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         女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』 第167号

  ***   ***     昨日、関東地方では春一番が吹きました。
 *****v*****  気温も高くなり、いよいよ本格的な春ですね。
 *********  今回は、民主党の円より子議員が子どもへの対策に
  *******    ついて、社民党の福島みずほ党首が非正規雇用の問題に
   ***  ついて述べています。どちらも女性には深刻な問題ですね。
   *  また、自民党の有村治子議員の連載も力が入っています。

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  目次
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■ 「女性の政治参加と『子ども』の対策」
       円より子(参議院議員・民主党・比例)

■  「非正規雇用の問題について」
       福島みずほ(参議院議員・社民党・比例)

■ 台湾との『実務外交』―――日本のことを大事に想ってくれる隣人を、
    心して大事にしたい」
    ●連載その(3) 台湾海峡は日本の生命線
      有村治子(参議院議員・自民党・比例)

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧


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      ●大特集「人間関係があなたを創る」

   ミスター円・榊原英資氏や、評論家・中島梓氏、表現インストラ
   クター・山田ズーニー氏らが、日本の「人間関係」の問題点や
   希望を語っています。未来総理の西村康稔議員(自民党)、
   鈴木康友議員(民主党)、松下新平議員(無所属)にも「政治と
   人間関係」についてインタビュー。
   ※詳しくはこちら ⇒ 第20号のみどころ

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 「女性の政治参加と『子ども』の対策」
                        円より子(参議院議員・民主党・比例)
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●年金、介護、医療と、どれをとっても老後の問題は重要です。小泉内閣
は今国会、郵政民営化が最重要課題といっていますが、世論調査では人々
の関心は「年金・社会保障」がトップ。国民と政府は完全にずれてますよ
ね。

●高齢社会で将来不安はつのるばかり。政治の責任は大きいです。この
10年で国民の個人資産は1000兆円以上も失われ、ようやく回復の
兆しが見えているといっても、それは、リストラや倒産、自殺といった国
民の犠牲の上に成り立っているものです。「国民の命とくらし」を第一に
守るという視点からしっかりと経済を回復させることが重要ですが、今の
政治がそうなっているとは思えません。

●さて、将来への不安を除去することは重要ですが、私にはこれまでの政
府の対応、つまり自民党の対応は全く子どもを無視してきたと思えます。
例えば2002年度の社会保障給付費83.6兆円のうち、高齢者関係給
付は58.4兆円(69.9%)であるのに引き換え、児童・家族関係給付
費は3.2兆円(3.8%)でしかありません。将来の年金不安の問題も、子
どもの数が減り続ければ、どんな対策をとっても解決しないといっても過
言ではありません。

 少子化が大変といいながら70対4でしか予算をつけていない現実を
見れば、これまでこの国は「子ども」のことなんか本気で考えていないと
しか思えません。今だって子どもを労働力としてしか見ず、国の力が衰え
るから少子化は困るというのが本音なのでしょう。

 今生きている子どもたちを取り巻く環境整備にこそ力とお金を投入す
べきで、そうなれば若い人たちだって安心して子どもを産みたくなると
いうものです。でも子どもには投票権がない。政治家は投票行動の高い
高齢者の施策を充実させたほうが当選できると考えてしまうのでしょう
か。

●そこで提案。選挙権を18歳からに引き下げるなんてけち臭いことを
言わず、いっそ全ての子どもに選挙権を持たせたらどうでしょう。2人の
子を持つ1人親は、経済的にも社会的にも「弱者」であることが多いけれ
ど、3票を行使できるとなれば世の中変わります。どの親も本気で子ども
たちの20年後、50年後を考えて投票行動に出るし、棄権も少なくなる。
なにより70対4の比率を政治家も変えざるを得ないでしょう。

●私は1993年2月から超党派の「女性のための政治スクール」を開い
ています。「女性のための」といっても老若男女誰もが参加できるもので、
あえて「女性の」と銘打ったのは、政治家になるのに必要な「地盤・看板・
カバン」がない人で社会と人々のために働きたいという志がある人に政策
能力をつけてもらいたいと思ったからです。こうした趣旨に共鳴してくだ
さり、初代名誉校長になってくださったのは、我が国で初めて女性が参政
権を得た第一回の衆議院選挙(1946年4月20日)で誕生した39人
の女性議員のお一人で、28年間国会議員を務められた加藤シヅエさんで
した。シヅエさんが亡くなられた今は、細川元総理夫人で、日本でスペシャ
ルオリンピックスを立ち上げた細川佳代子さんに勤めていただいています。

●おかげさまでこれまで多くの議員が誕生し、全国各地で活躍しています
し、そうした議員を支えているひとも大勢います。子どもたちを育て、高
齢の人々の介護をしてきた現場の人たちの力を政治に生かしていくため
にも、70対4の比率に疑問を感じ、新しい政治へと変えていくためにも、
私は女性の力が必要だと考え、この10年スクールを続けてきました。

●今年は3月から11期を開講します。治安・災害・教育・経済・憲法等
など、様々な危機に直面している今日、女性の力でこの危機を乗り切る方
策を考えていこうというのが今期のテーマです。講師には昨10期では
緒方貞子さん、またこれまでには細川護煕氏、小沢一郎氏などが来てくだ
さいましたが、今期も、日テレ『行列のできる相談所』で有名な住田裕子
弁護士や、前参議院議員で俳優の中村敦夫さん、千葉県知事の堂本暁子さ
んなど、一流のそして超多忙な方々が来てくださいます。ぜひ一緒に政治
に参加し、この国を変えていきませんか。

申し込み方法などはこちら↓
 ★円より子ホームページ http://www.madoka-yoriko.jp/

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 「非正規雇用の問題について」
                      福島みずほ(参議院議員・社民党・比例)
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 今、取り組んでいるのは、非正規雇用の問題です。
 現在、3人に1人が、パート・派遣・契約社員となりました。

 あるシンクタンクが、フリーターの人の生涯賃金は、5200万円と
いう試算を出しました。正社員の生涯賃金の4分の1です。逆に言えば、
企業は、正社員を1人雇う費用で、フリーターを4人雇うことができます。
生涯賃金が、5200万円だったら、マンションも買うことはできませ
ん。また、今、子どもを1人育てるのに、平均2400万円という統計も
出ていました。若い人で、自分がフリーターだったら、子どもを生んで、
育てようとなるでしょうか。今、少子化、少子化と国会議員は、いって
いるけれども、生涯賃金が5200万円で、子どもを生み、育てること
ができるかを考えるべきです。

 労働法制の規制緩和がどんどん進み、ほとんどすべての職種で、派遣
が可能となりました。病院でも派遣の人たちが働いています。製造業で
も派遣は可能です。

 昨年、有期契約の一定の場合に、育児休業がとれるよう法律改正され
ました。しかし、現場で一体どれだけとれるだろうかという心配があり
ます。期間に定めのある契約だと、妊娠したことなどを言ったら、契約
を更新してもらえないのではないかという危惧があります。同じ仕事を
しながら、極めて労働条件が悪く、実際には、産休も育休もとれないと
いうのが、非正規雇用の働き方です。

 今は、スーパーの店長さんが、パートということもあります。責任は、
重く、待遇には大きな差があります。個人のがんばりだけに任せていて
も解決がつかないようになっています。そのために、法律で、
第1に、労働法制の規制緩和ではなく、規制の強化をすること、
第2に、均等待遇の実現をすること、
第3に、特に、有期契約の保護をすること
が必要です。

 今、いろんな働く場にいる人たちに、話を聞いています。
 公務員の職場でも多くの非正規雇用の人たちが働いています。

 昨年、12月、非正規雇用フォーラムを立ち上げました。多くの労働
組合、働く人々、学者、文化人、弁護士などの人たちで、つくっていま
す。東京の全水道会館で、4月27日に、講演会を開く予定です。当た
り前に人が働き、生きることができるという社会を実現するために、非
正規雇用の問題に、特に焦点をあててがんばります。

 皆さんのいろんな声をぜひぜひ寄せてください。
 代表質問や参議院の予算委員会で、私自身も質問をしています。
 そちらもぜひ見てください。

 ★福島みずほホームページ http://www.mizuhoto.org/

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「台湾との『実務外交』―――日本のことを大事に想ってくれる隣人を、
  心して大事にしたい」
  ●連載その(3) 台湾海峡は日本の生命線
                有村治子(参議院議員・自民党・比例)
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 日本が中国と国交を結んで今年平成17年で33年になりますが、日本の
立場から見た「日中国交」33周年は、台湾の立場から見ると「台日断交」
33周年と表現されます。中国・台湾は「二国間関係」ではなく、「両岸
関係」と表現されますが、台湾海峡をはさむ両岸(中国・台湾)の、異
なる利害関係や主権に対する思いを、これらの言葉から、感じ取ること
ができます。近ごろ、中台間の緊張が多々報じられる通り、中国・台湾
の政治的な対話は中断されており、対話再開のメドがたっていない状態
が続いています。

 昨年11月に、中国の原子力潜水艦が、日本の領海を侵犯する事件が起
きました。海上自衛隊は、監視していることが相手に気づかれにくい通
常のパッシブソナー(無音の探知機)ではなく、相手に対して不快な音
を発信しつづけるアクティブソナーを使用し、中国原潜に対し「日本が
監視していることを積極的に知らしめる」異例の態度をとりました。

 断続的に50時間以上続いたこの対応によって、専門家の間でも改めて
浮き彫りになったことは、(1)領海侵犯が中国の意図的な作戦行動と見ら
れることと、(2)原子力潜水艦の乗組員が、予想以上に高度に訓練された
技能・精神力を持つ軍人の集団だという事実です。

 日本領土の基線からたった12マイルしか離れていない領海内に無断で
侵入し、しかもこれが士気の高い軍人が操る原子力潜水艦だったという
事実は、私たちが決して見過ごしてはならない情報です。

「領海侵犯」は、「主権の侵害」と表裏一体の問題だと私は認識してい
ます。日本近海での中国測量船による調査や、日本の直接的な損害が懸
念される天然ガス田の開発においても、日本の再三にわたる抗議に対し
て、中国は実質的な謝罪表明・行動修正をしていません。これら日本周
辺での中国による活発な海洋活動の背景には、政治的に対話が中断して
いる台湾に「にらみ」をきかせて台湾独立派を牽制し、台湾海峡が有事
になったときを想定して測量・偵察を続けていると解釈する向きもあり
ます。

 中東から日本に輸入される原油は、そのほとんどが、台湾海峡か、台
湾をはさんだ向かい側のバシー海峡を通ります。日本にとって不可欠な
海路である台湾海峡の「波風を立てない」(=中台関係を安定させる)
ことは、まさに海洋国家・日本の生命線であり国益です。

 この台湾海峡の一方の岸に、民主主義と、自由主義経済という私たち
にとって根幹的な価値観を共有する台湾が位置し、世界で最も親日的だ
と言われる国民感情を抱いてもらっていることは、日本にとって、とて
も幸運なことです。エネルギー資源の多くを中東に頼らざるを得ない日
本の立場を考えれば、台湾海峡と台湾の安定が、わが国にとって地政学
的にも、安全保障上も、非常に大きな戦略的意味を持つことを、私たち
日本人がもっと認識する必要があると考えます。

 ★有村治子ホームページ  http://www.arimura.tv/

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  編集後記             ロゼッタストーン・弘中百合子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 私の友人は、子どもを中学受験させるために学習塾に通わせています。
毎日子どもの帰りは夜の9時、10時になるそうです。友人は、「子ど
もはかわいそうだけど、いまの公立の学校は、とても子どもを通わせた
いレベルではない。将来のことを考えたら、もっと早くから塾へ行かせ
るべきだったかもしれない」と言っています。

 教育熱心な親たちは、驚くほどのお金を教育費につぎこんでいます。
一方で子どもを産む金銭的な余裕がない家庭も増えています。

 安い教育費でも、子どもを立派に育てられるような国の政策が必要な
のではないでしょうか。

※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は vheart@rosetta.jp まで
   お願いします。

      お手数ですが、お寄せいただくご意見に
       1)「掲載可」か「掲載不可」か

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       3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

   をお書き添えいただけると、大変助かります。


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  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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 ◇衆議院
     小宮山洋子(民主党・東京)    武山百合子(民主党・北関東)
     水島広子  (民主党・北関東)

  ◇参議院
     有村治子  (自民党・比例)    岡崎トミ子(民主党・宮城)
     千葉景子  (民主党・神奈川)   広中和歌子(民主党・千葉)
     福島瑞穂  (社民党・比例)    円より子  (民主党・比例)
     吉川春子  (共産党・比例)

  ◇都道府県議会
     石坂千穂(長野県・共産党)     京野公子(秋田県・いぶき)
     高村京子(長野県・共産党)     仁ノ平尚子(山梨県・無所属)
     平野みどり(熊本県・県民クラブ)遊佐美由紀(宮城県・民主党)
     渡辺智子(香川県・無所属)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。⇒ プロフィール

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■次号予告
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次回の発行は、3月3日です。
千葉景子議員(民主党) 岡崎トミ子議員(民主党)が登場する予定です。

※登場する議員は、変更になる場合もあります。ご了承ください。
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101
株式会社ロゼッタストーン発行人・編集人:弘中百合子
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