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肘折温泉郷の源泉公園

2011年8月 肘折温泉

毎夏恒例となっている白河高原カントリークラブでのゴルフの帰り道、青春18切符を使って山形の肘折温泉を訪ねました。

白河高原カントリークラブへは新白河駅からバスが出ています。西郷村にあって、近くの羽鳥湖に別荘を持つ友人から「西郷村は放射能のホットスポットだ」と出発前に脅かされました。気流の関係でこの辺りまで放射能はきているようです。野菜や肉の放射能騒ぎを聞くにつけ、その被害の大きさに驚くばかりです。

青春18切符を使うので旅程は次のようになりました。

8月7日 東京〜郡山。
8月8日 郡山〜新白河。1ラウンドプレー後に、カントリークラブに一泊。
8月9日 1ラウンドプレー後に、新白河〜仙台〜山形。福島〜米沢間の便数が少ないので遠回りになります。
勿論、新幹線はでていますが、青春切符には無縁の存在です。
8月10日 山形〜新庄。ここからバスで一時間で肘折温泉。
8月14日 朝一番のバスで新庄へ。先ず一時間ほど待たされ、米沢でも一時間。
仕方がないのでそばを食べたり、それでも東京にはまあまあの時間に着きました。

肘折温泉では、観光客用のホテルと湯治宿を兼営しているところが多く、私もその一軒である「つたや金兵衛」に宿をとりました。この宿は温泉街の通りの側にあり、奥は銅山川に面して「つたや肘折ホテル」という看板が出ています。風呂はホテルが男女別、湯治宿の方は男女混浴でしたが、残念ながら?滞在中に女性の姿はありませんでした。

photo
地蔵倉の入口に建てられた茂吉の歌碑

8月11日、上流の源泉公園から裏山の地蔵倉奥の院に上りました。途中に斉藤茂吉の歌碑がありましたが、読めません。歌碑の裏を見ると、この碑の建立委員長が柿崎繁雄さんで、宿のご主人、といっても仕事はもう息子さんに任せておられますが、と分かりました。
  それで、「肘折の いでゆ浴びむと 秋彼岸の はざま路とほく のぼる楽しさ」と教えて頂きました。茂吉は松井旅館に滞在したそうです。

その先はよく整備されていますが、断崖を伝って「奇岩が連なる伝説の地」地蔵倉の奥の院まで行きました。生憎の曇り空でこの日も翌日も月山を見ることはできませんでした。

肘折温泉

▲ボタンをクリックすると写真が切り替わります。

翌12日は午前中に、銅山川の下流で川向こうの苦水川を溯った「黄金温泉」の「カルデラ温泉館」へ。この建物の前にも茂吉の歌碑があって、「泡だちて 湧きくる泉の 香を好しと 幾むすびしつ けふの日和に」と、今度はよめました。

黄金温泉のカルデラ温泉館
カルデラ館の前にある茂吉の歌碑

午後は川向こうの上流にある石抱温泉に行こうとしましたが、途中に「熊に注意」の看板があって用心のため引き返しました。
  翌13日、宿で熊の話を確かめ今頃は出ないだろうと、石抱温泉に出掛けましたが、何と「立ち入り禁止」の立札がありました。

肘折温泉
石抱温泉 小松淵 肘折いでゆ館
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この村の観光名所としては銅山川の下流に「肘折いでゆ館」という近代的な温泉施設もあって治療の相談にものってくれます。銅山川がこの辺りで、大蛇伝説が伝わる「小松淵」という渓谷になっています。

今回は写真を撮ることができませんでしたが、朝市が有名で新鮮な野菜が並びます。
  月山への登山は羽黒山からのルートに移ったようですが、昔ながらの湯治宿の雰囲気が残る温泉でした。


2011.11.8 掲載


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