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第3回  「まけうさぎ」

まけうさぎ

『まけうさぎ』(新日本出版社刊)
齋藤隆介著 まつやまふみお絵
定価:1365円(税込)
私的おすすめ年齢 2歳〜
他の人への「悪口」が言えるようになったら


おかあさん、
仲間はずれって、
死ぬより辛いんだね……


有名なお話のパロディを、もうひとつ。
「まけうさぎ」は、昔話「うさぎとかめ」で
負けた、うさぎのこと。
負けたあと、どうなったか!というお話です。

まけうさぎなんて名前をつけられて、
うさぎ村に帰ったら、仲間はカンカン。
「村八分にしちまえ!」「あんなやつとはつきあうな!」
なんて、言われちゃいます。
つらい! かなしい! でも自分のせい!

さらにつらいのは、まけうさぎが、
自分のばかさによってこうなったと、わかっているところ。
そんなとき、うさぎむらに、オオカミから
「こうさぎ三匹よこせ、でないとみんなを食ってやる」
という、手紙がやってくるのです。

なかまはずれは、死ぬより辛い。
死ぬより辛いことがあったんだ。
ならばなんでもできる!
と、まけうさぎは駆け出します!

自分の悪かったところをみつめて、
挽回するのってパワーがいることなんだけど、
とてもシンプルなこと。

世の、だらだらしたひとは、
「どーでもいいや」
「かんけーないよ」
「きょーみない」
と、問題から目をそらしがちですが、
それじゃあ問題は悪化するばかり。

しっかり、自分で挽回のため、
行動しなきゃいかんのだな、ってことを、
まけうさぎは改めて感じさせてくれます。

うさぎの話し合いに、
「たぬきくらいならやっつけられるが…」
と、かちかちやまのかちうさぎが出てきたり、
うさぎ界の超有名人という、
「やけうさぎ」というのが月にいて、
勇気を出すまけうさぎに、
月から応援してたりと、ゆかいなしかけも効いてます。

失敗したとき、どうしたらいいか?
そんな心の体力がつきそうな、お気に入り絵本です。

ちなみに子どもは、
月をみるたび
「やけうさぎがいる!」
というとります。

2005.12.15 掲載

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