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劇団四季「人間になりたがった猫」

シアター通よりシアター好き

渡辺晴子
著者プロフィールバックナンバー

夏休みの観劇にピッタリのファミリー・ミュージカルが久しぶりに登場した。
森の魔法使いで人間嫌いのステファヌス博士に口答をした猫のライオネルは、罰として2日間人間に変身させられる。ところが人間になりたかったライオネルは大喜び。合図のカネが四つ鳴るまでに帰ってくることを約束し、ブライトフォードの街にいそいそと出かける。途中で元医者の現在は薬の行商のタドベリと、正義感と人情にあふれた魚屋のおかみトリバーに出会い、人間社会の難しさを教えられるがライオネルの心は浮き立ったまま。

猫の鋭い感覚でスリを捕えたり、インチキ壺師を見つけてたりして街の人気者になるが、意地悪な衛兵隊長のスワガードはライオネルに偽の証明書を売りつけてお金を巻き上げる。更に「白鳥の王様」というホテルの持ち主ジリアンにキスすればご馳走してもらえると唆す・・・。

劇団四季「人間になりたがった猫」
ライオネル猫(森田一輝)とジリアン(小坂華加)

魔法にかけられたライオネルが巨大な白煙に包まれて、猫から人間に変身する特殊技術、「白鳥の王様」がスワガードの陰謀で広がった火炎の中での大屋台崩し。自らまいた種により大怪我をしたスワガードをライオネルが燃え盛るバルコニーから命がけで救う姿。

人間技と思えないジャンプをするライオネル猫の森田一輝の身体能力、一糸の乱れもないアンサンブルのダンス。何よりも終始聞き取りやすい台詞。テーマソング「すてきな友達」は成長期の子供たちの心の栄養に。ファミリー・ミュージカルには劇団四季の理想が詰まっている。(東京公演:劇団四季自由劇場 7月23日~8月28日 その後全国巡業)

劇団四季「人間になりたがった猫」
「すてきな友達」♪

2022.8.3 掲載

著者プロフィール
渡辺 晴子(わたなべ はるこ) : HKW、シカゴ・サン・タイムズ、アジア新聞財団(東京支局長)を経て、現在HKW代表メディア・リポート特派員。30年来の(公益社団法人)日本外国特派員協会会員で、副会長、理事、監事、選挙管理委員長を歴任し、現在は永世会員。特別企画委員長としての同協会の取材活動、文化事業を主宰している。また上智大学講師、ユネスコ「女性とメディア」開発コンサルタントとして内外のジャーナリストを育成。
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