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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年8月4日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第48号  ━━━━━━━━●

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 自民党の総裁選、自由党と民主党の合流、そして噂される衆議院総選挙…。
今年の秋は、政治から目が離せません。といっても、いまの時点では、それ
ぞれの政党の政策がどう違うのか、はっきりわかりません。どの政党を選択
すれば、より、自分が求める世の中に近づくのか、未来総理たちの意見に、
しっかり耳を傾けてみましょう。

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  目次
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 ◎「異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破」
  小池 晃(参議院議員・共産党・比例)

 ◎「支援費制度と介護保険を統合し、充実を」
  山井和則(衆議院議員・民主党・比例近畿)

 ◎編集後記
 ◎次号予告
 ◎未来総理メンバーの紹介

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 ■「異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破」
           小池 晃(こいけあきら・参議院議員・共産党・比例)
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 第156国会が終了しました。この国会であらためて浮き彫りになったの
が、小泉首相の無責任な政治姿勢と、日本の異常な対米従属の政治のあり方
です。

 小泉首相の無責任さをハッキリ示したのが、イラクの大量破壊兵器保有を
断定して米英の開戦を支持した責任を追及された時の「フセイン大統領は見
つからないじゃないか。だったらフセイン大統領はいなかったとでもいうの
か」というあの最悪の答弁です。誤りを論証するのもばかばかしいほどの不
真面目な答弁ですが、その後何度も自慢げに繰り返しているのですから、あ
きれてばかりもいられません。

 この答弁は「一生懸命探しても見つからないということは、それがそもそ
も最初からなかったということにはならない」という当たり前のことを言っ
ているに過ぎません。フセインが見つからないから、フセインがそもそもい
なかったなどと言う人は世界中どこにもいないでしょう。明らかにフセイン
はいたし、録音された声まで放送され、CIAは本人と認めたのですから。
しかし、大量破壊兵器は、開戦前から今にいたるまで一度も存在が確認され
ていません。だから「なかった」と断言はできませんが、なかったという可
能性は排除できないのです。しかも、大量破壊兵器保有の情報については、
そもそも最初から偽造だったという疑いが濃厚です。

 英国政府の昨年9月の報告書には「45分でイラクが生物・化学兵器を配
備できる」という根拠のない記述が盛り込まれ、2月の報告書は大学院生の
論文盗用が問題化しています。そして、米国国防情報局は昨年秋に「化学兵
器が存在する信頼できる情報はない」とする報告を出していました。そして
CIA長官も、イラクがアフリカからウランを輸入したという自らの情報の
誤りを認めたのです。

 米英は、大量破壊兵器についての情報を自分の都合のよいように操作し、
世界をあざむいてイラク戦争へと突き進んだのではないか。日本政府はその
情報を鵜呑みにして、米英の言いなりに真っ先に開戦を支持したのではない
か。こういう疑問がわきおこっているときに、小泉首相は「フセイン大統領
が見つからないから、フセイン大統領はいなかったと言えるのか」などとい
う答弁でその責任追及をかわそうとしたのです。これほど国民をバカにした
答弁はありません。

 さらに最後の党首討論では、イラク戦争の責任を問われて「ブッシュ政権
を危険な政権と断定しながら、これからの日米友好をどうやっていくのか」
「アメリカとの同盟関係をどう考えているのか」と開き直りました。小泉首
相は「日米同盟」という言葉を振りかざせば、どんなに道理のないことに日
本が追従しても合理化、正当化できると思いこんでいるようです。まさに
「亡国」の政治家と言わざるを得ません。

 自民党の久間政調会長代理は『朝日新聞』のインタビューで「外務省はア
メリカの外務省みたいなもの」「日本はアメリカの何番目かの州みたいなも
の」「正しいことだけ言っていればいいのではない。実力から言って、今は
米国について行かざるを得ない」と自嘲気味に語っています。こんな情けな
い国家観しか持たない連中に、21世紀のこの国の舵取りをまかせていいの
でしょうか。

 日本の政治の最大の問題点は、このように外交政策の最も根幹の部分で自
国独自の判断を放棄してきたことです。外交政策の決定においては、戦後一
貫してアメリカの意思決定に盲目的に従ってきました。このことが世界にお
ける日本の役割もちっぽけなものにしてきたし、外交・安全保障政策をめぐ
る国会論戦を骨抜きにしてきたのです。

 民主党事務局長だった伊藤惇夫氏が最近出された新潮新書『政党崩壊』で
も、日本は戦後「外交・安全保障などの対外的な政治分野のほとんどすべて
をアメリカに委ね」てきたので「戦後の日本には政党間の真剣な、国家のポ
ジショニングに関する論争が生まれてこなかった」と指摘しています。

 一方、日本共産党は、こうした「国家のポジショニング」に徹底的にこだ
わってきた政党です。今、私たちの党は42年ぶりの綱領改定議論を行って
います。

 マスコミでは天皇制や自衛隊の問題ばかり注目されていますが、この綱領
改定案の中心は日本の現状規定です。ここでは、日本の現状を「高度に発達
した資本主義国でありながら、国土や軍事などの重要な部分をアメリカに握
られた事実上の従属国となっている」と規定し、これは「発達した資本主義
諸国の間ではもちろん、植民地支配が過去のものとなった今日の世界の国際
関係の中で、きわめて異常な国家的な対米従属の状態」だとしています。し
たがって当面する日本の変革の課題は「異常な対米従属と大企業・財界の横
暴な支配の打破ー日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な
改革の実現」としているのです。

 こうした日本共産党の現状分析と改革の戦略は、小泉内閣の無定見な外交
政策に対する明確な対案であり、日本政治の根本矛盾を解決する方向はここ
にあります。対米従属を打ち破り、亡国の政治から抜け出す、本当の政治
「改革」を、ご一緒にすすめていきましょう。


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 ■「支援費制度と介護保険を統合し、充実を」
       山井和則(やまのいかずのり・衆議院議員・民主党・比例近畿)
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 これまでの日本の福祉の問題点は、お年よりや障害者を施設や病院に安易
に隔離してきたことです。

 私の目指す社会は、お年よりも障害者も住みなれた地域で暮らしつづける
ことができる「助け合い社会」ですが、このためには、本人や家族個人が責
任を負うのではなく、社会的に介護や生活を支援するシステムが必要です。

 高齢者介護の社会化を一つの目的として、介護保険制度が2000年4月に始ま
り、3年経ちました。施設になかなか入れない、自己負担が高い、家族の介
護負担が無くならない、など問題点もまだまだありますが、高齢者介護のサー
ビスは確実に整備され、社会的に認知されてきています。

 一方、高齢以外の障害者を対象とした支援費制度が、2003年4月から始まり
ました。一見、両者は似通っているのですが、「支援費」は、「措置費」か
ら名前は変わっても、財源はこれまでと同じ税金のみに頼るものであり、こ
の面での制約は非常に厳しいものがあります。また、支援費制度は、制度開
始前のサービス資源の整備が全く不足しています。このままでは、障害者自
らサービスを選択し、地域で普通に暮らせる社会は実現できません。

 このため、2005年の介護保険制度見直しを機に、保険料の支払と給付を20
歳以上に広げ、障害者福祉にも介護保険を拡大することが必要になります。
障害者福祉に財源を確保し、お年よりも障害者も住み慣れた地域に暮らせる
社会を創るためには、この方法しかないと私は考えています。

 社会的な基盤整備により、障害者が個人の能力を発揮して仕事に就き、納
税者になるチャンスも増えるのですから、障害者が自立するための十分な支
援に財源を投入することは、広い視野で見れば、プラス面が大きいのです。

 ただし、このためには単純に現在の介護保険の対象年齢を引き下げ、若年
障害者を対象に加えるだけでは済みません。外出介助などの社会参加を可能
にする支援が重要な障害者のニーズと、介護を主体とした現在の高齢者介護
保険が想定するニーズが異なることなど、介護保険と障害者福祉の現状との
ずれが大きく、現在の介護保険のままでは障害者の本来のニーズに対応でき
ないからです。

 実際、これまで粘り強く必要な支援を勝ち取って来た障害者当事者の方々
には、「介護保険との統合はサービスの上限設定につながる」との反対論が
根強くあります。このような当事者の声に応えて、介護保険も障害者のニー
ズに対応できるように変えてゆかねばなりません。

 障害者支援のよい面を取り入れてゆくことは、自分では声が出しにくい要
介護のお年寄りにとっても、プラスに働くはずです。必要なサービスの整備
という意味では、障害者差別禁止法の制定など、根本的な対応も進める必要
もあります。

 介護保険と障害者の支援費を統合して、日本の社会保障を本来あるべき形
に1歩でも近づけ、国民が明るい未来を望めるように、私も頑張ってゆきたい
と考えています。


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  編集後記              弘中百合子(ロゼッタストーン)
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 いまの日本は、本当に投票するのが難しい国です。「この政治家は好きだ
けど、この政党は苦手」とか、「この政治家は苦手だけど、この政党には期
待したい」とか、政党のイメージと政治家のイメージが一致しないのです。
もう少し、わかりやすくなるといいのになあと思います。

 膠着状態だった北朝鮮拉致問題に、先週新たな動きがありました。「季刊
ロゼッタストーン」で蓮池透さんにインタビューしたとき、「我々はただ肉
親をかえしてほしいだけ。政治も思想も宗教も何も関係ない。弟は日本を信
じて頑張っている。その気持ちを政府はわかってほしい」とおっしゃってい
ました。拉致被害者やその家族を救うのは、日本国民共通の願いです。なん
とか、前向きな進展があることを祈りたいです。

  ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。

 ※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
   とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
   い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
   す。ご協力、よろしくお願いいたします。


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  次号予告
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 次週は樽床伸二議員(民主党) 有村治子議員(自民党)
 福島瑞穂議員(社民党) 近藤昭一議員(民主党) が登場します。

 ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。


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  未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)     上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)  大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)    鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(自由党・岩手)    樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)    春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)    丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)  山村 健(無所属・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)    有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)    福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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