるはずがありませ
ん。
 しかも、選挙区支部も資金管理団体も、本来の政治活動は一切行っていな
いことが、公開されている収支報告書で明らかです。

 支部の支出のうち組織活動費は18%。残りはすべて寄付・交付金で、その
八割の6591万円が政治団体などに流れていました。資金管理団体に至っては、
支出の全額が政治団体への寄付でした。お金が行き着く先は、飲食やゴルフ、
贈答品購入、接待をしているだけなのです。経済社会開発研究会、大島理森
後援会(東京)の2つだけでも1年間で2千万円以上の交際費を使っています
(2000年)。一体誰をそんなに接待しているのでしょうか!

 私は、「これだけ疑惑が相次ぐのでは閣僚の資格はない」と批判し、関係
秘書の参考人招致でさらなる疑惑解明を求めました。

 大島大臣の疑惑は、元秘書の口利き疑惑、元会計責任者の600万円受領疑
惑、法制局への国会答弁作成依頼疑惑、談合疑惑企業からの献金問題など今
回の問題の他にも止まるところを知りません。

 カネの力で政治が歪められる−こんなことは絶対にあってはなりません。
小泉首相は、“自民党を変える”と言いながら、こうした疑惑に満ちた大臣
をすぐに辞めさせようともせず、自民党の金権腐敗体質を一掃しようという
気もないようです。こんなでたらめな政治をいつまでも続けていて良いわけ
がありません。

 国民の願いがストレートに議会に届く清潔な政治の実現のために、さらに
力が入ります。


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  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
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 自民党の有村議員のもとに、「なぜ、野党議員とつるむのか」と、自民党
支持者から批判のメールが届いているそうです。「ヴィーナスはぁと」は、
特定の政党の意見を掲載するメルマガではなく、各政党、それぞれの議員の
多様な価値観を紹介することを目的としています。有村議員は、たったひと
り、与党の女性議員の立場で、メルマガに貴重な意見を提供してくれていま
す。その行為が非難されてしまうということが、残念でなりません。

 世の中のすべての争いは「自分は正しい。相手が間違っている」という思
い込みからスタートしています。「自分と違う意見を持つものとは同じ土俵
にのるべきではない」と考えていたら、溝は深まるばかりです。

 特定の主張を紹介するメルマガではありませんから、読者も保守的な方か
ら、革新的な方までいろんな方がいらっしゃいます。各議員の投稿に対して
寄せられる声は、応援の声ばかりではなく、厳しい批判の声も多いのです。

 メルマガに参加してくれた議員たちは、それでも、「自分が何を考えてい
るか、どんな活動をしているか国民に知らせなければいけない」と強い使命
感で原稿を書き続けてくれています。主義・主張はそれぞれですが、地元の
利権のためとか、名誉のためだけの議員たちでないことは明らかです。

 議員の投稿に対する御意見は、どんどんお寄せください。でも、どうぞ、
「参加するな」とは言わないでください。議員の意見を発表する場をなくす
ことは、私たち自身が情報を得る道をひとつ失ってしまうことでもあるので
すから。


 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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 「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)    瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)   水島広子 (民主党・栃木)
  山内惠子 (社民党・北海道)   山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)    井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)    小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子 (民主党・神奈川)   八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂 (社民党・比例)
  吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、3月27日です。

 有村治子議員(自民党)、吉川春子議員(共産党)、
 千葉景子議員(民主党)、広中和歌子議員(民主党)
 が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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