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第55回  一石二鳥の省エネアイデア


 9月ですが、東京は暑いですね。
 ヒートアイランド現象、なんて言われてもう何年経つのでしょうか。そして、一体その間に、政治は何をしてきたのでしょうか。
 東京電力のCMで「電気を大切にね」なんて言われると、めちゃめちゃ違和感ありませんか?そんなの、ウチが「チケットは1人1枚まで。2回以上は来ないでね」って言ってるようなもので(←かつて、やむをえずそういうお願いをしたことがありましたが←あるんじゃん!!)。

 だいたい、いろんな企業から献金をもらっている政治家たちが、本気で「エネルギーの節約」なんてできるわけがないのですよ。だって、本気で電気を節約しようと思ったら、ひとりひとりが家庭で電気を消したりするよりも、企業が宣伝をやめたりすれば一気にエネルギー消費を減らすことができるわけで、それをしないで消費者にだけ「冷房の28゜にしろ」とか「シャワーを流しっぱなしにしないで浴槽にためてつかって」とかのくっだらないことを提案するのって、本末転倒だと思うのですよね。
 でも、企業ががんばって儲けてくれないと、税収が上がらない。国債も返せない。ジレンマですな、政治家さんたちは。
 
 しかし、1日中必死で働いて帰宅した後、思いっきり部屋を涼しくして、温めのお湯のシャワーをぶわーーーーーーーっと浴び続けてマイナスイオンを吸収し、マッサージしてもらっているような快感を得るというちっぽけな幸せ。それを奪ってまで企業活動はフル稼働させて平気、って、どーゆーことなのよ。

 と、そんなことを鬱々と考えているうちに、出てきました出てきました、いいことの数々!!


■財源

 まず、いろんな新しいことをするにはカネが必要です。しかし、これ以上税金を増やしてもみんなに反対されるばかり。では、自治体や国が、どうやって税収以外で儲けたらいいのかを提案いたします!!
 要するに、国民が「カネは出すからなんとかしてくれよ」と思っていることを、やればいいわけですね。

(1)道路予定地を時間貸し駐車場に
……今公演中のサンシャイン劇場がある池袋の西口には、どうやら新しく道を造るらしくて、ぼこぼこと「道路建設予定地」の看板付きで青いフェンスに囲まれた土地があります。これって、めちゃくちゃもったいないですよね。
 そんなわけで、こういう土地や、使っていない土地を、全てTimesに任せてコインパーキングにしちゃいましょう。
 
(2)工事現場をテーマパークに
……今、山手通りと明治通りの地下に、地下鉄や高速道路を掘っています。こういう現場は、中で何をやっているのかわからない上に渋滞を引き起こすので嫌われがちですね。
 ならば、住民に好かれる工事現場を目指しましょう!!
 時々ニュースとかで紹介される大深度地下工事現場は、とっても魅力的。近未来の匂いがぷんぷんしていて、是非とも行ってみたい欲求に負けそうになります。そんなニーズは確実にあるはずですから、大型工事をするときには必ず「見学コース」を作るのです!!
 そして、1周1000円くらいの入場料を取りましょう。
 しかも、工事はどんどん進むわけですから、リピーターは確実にいますよ。他ならぬ僕は、確実に数回行きますね!!
 数年かかる工事をやっている間に、愛・地球博を超える観客を動員してしまったりして!

(3)コンビニに有料ゴミ捨て機を
……「駅に家庭ゴミを捨てるな」などという看板を見かけることがあります。これは、これだけ24時間営業のお店が増えて国民の生活スタイルが変わっているにもかかわらず、都内や、ほとんどの自治体のゴミ収集だけは旧態依然としていて、「月水金の朝8時までに収集場所に出せ」なんてことをやっているから、問題が起きるわけです。
 国民全員が出すモノが、ゴミ。だったら、それも国が商売にしましょう。
 今まで通りの無料収集は続けるとして、コンビニの外に「24時間365日OK・有料ゴミ箱」を用意します。
 これは、入れたゴミの合計の体積で、ゴミ収集の料金が決まります。
 まず、100円玉を入れると、ゴミ箱の口が開きます。だいたい、100円分しか入らないくらいの口です。20リットルぐらいがよいかと思います。で、そこに入るだけ詰め込むと、銀行のATMに入金するときのように、シュパッと入り口が閉まります。
 そして、機械がゴミの重さと体積を計算して、100円分に満たない分のお釣りが出る仕掛けにするのです。
 この機械は、有料だけあって、燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミを中で粉砕して、自動的に分別できるようにします。なので、捨てる人たちは、いらないものをどんどん捨てていくことができるわけで、とっても便利。だから、お金を払ってでも捨てよう、と思うわけです。
 ……どなたか、この機械、発明してください。儲かりますよ。


■税金のムダを省けた上に、治安対策にもなる、という画期的な名案

(1)究極の治安対策……その1
 日本中のタクシーと、パトカーのデザインを統一します。そうすれば、「パトカー専用車両」を各自動車メーカーに発注しても、大量生産が可能ですので車体価格がかなり安く抑えられるはずです!!
 なおかつ、タクシーの無線と警察無線の乗り入れを可能にします。タクシーが、怪しい人を見つけたり事件に遭遇したら、その場で警察に連絡可能。逆に、 警察が手配中の車を見つけたら、ボタン一つで全タクシーに連絡が行き、みんなでヤバイ車を発見することができる、というわけです。
 つまり、街中に、パトカーとそっくりな車が走り回っている、というわけです。
 ただし、屋根に付いているあんどんは、各社のモノ。でも、特に昼間は、遠目にはどう見てもパトカーなので、タクシーの運転手さんも、周りの車の運転手さんもみんな、おちおちスピードを出すことができません。
 また、空き巣の人も、おちおちどろぼうの下見とかはできません!!
 いつ本物のパトカーが現れるか、見当も付かないからです!!

(2)究極の治安対策……その2
 公務員の服装を、全て警官と同じにします。理由は、パトカーと同じ。
 よーく見ると、警官は警棒や拳銃を携帯していますが、警官以外の人は携帯電話や電卓がベルトについているのです。
 しかも、これをやれば、日本中の公務員(国から村まで)の制服を統一できるので、ロットがでかいため、一着あたりの単価がとても安く上がります。
 また、夏はみんな半袖にするので、「クールビズ」とか言ってなんだかだっさーい服装をしている政治家を見ないで済みます。
 ……あ、そうですよ、もちろん国会議員もみんな警官と同じ服装です。


■エネルギー対策

 これはもう、個人にやらせる前に、大企業に強制的にやらせなければいけません。
(1)3階建て以上のビルの外壁と屋根(屋上)は、ソーラーパネルとし、屋上には必ず風力発電用の風車を設置する。
……こういう法律を作ります。もう、外見にこだわっている場合じゃありません。エネルギーの危機なんです。危機なんですから、みなさん、危機感を持ちましょう。太平洋戦争末期に、鉄が無くなって、日本中のお寺の鐘が集められたそうです。そうなってからでは遅いっ!!
 そういうわけで、どんなに美しいデザインのビルでも、壁全部をソーラーパネルで作らなければいけません。そして、自分たちのビルで使う電気は自分たちでまかなうのです!!

(2)運輸会社所有のトラックの外壁は、ソーラーパネルとする。
……4トン以上のトラックは全て、ソーラーカーとします。現時点ですでに90キロ以上でないリミッター付きなのですから、ソーラーパワーで十分なのでは?!
 だいたい、あんな銀ピカの車体で、周囲の乗用車にプレッシャーをかけている場合じゃありません。危機なんですから。

(3)電車という電車、駅という駅の外壁と天井は、ソーラーパネルとする。
……鉄道会社は、自分たちの電気を自分たちでまかなわなければなりません。
もしくは!!
(3-2)東京23区内のJR山手線と中央線、大阪の中央環状線は、全て線路の上に屋根を付けて緑化する。
……これによって、大量の緑が増え、ヒートアイランド現象を和らげることができます。

(4)工場という工場の外壁と天井は、ソーラーパネルとする。
……工場で使う動力以外の、電灯などの電力は、自分たちの会社でまかなわなければなりません。

(5)高層ビルを建てたら、周囲を風力発電用の風車で囲む。
……「ビル風」を電力に変え、街灯などの電力にあてるのです!!

(6)大きな幹線道路は、全て、常時冠水させておく。
……水深1cmぐらいになるように、常に生活排水を若干浄化した水を流しておきます。そうすると、「打ち水効果」で、都内の温度は確実に下がるでしょう。なおかつ、道路が水浸しだったら、車もスピードを出せませんから、交通事故の減少にも繋がることはまちがいありません!!
 特に、首都高速道路はやりましょう。そうすれば、「ローリング族」はいなくなることでしょう!
 いかがでしたでしょうか。
 これはもう、次の衆議院議員選挙のどちらかの政党のマニュフェストに組み込まれることは間違いありませんねっ!!

2005.9.10 掲載

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