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2003年4月3日発行
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第72号

  ***   ***    あっという間に桜が満開。毎年のことながら、どの
 *****v*****  樹も打ち合わせでもしたかのように、いっせいに
  *********  花を咲かせることに、自然の偉大さを感じます。
   *******    今週は、広中議員と瀬古議員から原稿が届きました。。
     ***    ふたりとも、テーマは「イラク戦争」。原稿のなかに、
      *     強い怒りと、深い悲しみがこめられています。

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  目次
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■ 「戦争に反対している、9.11テロの被害者たち」
   広中和歌子(参議院議員・民主党・千葉)

■ 「子どもたちを犠牲にするイラク戦争をストップさせよう!」
   瀬古由起子(衆議院議員・共産党・東海)

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 ●大特集「ハンディキャップに負けないで」
 ●未来総理にきく(1)「日本の防衛に有事法制は必要か?」
  ・石破茂防衛庁長官インタビュー
  ・特別寄稿
   上田勇議員(公明党)/細野豪志議員(民主党)/達増拓也議員
   (自由党)/福島瑞穂議員(社民党)/春名直章議員(共産党)
 ●未来総理にきく(2)「日本の政治はハンディのある人に優しいか?」
  ・山井和則議員(民主党)インタビュー
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 「戦争に反対している、9.11テロの被害者たち」
               広中和歌子(参議院議員・民主党・千葉)
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 世界中で多くの市民が恐れ、反対していた米国等によるイラクへの武力攻
撃がいよいよ始まった。戦争は究極の環境破壊であり、21世紀の地球はこれ
以上の人間の愚行に耐えられないだろう。

 そうした怒りの思いで、開戦一週間前の去る3月12日、女性国会議員の署名
を集め、アメリカを支持する小泉総理に対し、イラクへの武力攻撃に反対す
る申し入れを行った。また、開戦の夜(3月21日)には、民主党新緑風会を代
表して参議院の本会議場で、反対の立場から質疑を行い、翌週は外交防衛委
員会で二日続けて質問に立った。

 世界中で戦争反対の運動が広がり、世論調査によれば日本でも国民の8割が
反対だという。砂嵐、それが終わるとイラクでは熱暑が始まる、砂漠の戦場
で戦う人々は、敵も味方もなく哀れだと、テレビ映像を見ながら胸がしめつ
けられる。

 そんな中、昨夜、9.11の同時多発テロの被害者の遺族40人から成るグルー
プ、「Peaceful Tomorrows(平和な明日へ)〜9.11テロ戦争に反対した遺族
たち」についてのNHKスペシャルのビデオを見た。アフガン戦争、そしてイラ
クへの武力行使に反対する彼らの活動と、その考え方を追ったものであった。

 「私の受けた痛みを他の人には決して味わって欲しくない」と長男を亡く
した母親。彼女はさらなる戦争によって悲しみの輪を広げてはならないとい
う。その言葉を聴いた次男もこの運動に参加した一人。ペンタゴンへのテロ
で夫を亡くした女性は「夫にとって世界平和は夢でした。夫は決して報復を
望んでいません。」と語る。アフガン戦争に反対し、イラクへの武力攻撃に
反対するテロ被害者の遺族たちの、魂をゆさぶる訴えだ。「9.11の犠牲者の
死を無駄にするなという口実で、イラク攻撃の正当化をしないで欲しい」と
も言っていた。

 9.11の衝撃的事件の後、アメリカは9.11で変わったとよく聞いていたが、
外国人の私には、アメリカの空港での警備の厳しさでくらいしか、その“変
化”を充分理解できなかった。しかし、新たなテロが起こる前に今叩いてお
かなければ、という心情が広く深くアメリカ人の心に広がっているという。
それがブッシュ政権に対するイラク攻撃への議会や国民の支持となっている
のであろうか。

 Peaceful Tomorrowsのメンバーの講演活動は、ローカルな小さなメディ
ア、あるいは外国のメディアで紹介されることはあっても、大きなメディア
からは無視されてきたという。メンバーのうち子どもを抱える女性は、周囲
の人々の冷たい目が、子どもたちにも影響することを恐れ、その運動から退
かざるを得なくなったという。しかしアフガン戦争が一応片付き、さらにそ
の復讐の矛先がイラクに向けられている今、少しずつ反戦への声がアメリカ
の中にも広がり始めているという。



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 「子どもたちを犠牲にするイラク戦争をストップさせよう!」
              瀬古由起子(衆議院議員・日本共産党・東海)
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 爆弾の直撃を受けて包帯を頭に巻いた子どもがおびえて泣いていました。
おもわず抱きしめたい気持ちにかられました。
 イラク戦争で、やっぱり最大の被害者は子どもたちです。

 アメリカは、12年前の湾岸戦争でも使用した劣化ウラン弾を今回も使用し
ました。劣化ウラン弾は、強い貫通力を持つため戦車や装甲車の破壊のため
に使用されています。

 「劣化」といっても人体や環境に重大な影響を及ぼし、放射能による影響
で、イラクにも、戦争に参加したアメリカ軍兵士にも、がん、白血病、奇形
児の出産などの被害が出ています。また土壌汚染や地下水の汚染など、将来
にわたって環境も破壊する残虐大量破壊兵器なので、国連の小委員会が
1996年、核兵器や生物・化学兵器とともに劣化ウラン弾兵器の禁止を訴
える議決をしています。

 「大量破壊兵器をもつフセイン政権を打倒するために」戦争をはじめた米
英ですが、自らの大量破壊兵器に、なんの矛盾も感じないで使用できる神経
は異常ですね。

 この戦争は、国連憲章にもとづく「先制攻撃の禁止」や「自決の原則」と
いう平和のルールを踏みにじった不法な戦争です。また平和的な解決のため
の国連の努力を一方的に断ち切って強行したという点でも許されるものでは
ありません。

 イラクでは、この劣化ウラン弾の後遺症や経済封鎖による栄養失調などで
毎月5000人の子どもが死亡しています。

 ユニセフ(国連児童基金)のベラミー事務局長は「4人に1人の子どもは
栄養失調、8人に1人の子どもが5歳までに死亡する」と報告をしています。

 現地調査に入った反核医師の会は「4割の子どもが生きる希望を失ってい
る」と報告し、戦争が起きれば、子どもたちに壊滅的な被害が生まれること
を警告してきました。

 こうした警告にもかかわらず、米英は劣化ウラン弾のみならず、広範囲に
爆発するクラスター爆弾という残虐兵器の雨をイラクに降らせたのです。

 真っ赤な炎の下で、爆弾の直撃を受けて命を奪われ、傷つく子どもたち・・
でもイラクでは爆弾の直撃を受けなくても、今まで国連やNGOによって届けら
れていた一日一枚のビスケットや清潔な水、医薬品がこの戦争で、断ち切ら
れ、泣き声もあげられないまま子どもたちが亡くなっているのです。

 イラクの子どもたち、子どもたちはみんな幸せになるために生まれてきた
のです。その子どもたちの命を、未来を一体どの国の誰が断ち切る権限があ
るというのでしょうか!

 小泉首相は「日米同盟」のためにこの戦争を支持し、この戦争に参加する
ための有事法制を4月にも強行しようとしていますが、「同盟」があろうと
なかろうと、こんな残虐な戦争を支持し、参加することは許されません。そ
んな「日米同盟」なら、いよいよ解消するべきでしょう。

 日本と世界の平和をめぐって激動の情勢のもとでのいっせい地方選も始ま
りました。憲法9条を持つ日本の国民の意地にかけても小泉内閣に、戦争推
進勢力にNOの審判を下すためにがんばりたいとおもいます。

 イラクの子どもたち、どうか生き抜いておくれ!


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  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
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 瀬古議員の原稿のなかに、イラクでの子どもの死者が「毎月5000人」
とあったので驚きました。ざっとインターネットで調べると、イラクの人口
は、約2300万人で、東京都の倍くらい。9.11テロの犠牲者が約2800
人。阪神大震災の犠牲者が約6400人。やっぱり、毎月5000人も子ど
もが亡くなるというのは、すごい数字です。

 イラクの人口の半分は、14歳以下の子どもなのだそうです。戦争や経済
制裁の影響を受けるのは、結局、子どもたち。大人はもっと良い知恵が出せ
ないものかしら…と、考えてしまいます。いま、日本にできることは何なの
でしょうか。

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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 「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)    瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)   水島広子 (民主党・栃木)
  山内惠子 (社民党・北海道)   山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)    井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)    小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子 (民主党・神奈川)   八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂 (社民党・比例)
  吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、4月10日です。

 井上美代議員(共産党) 山口わか子議員(社民党)
 岡崎トミ子議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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