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         女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』 第126号

  ***   ***      人質事件は無事解決しましたが、イラクの情勢は
 *****v*****   相変わらず不安定です。スペイン、ドミニカ共和国、
  *********   ホンジュラスはイラクからの部隊撤退を決めました。
   *******   日本はこの先、どうすべきなのか、難しい問題です。
    ***    さて、以前お知らせした「国会ツアー」は今月28日を
      *    予定しています。詳しくは編集後記で。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
■  「イラクでの邦人拘束事件について」
   福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)

■  「第110回IPU会議発言報告
   ー紛争復興における制度構築と女性の特別なニーズへの対応ー」
   岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)

■  編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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   ●大特集「少子化」

   夫婦ふたりで仲良く暮らす篠田節子さん、一人っ子の息子を
  育てる石坂啓さん、不妊治療で子どもを授かった穴井夕子さん、
  これからはシングルマザーの時代だという岡田斗司夫さんらに
  インタビュー。有村治子議員、円より子議員、大脇雅子議員も
  「少子化政策」を語っています。

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■◇■==============================================================
  「イラクでの邦人拘束事件について」
                  福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
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 人質の人たちは、解放された。そして、自衛隊は撤退すべきである。3人
の人たちが人質になったというのは、本当にショックだった。今のイラクの
状況は、予測できたことである。

 アメリカのイラクへの武力攻撃が憎悪と報復を連鎖させ、泥沼化すること
は、当初から予測できた。だからこそ、世界中で反対の声が起きたのである。

 日本政府がこのようなアメリカの武力攻撃をただちに支持し、イラクに自
衛隊を送ったことは誤りである。日本も憎悪と報復の連鎖のなかに、戦争の
なかに、加担をしていっている。

 今回、なぜ、人質の人たちは釈放されたのだろうか。わたしは人々の力の
勝利だと考える。

 今井さんは劣化ウラン弾の問題に取り組み、劣化ウラン弾を廃絶したいと
努力をしてきた人である。議員会館で開かれた、劣化ウラン弾廃絶のための
勉強会や記者会見に参加をしていたときに、わたしはそこで彼に出会った。

 多くのNGOの人たちが、彼らの命を救おうと全力を尽くした。NGOの
努力で、イラクの人たちと連絡がとれ説得できたと思う。

 社民党もカタール・衛星放送、アルジャジーラに対して2度メッセージを
送り、「彼らは、イラク、とりわけイラクの子どもたちに対して働いてき
た」、「彼らは、イラクおよびイラクの人たちを愛している」、「日本にも
アメリカのイラク攻撃に反対し、また、イラクから自衛隊は撤退されるべき
だと考えている人がいることを知って欲しい」、「彼らは、ただちに釈放さ
れるべきであり、殺されるべきではない」と伝えた。個人的にNGOの人た
ちがメッセージを送る時に、私も入れてもらい、メッセージを送った。

 人と人とのつながり、平和を伝えるメッセージ、わたしたちは敵ではない
というメッセージが、わたしは伝わったのだと思う。平和のメッセージを伝
えることができることは、本当に素晴らしいと感じた。

 3家族のみなさんとは4回お会いした。「できることは、なんでもする」
と伝え、そうしたつもりだ。だから、無事帰ってきて本当に良かった。

 ところで、今回のことについて、「NGOがのこのこ行ったのが悪い」、
「自己責任」と言われていることは、全くの誤りであると考える。

 その理由は、第1に、もともとNGOは、イラクで現地の人たちのために
活動してきたのである。国連ですら、物資の輸送などにNGOを頼っている。
自衛隊の派兵によって、NGOの活動が狭まれたのである。

 第2に、アメリカのパウエルさんは「日本の若者がこのような活動をして
いるのは素晴らしい」と述べた。その通りである。NGOの活動こそ、中立
的で、平和的であり、また、イラクの人たちのために活動していると言える。

 第3に、フリージャーナリストやNGOの活動も、戦争の真実を伝えてお
り、政府の発表で出てこないことも伝えている。政府だけの発表しか伝えら
れなくなってしまったら、まさにイラクで何が起きているのかが、わからな
くなってしまうかも知れない。

 彼らは、多くの人たちにとって必要な活動をしているのである。 「自己
責任」「行くほうがおかしい」となれば、今後、多くのNGOやジャーナリ
ストが活動しにくくなる。それが、本当に心配だ。

 今回のことだけではなく、また、イラクのことだけに限らない。なんのた
めに、NGOが活動をしているのか伝わらなくなり、NGOの存立基盤が危
うくなってしまうのではないかと、心配だ。

 これから、もっともっとイラクに平和をと訴えていく。政府が提出し、残
念ながら成立してしまったイラク特別措置法によっても、イラクは、既に「戦
闘地域」になっている。米軍は、サマワに劣化ウラン弾を投下したと、アメ
リカ政府は、日本政府に回答している(国会で質問をしたことで、これがわ
かった)。

 アメリカ軍もサマワで被曝をして大騒ぎになり、オランダ軍もオランダの
国会で、大騒ぎになった。自衛隊の被曝だって心配である。

 今、法にのっとって、自衛隊は、イラクから撤退をすべきである。イラク
の人たちの死亡もアメリカによるモスクへの攻撃も、心が痛む。これ以上、
イラクの人も米英軍も死ぬべきではない。

 自衛隊の撤退とイラクの平和をこれから、多くの人と求めていく。

■◇■==============================================================
  「第110回IPU会議発言報告
 ー紛争復興における制度構築と女性の特別なニーズへの対応ー」
                 岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)
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 私はいま、国会から派遣されてIPU(列国議会同盟)の第110回会議出席の
ためにメキシコに来ています。

 主なテーマは「国際的和解の促進、紛争地域の安定化及び紛争後の復興支
援」、「公平な国際通商環境に向けた取り組み:農産物貿易問題及び必須医
薬品へのアクセス」、「人権を擁護し、人々の和解と国家間のパートナーシッ
プを奨励するための議会制民主主義」の3つで、連日、朝から晩まで会議が
予定されています。

 初日の18日に「女性議員会議」のテーマのひとつ、「紛争後の復興におけ
る制度構築及び女性の特別なニーズへの対応」について発言をしましたので、
その発言の内容をご報告いたします。

==============================
 議長、ありがとうございます。日本議員団の岡崎トミ子です。

 私はこれまで、議員活動の一環としてモザンビークやカンボジア、東ティ
モール、アフガニスタンと言った20年以上の紛争を体験した国々を訪れまし
た。

 紛争下で女性が略奪や性暴力に曝され、妊娠・出産、あるいは緊急な産科
ケア、リプロダクティブ・ヘルスのサービスもまったく提供されていない状
況がありました。そして復興の過程では、働き手である男性を失った女性た
ちが子育てをしながら家計を担っている姿を目撃しました。

 こうした経験を通じて私は、紛争後の復興における共通の課題として、女
性たちの特別なニーズに応える取り組み、女性たちの潜在能力を復興に向け
て生かす取り組みが必要だと実感しています。

 一昨年、民主党がアフガニスタン支援で現地を訪れたときも、難民女性に
対する職業技能訓練、子育て、教育、医療の現場で奮闘するNGOや現地の女
性の姿に接しましたが、今後、こうした分野における政府や国際機関の取り
組みを強めていく必要があります。そのためには、意思決定のプロセスに女
性が参加することが重要です。

 その土台として、草の根のレベルからの自発的な運動が重要だということ
に気づく必要があります。日常の世間話のようなところから、女性たちが自
らの課題を共有化し、さらにそれを政治的に解決する運動につなげる積み重
ねが、継続的な参加の基礎となります。このことは、「世界で一番新しい
国」、東ティモールの女性たちの挑戦の過程からも伺えます。

 もう一点。昨年、国連人口基金の事務局長が来日され、日本のすべての人
道支援プログラムの中に女性のニーズに対する対応策を自動的に組み入れて
欲しいという要請をいただきました。これは日本のみならず世界の国々、国
際機関が実行すべきだと思います。

 以上申し上げた点を踏まえ、本委員会の報告書に盛り込むべき点として、
以下、提案させていただきます。

 女性議員会議は:

1)女性の特別なニーズに対応し、また女性の潜在能力を伸ばす取り組みに
    おけるNGOの役割を強く認識する必要があることです。

2)紛争地域において女性の意思決定プロセスへの参加を促すため、クォー
    タ制を含め、積極的是正策がとられるべきことを確認する必要がありま
    す。

3)各国の政府及び議会に対し、紛争の復興に際して女性の意思決定プロセ
    スへの積極的参加およびその基礎となる女性の政治的・経済的エンパワー
    メントを促すため、啓蒙活動、研修等への支援を行うことを奨励し、と
    くにその際、課題解決に向けた草の根レベルの女性たちの自発的な取り
    組みの萌芽に注意を払い、その促進に十分留意することを奨励すること
    です。

4)人道復興支援を行うすべての国際機関、地域機関、下位地域機関、政府
    及び非政府組織に対し、あらゆる支援プログラムにおいてジェンダーの
    視点に立ち、リプロダクティブ・ヘルスをはじめとする女性の特別なニー
    ズへの対応策を組み入れるよう要請することです。

 以上です。どうもありがとうございました。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記                ロゼッタストーン・弘中百合子
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 今年の流行語大賞の候補ではないかと思うくらい、このところ「自己責任」
をめぐる議論が盛んです。みなさんは、この「自己責任」論について、どん
なふうに考えていますか? また、自衛隊については、今後、どうすべきだ
と思われますか?

 来週の「ヴィーナスはぁと」は、ひさしぶりに第5週の木曜日です。第5
週は、読者の意見を紹介することにしています。どうぞ、ご意見をたくさん
お寄せください。

 さて、予告した国会ツアーですが、4月28日(水)を予定しています。
 (国会が開催されない場合は、5月に延期になります)

 集合              :  10:40(参議院会館ロビー集合)
 本会議傍聴        :  11:00〜11:40
 昼食              :  11:50〜12:30
 国会(施設)見学  :  12:45〜13:45
 解散              : 13:50頃

 昼食代(1000円前後)は各自負担です。自民党の有村議員の体があい
ていれば、途中でフリートーキングタイムを設けます。(20分程度)

 詳細をお知らせしますので、参加される場合は、前もってご連絡ください。

 ※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は vheart@rosetta.jp まで
   お願いします。

       お手数ですが、お寄せいただくご意見に
       1)「掲載可」か「掲載不可」か

       掲載してもよい方は
       2)「匿名希望」か「実名可」か
       3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

   をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
   紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 ◇衆議院
  小宮山洋子(民主党・東京)  武山百合子(民主党・北関東)
   水島広子  (民主党・北関東)

 ◇参議院
  有村治子  (自民党・比例)  井上美代  (共産党・東京)
  大脇雅子 (無所属・比例)  岡崎トミ子(民主党・宮城)
  千葉景子  (民主党・神奈川) 八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂  (社民党・比例)
  円より子  (民主党・比例)  吉川春子  (共産党・比例)


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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 ( http://www.rosetta.jp/ )
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■次号予告
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 次回の発行は、4月29日です。

 第5週の「ヴィーナスはぁと」は、みなさまからのご意見を紹介します。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
Copyright(C) ロゼッタストーン   許可無く転載することを禁じます

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