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2003年5月1日発行
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第76号

  ***   ***    ゴールデンウィーク、みなさまはいかがお過ごしですか?
 *****v*****  先日行われた衆議院補選で、前参議院議員の小宮山洋子議
  *********  員が当選。今度は衆議院議員として「ヴィーナスはぁと」に
   *******    寄稿してくれることになりました。特定の政党を応援している
     ***    メルマガではありませんが、ヴィーナス議員の当選を素直に
      *     喜びたいと思います。今回は、瀬古議員から原稿が届きました。

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  目次
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■ 「イラクの戦後復興は国連主導で」
   瀬古由起子(衆議院議員・共産党・東海)

■ なぜ、「代理母」は法的に認められないのか?
  (読者からの問題提起)

■ 編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 「イラクの戦後復興は国連主導で」
             瀬古由起子(衆議院議員・日本共産党・東海)
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 イラクへの先制攻撃戦争で米英軍の占領が続く中、石油など戦後復興の利
権を確保するために、アメリカは、国連安保理の経済制裁解除を要求してい
ます。13年間に及ぶ経済制裁は、医薬品や食糧不足をもたらしイラク国民を
苦しめてきました。国連決議はイラクの生物・化学兵器などの大量破壊兵器
の廃棄を解除の前提条件としています。

 しかし、大量破壊兵器の調査は米英の武力行使によって中断され、未だに
発見されていないため、最近は米国当局が「発見は困難」と言い出していま
す。国連査察団の査察を武力攻撃で断ち切っておきながら、なんと勝手な言
い分でしょうか。

 国連査察団のブリクス委員長は「国連安保理が決定すれば、いつでも復帰
する用意ができている」「たとえ米英軍が大量破壊兵器を見つけたといって
も信頼性が問題になる。国連の査察チームでなければ信頼されない」と述べ
ています。今後、国連査察団の復帰と査察の再開が求められていると思いま
す。

 アメリカ政府は、この制裁解除で原油埋蔵量世界第二といわれるイラクの
石油権益の確保ができなければ、イラク侵攻の戦費200億ドル
(2兆4000億円、今後毎月4800億円)、復興費は1300億ドル(2003年
で約13兆円、向こう10年間で66兆円)がまかなえないと考えています。

 もちろん、戦費調達や戦後復興だけに止まらず、今後のアメリカ石油資本
の中東での支配が今回の先制攻撃戦争の重要な契機になっていることは明ら
かです。

 攻撃に使われた戦闘機やトマホーク・ミサイルは、アメリカの軍需産業の
会社で調達され、復興も米建設大手企業が指名され、これらの企業の幹部は
ブッシュ政権の政策メンバーであったり、共和党政権の元主要閣僚などは、
関連企業に「天下り役員」として受け入れられるなど癒着は露骨です。政権
と結びついた軍需産業「死の商人」の大儲けを確保した戦争は、「復興商人」
の暗躍の場を保証したのでした。

 しかし、どんなに「復興」に力を入れたとしても空爆で亡くなった人々の
命や失われた手足は戻ってこないのです。「復興」することはないのです。

 米国防総省の軍事占領組織「復興人道支援室」に日本政府は要員を派遣し
ようとしています。国連憲章違反の侵略戦争をおこなったアメリカの軍事占
領組織に、自衛隊はもちろん、文民であっても参加させることは、憲法違反
です。

 とりわけ、今回の戦争は、戦後の国際的な平和のルールを根本から踏みに
じった先制攻撃の戦争だったという点で追認しないという確固とした態度が
求められます。この無法な戦争を追認すれば、今後アメリカが公言している
「先制攻撃戦略」を容認することになり、世界の平和ルールが根底から否定
されることになるからです。

 今問題になっている北朝鮮への「先制攻撃戦略」がイラクと同じ理由(大
量破壊兵器保持の疑いがあったイラクと違って北朝鮮は、核兵器の「保持」
を言明している!)で、先制攻撃戦争が許されることになり、戦争で朝鮮半
島、東アジア、日本が火の海になる可能性が生まれてきます。明確に「侵略
戦争」を追認してはなりません。

 もちろん、自衛隊など要員を、軍事占領組織「復興人道支援室」に参加す
ることと、緊急の市民への援助をおこなうことは分けて考えることが重要で
す。人道支援など現在でも、国連機関のユニセフ、NGO、国際赤十字などがお
こなっていますが、これらへの支援は当然です。今米英軍によってNGOなどの
援助物資が恣意的に選別されて上陸を拒否される事態がおきています。

 だからこそ、米英軍は、占領を止めて、イラクから直ちに撤退し、「戦後
復興は、国連中心で行なうべき」という声が世界で広がっているのです。イ
ラク国民にとっても「フセインはいやだが、アメリカもごめんだ」と言う声
は当然でしょう。

 「民主主義」は、他国からおしつけられないのです。

 この5月の連休明けにも、政府はアメリカの戦争に国民を強制参加させ(違
反者の罰則つき!)、いよいよ自衛隊の本格的な武力行使(先制攻撃も!)
を容認する有事法制を強行しようとしています。

 いつでも、どこでもアメリカの「スピーカーと財布」の役割を果たしてき
た日本政府がいよいよ「大砲」の責任を担うことになります。

 まもなくむかえる「憲法記念日」。たくさんの犠牲の上に生まれた憲法9条
を手放すことはできません。


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  なぜ、「代理母」は法的に認められないのか?
  (読者からの問題提起)
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 報道によれば、「第三者から精子や卵子の提供を受ける不妊治療で子ども
が生まれた場合、実際に出産した夫婦を法律上の親にする」ことが、まもな
く正式に決まるそうです。(夫婦が合意した上で不妊治療を受けた場合に限
る)

 これに対して、読者から「なぜ、代理母は認められないのか?」という意
見が届きました。「代理母」については、ロゼッタストーンホームページ
「ミニ世論」でも意見を聞いていますが(http://www.rosetta.jp) 、賛成
59%、反対23%、どちらともいえない18%という結果でした。賛成派、反対
派、それぞれから熱い意見が届いています。

 「代理母」は、法的に認めるべきなのでしょうか。不妊カップルが増えて
いるなか、今後、関心の高まってくる話題だと思います。読者の意見をご紹
介しますので、みなさまも一緒に考えてみてください。

●子宮に病を持つ女性の立場をもっと考慮してほしい

 今回の件は、たいへんいいニュースだと思います。でも、受精卵を作れる
が、子宮という子供を育てる機能をもてない夫婦には、一切配慮していない、
子宮に病を持つ女性の立場を今以上にいっそう追い詰める可能性を持った悪
魔の法律かもしれません。

 子宮を検査して正常だとわかるまでに全ての人が結婚するとすれば、結婚
によって子供が欲しいと望んだ人全てに大いなる悲しみを与えてしまう可能
性が少なからずあるということを、何故考えることができないのでしょうか?
この国は病んでいます。

 受精卵のできない夫婦の悲しみを癒すにはこれでいいとは思うのです
が・・・。一方だけのことしか見えない、法律を運用しやすくすることしか
考えない。現状認識が甘いのです。

 せめて、「代理母も今後の検討課題に取上げる予定をいれたい」あるいは
「受精卵ができるが子宮に問題のある夫婦には申し訳ないが現状では・・・」
とだけでも同時に発表して欲しかったです。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記              ロゼッタストーン・弘中百合子
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 いまひとつ盛り上がらなかった統一地方選挙ですが、世田谷区で性同一性
障害の女性(戸籍上は男性)が当選し、話題になっていました。日本にも、
いろいろな立場を認める土壌ができてきたのだなあと、ちょっと嬉しくなり
ました。

 さて、上で紹介した「代理母」についての意見ですが、実は、男性からの
投稿です。このほか、「夫婦別姓法案はその後どうなったのでしょうか?な
んとか立法化されることを願っています」という投稿が、やはり、別の男性
から寄せられました。

 永田町があまり変わりばえしないのに対して、世の中では、「男性」「女
性」という垣根が、どんどん低くなっているような気がします。女性国会議
員を集めたこのメルマガが時代遅れになるくらい、早く永田町も変わってく
れるといいのですけど。

 前回の有村議員の文章で、リンク先がうまく表示されていませんでした。
有村議員が「私の政党観」や「政党人として迷った時の対処法」などをまと
めたものです。今度はうまくリンクできるとよいのですが。
http://smartwoman.nikkei.co.jp/toukou/apps/s_cforum/topic_list.cfm?
TYPE=DISPLAY&ForumID=3419&EventID=3437&Page=2

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

※お手数ですが、お寄せいただくご意見に
   1)「掲載可」か「掲載不可」か

 掲載してもよい方は
   2)「匿名希望」か「実名可」か
   3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か
をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを紹介
する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。



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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子 (無所属・東京)    小宮山洋子(民主党・東京)
  瀬古由起子(共産党・東海)   武山百合子(自由党・北関東)
  水島広子 (民主党・栃木)    山内惠子 (社民党・北海道)
  山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子 (自民党・比例)    井上美代 (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)    千葉景子 (民主党・神奈川)
  八田ひろ子(共産党・愛知)    広中和歌子(民主党・千葉)
  福島瑞穂 (社民党・比例)    吉川春子 (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、5月8日です。

 井上美代議員(共産党)、山口わか子議員(社民党)
 岡崎トミ子議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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