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         女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』 第116号

  ***   ***    力強さを増してきた陽射しに、春の兆しを感じます。
 *****v*****  今回は、大脇議員と、小宮山議員から原稿が届き
  *********   ました。年明けに交通事故にあってしまった小宮山
   *******  議員ですが、無事、お仕事に復帰したようです。
    ***   大脇議員からはコスタリカ報告。コスタリカは「軍隊の
      *    ない国」「エコツーリズムの発祥地」として有名です。

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  目次
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■ 「軍隊のない国 コスタリカを訪問して 」
   大脇雅子(参議院議員・無所属・比例)

■ 「児童虐待防止、年金改革など安心を作るための法案にも注目を」
   小宮山洋子(衆議院議員・民主党・東京)

■  編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 「軍隊のない国 コスタリカを訪問して 」
                  大脇雅子(参議院議員・無所属・比例)
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 参議院憲法調査会の一員として、2003年9月3日より14日までコス
タリカ、ニューヨーク、カナダを視察してきました。

 コスタリカは、内戦続きの中米で50年以上も軍隊を持たず平和を築いて
きた国です。日本国憲法と似て、「常備軍の廃止」を憲法上明記しており、
生命を何よりも重んじ、すべての暴力を否定し、対話と信頼醸成による平和
外交と教育に力を注いでいます。

 調査団は、コスタリカで国会議員と懇談しましたが、ラウラ・チンチージャ
元公安大臣らは、「軍隊の廃止によって軍事予算を教育、福祉、環境保護政
策にまわすことができた」ことを強調。国家予算の21%を教育に投入し、
識字率95%、医療保険普及率86%を誇り、中米一の教育水準と福祉水準
にあること。森林と生物の多様性を保護し、経済発展との調和を追求してい
るとの報告がありました。

 何よりも感心したのは、1984年に設けられた「憲法法廷」の状況です。
憲法法廷長、ルイス・フェルナンド・ソラノ氏によると、コスタリカの争訟
の83%のケースが憲法訴訟であり、国民の自由を守り、憲法の公正さを維
持するために、国会で専任された7名の裁判官、32名のアシスタント、
110名のスタッフにより運営されています。

 憲法法廷は、立法に対するコンサルティングや国に対する公共のインフォ
メーションを要求することができ、24時間体制で申立には弁護士もいらず、
口頭の申立のみならず、電話やEメール、ファックスで受け付けているとい
う。子どもからの申立も受け付ける。まさに憲法が制度的に市民生活に根ざ
している根源をみた思いです。

 私はソラノ法廷長に「憲法の源泉はどこにあるか」とたずねたところ、「憲
法的価値を守ること。寛容、マイノリティ、民主主義、社会の公正である」
といわれました。

 選挙裁判所も訪問しました。1949年以来、憲法選挙規定の解決者とし
て権威を持ち、選挙のプロセスを公正に保持し、選挙のすべての事項を統括
しています。もちろん選挙の腐敗に関して厳しい監視をしています。

 最後に訪れたのは公安警察学校。軍隊がない場合、秩序維持は警察が担っ
ています。警察の軍隊化もあると聞いていましたが、校長は「軍隊には敵が
いるが、警察は市民のために働く。軍隊を持たないことが最大の防衛である」
と明快。考え抜かれた国づくりと平和維持への自信を知らされました。

 国境警備隊の武装も軽武装で、麻薬、武器や野生動物の密輸、不法移民の
取締り等を目的に訓練がされていて、常備軍を持たない憲法の精神が現場ま
で到達していることを実感しました。

 日本において、軍隊組織から市民のための警察力への転化はどうしたら実
現可能でしょうか。イラクへの自衛隊の派遣は、米英占領軍に加わることで
あり、日本にもテロを呼び込み、海外で人を殺傷したり、殺傷されたりする
結果を生むことになるでしょう。

 コスタリカの視察を終えたあと、ニューヨークやカナダの外務省の人々が、
私たちがなぜコスタリカの視察に行ったのかと誰もがその理由を不思議がっ
てたずね、誰一人その理由−日本と同じ平和憲法を持つ国である−を知らな
かったことに、大いに失望して帰国しました。


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 「児童虐待防止、年金改革など安心を作るための法案にも注目を」
               小宮山洋子(衆議院議員・民主党・東京)
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 現在開かれている通常国会では、イラクへの自衛隊派遣承認案が大きな焦
点になっています。衆議院での、安全のための情報収集、伝達が政府内で十
分に行われていず、先遣隊が調査する前に報告書の文案が作られていたこと
など。

 審議が十分に行われていないのに、約束に反して強行採決した与党のやり
方は許されません。特に委員会で、みなさんには乱闘のように伝わっている
かもしれませんが、与党の委員会以外の議員が、野党の理事が委員会運営の
ルールに基づいて委員長席に抗議に行こうとしたのを、はがいじめにし、負
傷させたという前代未聞の暴力行為がありました。そして協議中に、予算委
員会などでも強行採決をしました。

 なぜ、そんなに急ぐのか、何としても予定どおり本隊を送り出したいとい
う、自衛隊派遣ありきの説明責任をはたしていない政府に対して、今後もしっ
かり審議をしていきたいと思っています。

 また、重要な法案の審議が、この国会で多数、予定されています。

 ひとつは、5年ごとの年金の見直しをするための年金制度改革案です。高
齢社会の安心をつくるための重要な法案なのに、改革案とはいえない、また
問題先送りの小手先の法案になってしまっています。参議院選挙を前に、保
険料負担のことばかりが議論になっていますが、本来は、空洞化している年
金制度を生き返らすための抜本改革が必要なはずです。

 特に、女性と年金については、厚生労働省でも「女性と年金検討会」で審
議を重ねてきて、改革の提言をまとめていました。そのうち、今回の法案で
取り入れられたのは、離婚時の年金分割のみ、それも専業主婦にかぎってと
いう、また働く女性と専業主婦の間の公平が問題になるものだけです。この
ままでは専業主婦の方が多くの年金を離婚時に手にすることになりかねませ
ん。

 女性に関して、先送りされてしまったのは、ひとつは専業主婦である第三
号被保険者の保険料負担の問題です。サラリーマンの妻、非扶養者であると
いうことで保険料を3人に1人の女性が免除されていてよいのかということ
で、検討会では方法はいくつか提示していますが、見直すべきという考えを
まとめていました。ところが、この点は、早々と見送りが決定されてしまい
ました。

 最後まで検討された結果、見送られたのがパートの女性の年金加入をすす
める点です。自分の年金をもち自立した労働者となるために女性にとっても
よい改革のはずだったのですが、情報がきちんと伝わらなかったこともあっ
てパートの女性たちも目先の負担が増えることで反対が多く、外食産業など
の産業界の反対もあり、見送られました。

 年金については、暮らしの安心をつくるための大きな柱ですから、党派を
超えて、抜本改革をすすめる必要があると考え、民主党では、改革案をつくっ
ています。

 子どもへの虐待が増えています。最近も、大阪で実父と内縁の女性が中学
3年の長男に食事を与えず、暴行を加え、いまも意識不明の重体という事件
がありました。

 国会では、「児童虐待防止法」の見直しの作業を、昨年から超党派ですす
めてきました。多くの市民や専門家のみなさんからも意見を聞かせていただ
き、総選挙前に、見直しの中間とりまとめを作っています。この国会で、法
律をつくった衆議院の青少年問題特別委員会で、超党派の議員立法として改
正案の成立をはかりたいと考えています。

 児童の権利の明記、対象を虐待のおそれのある子どもにも広げること、自
治体の責任の明確化、支援のネットワークの連携強化などを考えています。
また、親権との関係がいつも問題になりますので、この中間とりまとめでは
法務省の反対が強く、時間的に盛り込むことができなかった、親権の一時停
止、一部停止など、親権についても、しっかり書き込めればと思っています。
是非、ご意見をきかせてください。

 この他にも、先日千葉議員が書かれていた国民が司法に参加する司法制度
改革、選択的夫婦別姓などの民法改正、着床前診断や向井さんの代理母など
問題が出ている生殖医療の問題など、多くのテーマがありますので、また、
機会をみて、お伝えしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記                ロゼッタストーン・弘中百合子
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 ロゼッタストーン本誌の次号のテーマが「少子化」ということもあって、
最近、子どもに関する新聞記事が目に入ります。例えば、品川区は来年から
小学生の医療費を無料にするそうです。また、イタリアでは体外受精や人工
受精で第三者による精子や卵子の提供を禁じ、受精卵はすべて母体へ戻すよ
うに義務付けた不妊治療法案が成立しそうで、女性たちが反発しているとか。

 子どもをめぐる政策は、国によってはもちろん、日本国内でも地域によっ
て差があります。ひとりひとりが「待ち」の姿勢ではなく、「こういう制度
にしてほしい」と声を上げることで、政策も変わってくるのでしょう。

 憲法改正、自衛隊の派遣、年金改革、児童虐待防止法、司法制度改革、民
法改正、生殖医療…私たちの前には、たくさんの重要な問題が山積していま
す。「もっとこうしたほうがいいのに」と思うことはありませんか? みな
さまから寄せられた声は、ヴィーナス議員にお伝えします。ぜひ、ご意見を
お聞かせください。

 ※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は vheart@rosetta.jp まで
   お願いします。

       お手数ですが、お寄せいただくご意見に
       1)「掲載可」か「掲載不可」か

       掲載してもよい方は
       2)「匿名希望」か「実名可」か
       3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

   をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
   紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 ◇衆議院
  小宮山洋子(民主党・東京)  武山百合子(民主党・北関東)
   水島広子  (民主党・栃木)

 ◇参議院
  有村治子  (自民党・比例)  井上美代  (共産党・東京)
  大脇雅子 (無所属・比例)  岡崎トミ子(民主党・宮城)
  千葉景子  (民主党・神奈川) 八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂  (社民党・比例)
  円より子  (民主党・比例)  吉川春子  (共産党・比例)


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。


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■次号予告
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 次回の発行は、2月19日です。

 武山百合子議員、福島瑞穂議員、円より子議員が登場する予定です。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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