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バックナンバー Vol.15

死ぬまでにしたい10のこと
キル・ビル
マッチスティックメン

「SSU」〜優しさに包まれた韓国映画〜 ■ ■ ■
 世界屈指の海軍潜水部隊という壮大なスケールの話でありながら、一人一人の繊細な情感までひしひしと伝わってくる・・・この映画が他のスペクタクル映画と違うところは、登場人物のほとんどが、自分のことよりもまず相手のことを考え見守るという“静”の優しさで溢れているところです。
 ジュンは、親友のテヒョンが恋人のスジンのことを好きだとわかると、誰にもそうとは気づかれないように別れ、ひょうきんに振る舞う。テヒョンは、別れた後もジュンを忘れられないスジンを実直に見守りつづける。スジンの、軍の中で女性でありながら皆の上司であるという責任感と潔良さ。それぞれ性格が違っても何か清々しさを感じさせてくれ、そしてその優しさのあまりにより切なく過ぎていきます。
 クライマックスで、ジュンとテヒョンが、スジンを助けに誰も潜ったことのない深海187メートルへ潜ります。今まで恋愛でも潜水記録でもそしてリーダー的存在としてもジュンに勝てなかった、そんなテヒョンが、ぎりぎりのところで下した結論は・・・
 今まで“静”の優しさで抑えられていた感情が一気に湧き上がり、涙を流しても深海の青さがいつまでも目から消えないでいました。こんなに素敵な映画が、クリスマスのイルミネーションが灯された都内ではもう観られない事が残念です。でもジュンを演じるシン・ヒョンジュンのかっこよさを一人占めにできたような、ちょっと得意な気分にもなっている小雪の日でした。(原聡子)
=1点、=0.5点。最高得点=5点
死ぬまでにしたい10のこと

監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー、スコット・スピードマン
死ぬまでにしたい10のこと

にしかわたく 
★★★★☆
スクリーンの中の空気がな、見てるこっちにじわーっと伝わってくるんですわ。雨の冷たさやら、午後の日差しの暖かさやら、夜の湿気やらが。 こういう映画にハズレはないとワシは踏んどります。キャストもカメラも編集も、えー仕事してはります。監督も女がてらに大したもんや。 難病/死の宣告/余命2か月/家族との別れ。これだけオイシイ材料が揃ってて、お涙頂戴の雰囲気はちーともあらへん。 せやから余計に、見るもんは考えさせられますのや。今日はええもん見させてもらいました。おおきに、ありがとさん。(エセ関西弁でお送りいたしました)
Kozo    ★★★★
ハッキリ言って僕はサラ・ポーリーが好きだ。クラスで3番目にかわいい子、アメリカ風にいうと隣の家の女の子的な女優だと思う、 が、ちょっと役が偏りだしたのではないだろうか?いつも似たような役だ。この映画は色彩や内容も含めて独自性はあまり感じなかった。 それでも引き込まれてしまうのはサラ・ポーリーの魅力ではないだろうか。 もちろん映画の中で彼女に大変な事が起こるのだが、すんなりと受け入れられるし彼女が死ぬまでにしたい10のことも僕は納得がいった。 アメリカ映画であったらこのようなストーリーは難しいがスペイン・カナダの合作とのこと。日本も合作してくれる国を探したいところだ。
中沢志乃  ★★★
なーに〜!ちょっと共感できない。もし、自分が余命3ヶ月と宣告されたら…?自分亡き後も愛する家族が幸せに暮らせるよう準備するのは頷ける。 悔いのない人生を歩む計画をするのも。で、もー、だからって二股をかけて良いの? 死ぬ前にやってみたいことだとしても、残されて二股を知ることになる男性二人はどうなるのでしょうか?とりわけ愛する夫は…。 しかも!私だったら愛する人には余命を隠さないし、彼にも隠してもらいたくない。最後まで何でもかんでも分かち合いたいし、 隠されたらショックだと思うのだけど…! 色々な人がいるけれど、ちょっと彼女は強がりの一人よがりかなー、なんて。面白い視点の映画だとは思いますが。


キル・ビル

監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ユマ・サーマン、ルーシー・リュー
キル・ビル

カザビー   
★★★★★
この映画ってずばりアメリカ版「スケバン刑事」。細かいことは気にしちゃいけない。綺麗で強い女が戦っていればそれで良し。 ピストル使えば簡単なのにあえて日本刀でバッサバッサ敵を斬りまくるユマ・サーマンは観てて痛快だし、 鉄球をブンブン振ってるブレザー姿の栗山千明はものすごく可愛い。そしてルーシー・リューが姐さんでダリル・ハンナは眼帯つけたナースって、 なんだかコスプレ祭りみたいで笑えた。そしてルーシー・リューの手下クレイジー88の中にBOBAさんこと田中要次さんがまじっていたので嬉しかった。 カタコトの日本語や間違った日本は明らかに確信犯。
 さすがタランティーノ、おたくパワー全開!! 続編楽しみだなぁ。
にしかわたく ★★☆
怪作というのはこういう映画のためにある言葉。オタクの記念碑とでもいうべき一本。 ハリウッドのメジャー系でここまで好き放題やっちゃった例が今までにあっただろうか。まさに「馬鹿に刃物」。 この壊れっぷりを天然と取るか確信犯と取るかがキーで、私は後者。映画見てる間、ずっと監督のほくそ笑んでる顔が脳裏にちらついて落ち着かなかった。 バカ映画はやっぱりバカが撮らなきゃ駄目。タランティーノさん、あんたの仕事は他にいっぱいあるでしょ、逃げんなよ、と私は言いたい。 それにしてもvol.2に客が入るのかかなり心配。深作オマージュに免じて星半個オマケ。
山本聡子   ★★☆
「ヤッチマイナ」で有名なこの映画、タランティーノ監督の日本への愛を感じましたね。勘違いもここまでくれば立派な文化、どこまでも突っ走って欲しいです。 ルーシー・リューは面白く、ユマ・サーマンはカッコイイ。クライマックスの千人斬りのシーンも派手すぎて気持ちよかった。 こういう良い意味でB級な感じ、嫌いじゃないかも。60〜70年代の香港カンフー、マカロニ・ウエスタンなど、 監督の少年時代への憧憬を贅沢にミックスさせて出来上がったというこの映画、元ネタをもっと知ってたらもっと楽しめたんだろうな、というのがちょっと残念。 とりあえず、続編は見に行きます。
Kozo     ★★
まいった。まいった。確かにアメリカではB級映画のチープさ(大量の血が噴出す、ピアノ線で吊っているのが見える飛行機など)を楽しむという文化がある。 タランティーノはこの文化は世界共通だと勘違いしたのだろうか?しかし、日本人にとってもっと苦痛だったのは出演者が使う無理やりな日本語だろう。 いくらこの映画を故・深作欣司監督に捧げるとはいえここまでする必要があっただろうか?少なくとも僕は失笑せざるをえなかったし映画自体にも入り込めなくなった。 この辺を理解していたのか、この映画の予告編のできはかなり良かったと思う。本格的なアクション映画だと信じてしまうような編集だった。 久しぶりに予告編に騙された映画となった。


マッチスティックメン

監督:リドリー・スコット
出演:ニコラス・ケイジ、サム・ロックウェル

にしかわたく 
★★★★☆
リドリー・スコットの名前で客が集まったのも今は昔。節操なしに撮りまくり、今ではただの便利屋稼業。対しまするはニコラス・ケイジ。 濃いキャラはたまに見るからいいわけで、しょっちゅう見てるとただのくどいハゲちゃびん。この駄目オヤジ二人がタッグを組んだらあーら不思議。 波瀾万丈泣き笑い、人情詐欺師の一代記。娘を思う親心、何の因果か子に報い、騙し騙され浮世の暮らし、死んで花実が咲くものか。 もろヒューマンな作りだが、ツボに入った。ちとほろ苦いハッピーエンドも味わいがあって良し。腐っても鯛。ハナマルをあげよう。
波多野えり子 ★★★☆
見終わって最初に感じたのは、リドリー・スコット監督はこういう映画も撮るのかという新鮮味。 彼が今まで創り出した「エイリアン」や「グラディエーター」などとは全く異なった種類の楽しさを与えてくれた。 潔癖症と孤独感という精神的な悩みを抱えながらも、詐欺という仕事をこなすロイはどこか現代人の典型に思える。詐欺師の友達はいないけど、なんだかとても親近感。 絶対に意外なオチがあるはずと注意深く見ていたけど、私は最後まで騙されてしまった。 日本では大きな話題にはならなかったけど、なかなか粋な作品じゃないでしょうか。
増田統     ★★★
ニコラス・ケイジの演技が過剰を究めるほど、キャラクターのなぜ?が深まる。 エキセントリックで潔癖症なロイが、どうして彼の前でパンくずを食べこぼすようなフランクを相棒にしたのか?こうして、物語の虚構性は高まってゆく。 詐欺を“アート”とうそぶくロイは、自らに完璧を求めたからこそ、まるで地の底を這うようなフランクの口八丁手八丁に、まんまと足許を掬われたのだろう。 監督リドリー・スコットは開巻から、カリフォルニアの陽光に眼をひそめるロイを、現実を見据えられない男として、印象的にとらえる。 だが、果たしてすべてを失ったロイが、小市民的な幸福に満足しているのかは、訝しい。芸術家を標榜する男の捲土重来、その一世一代の雄姿を、 詐欺師としての誇りに満ちた鮮やかな“アート”を、もう一度、痛快なコン・ムーヴィーの裡に見たかったのは、偽らざる本音だ。
イラストコトー日誌
11月21日『散歩の達人』12月号発売。今回の特集は「下北沢・駒場」だ。 シモキタ周辺にはここ数年、インディーズの上映ができるスペースが続々誕生し、人気になっている。 シネマ・下北沢、短編映画館トリウッド、そしてわれらがKozoさんや林海象監督も利用しているシネマボカン(BARガリガリ)。 ほかに映画こだわりのBAR「キネマ倶楽部」と、JAZZ BAR「魔人屋」も取材させてもらいました。各劇場やBARの関係者の皆さんお世話になりました。 シモキタって本当に奥が深くて楽しい街だなぁ。(古東久人)
著者プロフィール

原聡子 :  1976年、千葉生まれ。放送作家・タレントのマネージメントプロダクションに勤務。女性7名で構成される企画集団「ミアマーノ」では、企業とコラボレートして商品企画などに取組んでいます。映画では、「猟奇的な彼女」「ピンポン」など、主役よりも、主役を見守る準主役の方に入れ込んでしまいます。

にしかわたく :  漫画とイラスト描いて暮らしてます。映画好きが高じて現在『季刊ロゼッターストーン』に「でんぐり映画館」連載中。 映画とコーラとポップコーンがあれば基本的に幸せ。「飲食禁止のスノッブ映画館を打倒する会」主宰(嘘)。

Kozo :  1970年、鹿児島生まれ。故・我王銀次主宰の劇団「大阪バトルロイヤル」で俳優として映画、TVに出演。 L.A.C.C.映画科卒業後C.S.U.L.B.に編入しスピルバーグと一緒に卒業。現在は林海象監督と”Cinema Showcase”を主宰し毎月、短編映画を上映中。

中沢志乃 :  1972年5月8日、スイス生まれ。小学校時代に映画好きになり友達と劇を作る。一時は別の道を目指すもやはり映画関係の道へ。 5年間、字幕制作に携わった後、2002年4月、映像翻訳者として独立。夢はもちろん世界一の映像翻訳者です。

カザビー :  1978年生まれ。映画とお笑いをこよなく愛するOL。好きな監督は周防正行、矢口史靖、SABU、ペドロ・アルモドバル、セドリック・クラピッシュなど。今年、嬉しかった出来事は矢口監督からサインをもらったことと、田口トモロヲ監督「アイデン&ティティ」のエキストラに参加したことです。

山本聡子 :  1973年生まれ。2年前に脱OLして編集者を志す。現在は自然の中を歩く本などを製作中。都会の喧騒に疲れると、吸い込まれるように映画館に行く。 見るのはアメリカ映画よりもヨーロッパ映画が多い。映画も男もラテン系が好きです。

波多野えり子 :  1979年元旦の翌日という中途半端な日に東京・永福町にて誕生。現在はブライダル情報誌の編集部で修業中。 映画好きかつ毒舌な家庭で育ち、「カサブランカ」からB級ホラー作品まで手広く鑑賞する日々を過ごす。 最近はエモーショナルな韓国映画やドラマがお気に入り!

増田統 : 1967年、大阪市生まれ。高校時から映画に嵌り、大学入学と同時に上京。卒業後は、 映画雑誌「FLIX」編集部を経て、’97年よりフリーに。 フランス映画をこよなく愛するが、最近はアジア映画に浮気心を刺激されている。

古東久人 :  1959年生まれ。某出版社勤務。キューブリックで映画に目覚め、1980年代にキネ旬常連投稿から映画ライターへ。 「キネマ旬報」「フリックス」などの映画雑誌に執筆。編著は「相米慎二・映画の断章」(芳賀書店)。 生涯のベスト1はブニュエルの「皆殺しの天使」と長谷川和彦の「太陽を盗んだ男」。「皆殺しの天使」のDVDをぜひ出して欲しい!

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